【第400回記録】人生カフェ【女性編】・テーマ「オンナの本音」・オンライン

 

第400回目の人生カフェは、2024年3月8日(木)10:00~12:30

10名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん)

 

<PRの際のリード文>

3月8日は国際女性デーですね。

この時期、様々なテーマでイベントや取り組みが行われます。

国際情勢・貧困・ジェンダー平等・選択的夫婦別姓制度・介護・家事分担……

気球規模の問題や日常生活で抱く様々な思い。

それぞれの「オンナの本音」を持ち寄り、問い合ってみませんか?

 

<内 容>

★自己紹介&アイスブレイク

呼ばれたい名前と共に、テーマから連想した単語を1~3個チャットに書いて発表してもらった。

例)…

・マルチタスク、趣味、母

 

〇1 言わない。隠す。 2 「いいんですよ私はねえ。ですけどねぇ...」...のあとが本音

〇性的同意、性暴力

〇男女の役割、男女のそれぞれの力の違い、家父長制

〇射精責任,共感

〇わくわく、不自由、エネルギー

〇男女の性差、本当の平等とは

〇言いたいことは言う

〇べき 拘束 肉体的苦痛

〇テーマを始めてみたときなぜかドキッとして凄い題だなと思いました.発想のもとは何なんだろうと思いました

〇エロとは

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めた。

例)…

・レディースデーが減ってきたのは男女平等の兆しと見てよいのだろうか?

・今、自分が小学生だったら赤いランドセルを選ぶだろうか?

・女性用育毛剤・カツラのCMが増えたのは長寿社会の影響か?

 

〇性的同意って、どこまで詳細にとるものなの?

〇これからの「女の幸せ」とは何か。

〇服と性は関係あるのだろうか?

〇戸籍の性別変更に伴う変化、どこまで容認できる?

〇母と娘・母と息子の関係の差はあるか?

〇世の中のエロの表出はどこからが許せるか

〇女子力ってどんな力のことでしょうか?

〇女は100% 女なんだろうか?

〇本音が言えることは幸福と比例するのか?

〇女性限定の会が持つ意味とは何か?

 

★入り口の問い

◎女は100% 女なんだろうか?

 

★対話・振り返り

今回の内容は、記録に残しません。

 

★放課後タイム

約30分、自由に話をした。

 

 

(記録:たからん)

 

 

【第399回記録】年間テーマ「人生」・2月「子ども・若者時代と人生」オンライン

第399回目の人生カフェは、令和6年2月29日(木)午前10時~12時30分、16名で、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

今年の1年間は随時「人生」について考えていきます。

上から目線の人生論を語るわけではありません。主に各人の経験から一人称で考えるようにします。

様々な視点から各月のテーマを設定していきます。

例えば、「子ども時代と人生」「青年期と人生」「成人期と人生」「高齢期と人生」「死と人生」「喜怒哀楽と人生」「愛と人生」「幸福と人生」「親・きょうだいと人生」「学校と人生」「仕事と人生」「お金と人生」………。

ご一緒に人生とはそもそも何なのかについて考えていきましょう。

 

今回はオンラインで開催します。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

ここはお悩み相談、カウンセリングの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。ディベートの場でもありません。

話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話したりSNSに投稿したりしないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

2月テーマ:子ども・若者時代と人生

子ども・若者時代とは、ここでは大人になる前くらいの時代を指します。

大人になる前とは、大雑把なイメージで言うと、就職する前とか、結婚する前とかの感じです。

子ども・若者時代とは、あなたにとってどんな時代だったでしょうか?

個人的な体験から出発して、それを一般的に広げて捉え直すと、子ども・若者時代とは人生全体にとってどのような意味合いの時代なんでしょうか?

一緒にいろいろ考えてみましょう。

 

内 容:

 

〇導入のプログラム

あなたに対して、現在に至るまで影響を与え続けてきているであろう、子ども・若者時代の体験・エピソードをひとつだけお話しください。

(例)神経質・対人恐怖だったこと

話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

話をしたい人のみ、1分くらいで体験・エピソードを話していただきます。

*母の死だと思います

*本が好きなこと

*図書館が大好きな子供でした

*突発的に「蕩尽」するところ

*①奨学金 ②サイクリング ③インド旅行

*自分に価値があると思えなくて周りの反応ばかり気にしていた。

*「男は人前で泣いてはいけない」というのは可哀想だ。

*ヨーロッパへ行きたいと思っていました。

*幼少期からの母への怒りが自分への怒りになって、自分自身への批判は否定につながってたことが分かったので、自分と仲直りしています。平和になってきました。

*自分がかわってると思ってた

*約半世紀前になりますが、新入社員の集合教育において、花を方向を変えて眺めるとものの見方が変わるというはなしが、現在においても人生に影響を与えている。人生観を変化させる基礎となっている。

*漫画

 

〇対話のルール説明

 

〇問い出し

参加者の皆さんには、テーマに関する自らの問いを考えておいてください(1人ひとつまたはふたつ、全体で10個くらいの問いが出ることを想定しています)。

(例)子ども・若者時代を振り返る意味合いは何だろうか?

(例)子ども・若者時代にやれなかったこと(未完の行為)は人生にどのような色合いを出しているだろうか?

話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

その問いの背景、理由等について1分くらいで話していただきます。

*こどもの時に望んだことはその後実現しましたか?

*子どもの頃の体験は、大人になってどう影響するのか?

*子供の頃気付いたことは人生にどんな影響を与えたのか?

*「若気の至り」や若者時代にやりすぎてしまったことは後の人生においてどんな役割を果たすのか?

*子供時代にやりたかったことをやるのと、大人になってからやりたいことをやることに違いはあるのか?

*意欲が先、課題の自覚は後、というのが子供時代の特徴でしょうか?

*子供.青年時代を懐かしく感じるのは何故か?

*恋愛対象や配偶者は、生育環境と関係があるだろうか?

*やれなかったことを必ずやり通す努力こそ大切でないか?

*子どもの頃からの囚われは、呪いだろうか?救いだろうか?

*若者時代の成功はそののちの人生が落ちぶれるといえるのだろうか?

*若者時代の自分と今のじぶんは同じか?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを投票により一つに絞ります。

「若者時代の自分と今のじぶんは同じか?」

 

○休憩

 

〇対話

入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

(記録は一部のみ)

●初期設定は変わらない。外形は変わる。内面の向き合い方が変わる。価値観が変わる。

●遺伝3割? 環境7割?

●核は変わらないが、70%は変わったと思った。

●脱皮、変態していっている自分というイメージ。

●スマホの本体・OSとアプリの関係。

●個々のアプリも、時期によって共有できる人出来ない人、場合によってはアプリ自体を消したりしている気がします。

●人から「変わらないね」と言われた方が嬉しいか?「変わったね」と言われた方が嬉しいか?

●見た目は変わらないが嬉しい。中身は変わった方が嬉しい。でもコアな部分は変わらないねの方が嬉しい気がします。(人によって感じ方が異なるのは当然です)。

●人は他人に対して社交辞令的に変わった、変わってないと言っているだけの時もある。

●変わったねと言われたら、どこが?どんな風に?と質問しますね。相手の言う内容によって気づきがある場合が多いです。

●他人は知っていて自分は知らないことってあるじゃない?

●昔の自分と今の自分、どちらが好きですか?

●好きと言ったらその時代は幸せ、嫌いと言ったらその時代は不幸ということ?

●常に今の自分が好きです。

●未来の自分が好きです。

●未来の自分が好きなのは、未来に向かっている今の自分が好きなんだと思います?!

●若者時代の自分と今のじぶんは本当に同じ人物なのか?(同一性に対する疑問・不安)。一晩寝て、朝起きた時、昨日の自分と今日の自分が同一で連続性があるか心許ない。

●昨日の自分は認められなかったのに、一晩寝たら認められた事あります。これって別人?

 

〇最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(ひとり1分くらいで)。

*アイデンティティとは何かと思った。

*同一性の話が興味深かった。

*私も常に今日の自分が好きだ

*変らない?変わる¿? 人はなぜ生きるのだろうとお聞きしながら思いました

*「核」「コア」とは何か

*永遠に変わってゆくことを楽しむことが人生なのだろうか?

*愛おしい。肯定できる。

*過去の自分の死体を食べながら今の自分を生きて今の自分の死体を食べて未来の自分になる

*私は「高校・大学時代から変わったね」とよく言われる。これは嬉しいことの方である。

*今、幸せなのは、知識などによって、罪悪感がなくなったからかなと、思う。

*変わりたいと思って変わった自分、歳を重ね自然の中で変わっていった自分、どちらとも自分であり肯定していきたい。

*変わる、変わらないはコントロールできない。

*私の基本は変わらない。もっと変わるべきか?変わるとしたらどう変わるか?

 

〇終了後に放課後タイム(30分)

 

 

(記録:本間正己)

 

【番外編記録】人生カフェ・【夜開催】・「おススメの本から問いを決める」オンライン

 

今回の番外編人生カフェは、2024年2月25日(水)20:00~22:00

7名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん・本間正己)

 

<PRの際のリード文>

今回、初の試みです。

「本の紹介をする」その後「本の紹介からの問いを立てる」哲学対話を開催します。

是非おススメしたい、出来れば問い出しに結び付きそうな本を1冊用意してご参加ください。本のジャンルは問いません。シリーズ物の一部、絵本やコミックなど何でもOKです。

 

<内 容>

★チェックイン

呼ばれたい名前と共に、今の気持ちや体調をひとこと話してもらった。

 

★各自の本の紹介

チャットに、タイトル・著者を記入後、内容や感想など自由にプレゼンしてもらった。

(1人5分以内)

 

〇「ぼっち死の館」 齋藤なずな/小学館

〇「右脳さん、左脳さん。」  ネドじゅん著

〇「脂肪の塊」 モ-パッサン

普仏戦争1870年(場所フランスのルーアンからルア-ヴル港までの数日間の出来事)

〇「正欲」 朝井リョウ⇒(『根っからの悪い人っているの』:坂上香)

〇「運命の人の見つけ方」 かげした真由子

〇「Humankind: 希望の歴史」 ルトガー・ブレグマン著 野中香方子訳        

〇「自分疲れ」 頭木弘樹

〇「うさぎのクーモ」 原案・絵:内木場映子、著:村野美優/クルミド出版

 

★問い出し&問い決め

ご紹介いただいた本からインスパイアされた事や、ご自身が紹介した本について疑問に思っている事などを問いの形で出してもらい、投票により、対話の「問い」を決めた。

 

〇2.5人称の死とは何だろう?

〇この世界、あの世界?この世とあの世?

〇なぜ占いをしたくなるのだろうか?

〇考えても答えの出ないことを考え続けるのは無駄なのか?

〇孤独死って何で嫌われるのだろう?

〇心(意識)について、どんな問いが成り立つのか?

〇純粋な気持ちの「~と~との間(空間)」は可能か?

〇ささやかな抵抗が意味を持つときはどんな時なのか?

 

★問い

◎心(意識)について、どんな問いが成り立つのか?

問いのきっかけになった本

・「右脳さん、左脳さん。」  ネドじゅん著

・「自分疲れ」 頭木弘樹

この2冊の紹介を受け、ずっと考えていた事を問いとして出した……との事だった。

 

★対話(一部のみ記録)

〇脳について、右脳的なものの活動を左脳が確認している……と言われているが、心や意識への結びつきはまだまだわかっていない。心・意識について色々な問いが成り立つのではないかと皆で考えてみたい。

〇自由意志はないと考えられるが、人は自由な存在である。右脳は、魂・無意識の領域と言えるのだろうが、心・意志などについて新しい切り取り方、面白い問いがあったら聞いてみたい。

〇心はどこにあるのだろう。心ってなんだろう。

〇心に近いのは魂だろうか。

〇魂あっての心では。右脳が魂でそれを確認する左脳が心。その間が気になっている。

⇒本能(食欲・睡眠欲など)は心と魂のどちらに入るのだろうか?

⇒身体の働きは、魂に結び付いていると考えられている。

〇動物にも心はあるのだろうか。脳と結びつけず「言語」という面で心を考えると、1人の問題ではなく社会・人類・世界の心の問題にも広げられ、身体抜きに考えられる。ただ、感情やイメージなど言語だけで説明ができないものもある。

〇心と感情にも繋がりを感じる。魂=生命という感じがする。魂は心とは違う、純粋に生きるエネルギーのようなものではないか。死んだ直後の人の体重は死ぬ直前より数グラム軽くなるという。その抜けたものが魂とかエネルギーで質量があり、目には見えない細かな粒子だが存在すると考えられている。心はそれとは違う、意識・感情・分別のように思えてきた。

〇心、意識は、状態を実況中継しているものではないか。痛みや感覚など変化を捉えて言語化、説明をしている。例えば、虹は七色と言われているが、色の名前が2つしかなければ二色にしか見えないと言われている。言葉の役割は大きい。魂の機能・可能性を変えていくのかも知れない。

〇心は刻々とかわるもの。電球みたいについたり消えたりするもので、心ほど実態がないものはないのではないか。厳然といきている魂の方がしっかりした物体なのではと思う。

〇小学生の頃、寝る時に「友だちの気持ち」になっている事があった。「あの子、こういう気持ちだったんだ」とまるで乗りうつったかのように感じとれた。大人になってからは、自分じゃない言葉を発している自分がいるように感じる。

〇心は、何の余白なのか?

〇心は、どんな性質・特質をもっているのか?心は指向性があるといわれていて、1つの方向に向かっていく大きな性質がある。

〇指向性は言葉との繋がりもある。心・言葉は限定をしていく、切り取っていく、分割をしていく。右脳、魂は分割をせず、丸ごと経験していたままをとらえていく。

〇小学校に出前授業に行った時、校長先生が「耳できくのではなく心できくように」と言った。「心できく」ってどういうことだろう。「感動するようにきく」と言った子どもたちに同行した哲学者が「あと、もうひと声!『心できく』」と伝えていたのを思い出した。

 

★放課後タイム

振り返りも兼ね、約30分自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

【第398回記録】人生カフェ・【対面】・テーマ「ご縁」オフライン

 

第398回目の人生カフェは、2024年2月23日(金)13時30分~15時30分

8名の参加者のもと、オフライン(会場:新宿消費生活センター分館)で実施された。

(進行役:たからん・本間正己)

 

<PRの際のリード文>

受験シーズン真っ只中。

「ご縁がありますように」と、自身やご家族の為に合格祈願をした経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。

 

恋人や結婚相手との出会いは、良い「ご縁」と言われます。

そのご縁が上手くいかない場合は……

別れる時は「ご縁」がなかったとされ、くされ縁になると縁を断つ為に願掛けをする方もあるようです。

 

「ご縁」……ある・ない、良い・悪いってどういうことでしょうか。

袖すれ合うも多少の縁⁈……この日時に集う私たち。

「ご縁」について一緒に考えてみませんか。

 

<内 容>

★自己紹介&アイスブレイク

呼ばれたい名前と、「ご縁があったorなかった」など、テーマにまつわるエピソードを話してもらった。

例)…

・同じ名前の友人が数人います。親に貰った名前が結んでくれたご縁だと思っています。

・一点ものの食器。数日迷って買いに行ったら売れてしまった後だった。ご縁がなかったのだと思いました。

 

〇縁と出会いと別れとつながり

〇対面でもオンラインでもよく会う人とは縁がある?

〇他人との出会い・つながり(ご縁)を重ねていきたい。

〇地元から離れても幼馴染が近所に住んでいた。

〇甥が3月に中国人の女性と結婚する事になりました。ネットで知り合ったとの事ですが、どんな「ご縁」かな?

〇仲良くてもつき合いが終わる人、それ程でもなくても長く続く人。欲しいものを買いに行っても違うものを買う。

〇体験農園の年間参加者の非継続と新規者の入れ替え・20年続いたNPO・親族の墓問題

〇今回、参加させていただいたご縁に感謝します!地球へのご縁

〇人生カフェでの出会い、今日の出会い

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めました。

例)…

・「ご縁がある(ない)」と思う事にどんな意味があるのだろうか?

・「ご縁」を大切にするってどういう事だろうか?

 

〇ご縁がある・ご縁がないって何なんだろう?

〇ご縁と運命論の違いは何か?

〇「社会的な縁」ではない「本当(真)の縁」とは何か?

〇ご縁とは何か?

〇ご縁というものは能動的か?受動的か?

〇縁が切れる(縁を切る)ことって何?(良くない事か仕方のない事か)

〇縁と運命と自分の意思の関係は?

〇縁は作れるものなのか?

〇なぜ、ご縁を結びたくなるのか?

〇ご縁とは運命的なものか?

 

<問い>

下記3つを合流し入り口の問いとした。

〇ご縁とは運命的なものか?

〇縁と運命と自分の意思の関係は?

〇ご縁と運命論の違いは何か?

 

★対話(一部を記録)

〇ものごとは自分の意思・意志で選択しているのだと思う。その一方で、地球・宇宙の中で生かされているエネルギーや運命論のようなものを感じている。

〇駅を降り「飲み物を買いたい」と思った時に、パッと自販機を見つけたらご縁が有ったように感じる。更にその中に好きな飲み物が有った・売り切れだった場合もご縁があるなしを感じる。自分が求めている結果と結びつくような環境や条件がそろった時がご縁なのか。

〇自販機の抽選で当たった時。たまたま出てきたものが欲しかったものではなかった場合も「ご縁」があったから出てきたのかも知れない。

⇒それは、ご縁というより、ラッキー・アンラッキーとか運ではないか。

〇「欲」と関係がありそう。欲が満たされるとご縁があると感じるのではないか。

〇幸運と欲とご縁はどう結びつくのだろうか。

〇欲・運命などを考えて、婚活マッチングアプリが思い浮かんだ。結婚に向けての欲があり、プロフィールを書く能動性がある。最終的には出会った相手とのご縁があるかないか。現代的だが人とのご縁に繋がる感じがする。

〇昔は、出会いも運命というか受動的だった。現代はマッチングアプリやSNSなど能動的な操作が出来るようになってきている。

〇良いご縁・悪いご縁っていうのは、自分の中での快・不快や、好き・嫌いに気付く指標になっているように思う。

〇些細なものごとが起きる事も縁とは思うが、「自販機」などの話には使わない。やはり出会いなど人との場合に使われる事が多いのではないか。

〇事実に対しては、縁や運命というよりも自分の意志があったのではないか。SNSでの出会いも能動的なものがあったはず。その結果が悪かった時に、自分のせいではないという思いから「縁」のせいにするのではないか。

〇「ご縁」は、悪い結果の時、責任回避にする場合に言い訳的に使う時がある。

〇縁があったから・なかったからだ……というのは、自分が納得できる為には合理的だと思った。

〇「ご縁がなかった」は、自分で思う場合もあるが、周りの人が気遣ってかけてくれる言葉でもある。

〇納得する為に後から考えて使っている。色々な場面や出来事を複数繋げて「ご縁」と感じるのかもしれない。

 

★放課後タイム

約1時間、振り返りも兼ね自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

 

【記録】第397回人生カフェ・年間テーマ「人生」・2月「子ども・若者時代と人生」リアル・オフライン

第397回目の人生カフェは、令和6年2月15日(木)13時30分~16時00分、7名(男性4名・女性3名)で、新宿消費生活センター分館にて、オフライン・リアルで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際のリード文)

今年の1年間は随時「人生」について考えていきます。

上から目線の人生論を語るわけではありません。主に各人の経験から一人称で考えるようにします。

様々な視点から各月のテーマを設定していきます。

例えば、「子ども時代と人生」「青年期と人生」「成人期と人生」「高齢期と人生」「死と人生」「喜怒哀楽と人生」「愛と人生」「幸福と人生」「親・きょうだいと人生」「学校と人生」「仕事と人生」「お金と人生」………。

ご一緒に人生とはそもそも何なのかについて考えていきましょう。

 

今回はリアル・オフラインで、午後に開催します。

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

 

2月テーマ:子ども・若者時代と人生

子ども・若者時代とは、ここでは大人になる前くらいの時代を指します。

大人になる前とは、大雑把なイメージで言うと、就職する前とか、結婚する前とかの感じです。

子ども・若者時代とは、あなたにとってどんな時代だったでしょうか?

個人的な体験から出発して、それを一般的に広げて捉え直すと、子ども・若者時代とは人生全体にとってどのような意味合いの時代なんでしょうか?

一緒にいろいろ考えてみましょう。

 

内 容:

 

〇導入のプログラム

あなたに対して、現在に至るまで影響を与え続けてきているであろう、子ども・若者時代の体験・エピソードをひとつだけお話しください。

(例)神経質・対人恐怖だったこと

話したい人のみ、1~2分くらいで体験・エピソードを話していただきます。

*旅行、世の中を見ること

*疑り深い(ウラに何があるのか?と思ってしまう)。

*バンカラ、喧嘩、良き出会い

*「家制度」「家父長制」の重み。閉塞感。

*発達障害  うつ

*どもりではずかしかった。時代、地方、末っ子 人生 期待もてなかった

 

〇対話のルール説明

 

〇問い出し

参加者の皆さんには、テーマに関する自らの問いを考えておいてください(ひとつまたはふたつ)。

(例)子ども・若者時代にやれなかったこと(未完の行為)は人生にどのような色合いを出しているだろうか?

(例)子どもの時のあの私と今の私は同一人物か?

その問いの背景、理由等について1~2分くらいで話していただきます。

*皆さんは子ども、若者のころに思い描いていた人生を送れていますか?

*あの頃の生き方を忘れないでいるか?(ユーミン)

*あの頃の未来に僕らは立っているのか?(SMAP)

*人生の前期での後悔、反省、間違った?異なった進路選びを中期以降に取り返せるのか?

*反抗期(幼少時、思春期)はかならず人生に必要なのか?

*若い頃の何か(欠点)を克服しようとする努力は大人になって副作用をもたらすか?

*若い頃やり残したことが、今の自分にどう影響を与えているか?

*育ての親の影響は大きいか?

*(子どもの頃の興味は老人になると似てくる) 子どもの純心と老人の純心は同じか?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つまたは二つに絞ります(15分くらい)。

今回の入り口の問いは、

「人生の前期での後悔、反省、間違った?異なった進路選びを中期以降に取り返せるのか?」

に決まりました。

 

○休憩

 

〇対話

入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

(記録は印象に残ったところの一部のみ)

●人生の後期にまでやり残したことがあるというのはある意味幸せだ。なぜならば、やりたいことがまだまだあるのだから。

●子ども・若者時代に将来の自分の人生をいろいろ思い描いていた人がいるとともに、思い描くことができなかった人もいる。

●「取り返す」必要はあるのだろうか?

●そのままに取り返すことは不可能である。人生の中期・後期に何かしら形を変えて実現させていくことはできる。

●物の見方、捉え方、考え方、さらに言い方、笑い方などによって、ポジティブになったりネガティブになったりする。

●子ども・若者時代からの失敗、経験によって、私は私の人生や人格に「深み」を増してきたか?「深み」って一体なんだ?

 

〇最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(ひとり1分くらいで)。

*子ども・若者時代の体験、思い出はなぜ甘酸っぱいのだろう。(これからも甘酸っぱい体験があればいい?)

*〔過去の成功・失敗・経験〕〔未来、これからの情報・知識・行動〕⇒思考⇒あるべき道

*何でもいいから自分のやりたいことをやれている人は幸せ

*山小屋で哲学カフェをやりたい。

*健康で今、生きているのはそれだけで成功したポジションにあると思う。将来のことはこれから考えていく!

*ずーっと子ども時代をすごす人生も悪いものではない気がします。(環境、条件が整ってて本人が納得していれば……)

*人生の失敗(特に若い頃の失敗)とは何か?

 

〇終了後に放課後タイムを取りました。(30分)

 

 

(記録者:本間正己)

 

【第396回記録】人生カフェ【女性編】・「参加者で問いを決める」・オンライン

 

第396回目の人生カフェは、2024年2月8日(木)10:00~12:30

7名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん)

 

<PRの際のリード文>

今回は、テーマを設けず、皆さんから問いを募る「プレーンバニラ」形式です。

日頃、疑問に思っている事、何だかモヤモヤしている事、今までの人生カフェで話し合った事をもう1度など……問いの形であれば何でもOKです。色々出し合ってみませんか。

対話に入る前の、問いの背景を聞き合う時間もじっくり楽しみたいと思います。

 

<内 容>

★チェックイン

お名前と今の気持ちや体調などを話してもらった。

 

★問い出し&問い決め

日頃、疑問に思っていることなど自由に出してもらい、出された問いについて話し合いで問いを決めた。

 

例)…

・賢いってどういう事?

・謙虚は美徳と言えるだろうか?

・幸せな人と幸せそうな人はどう違う?

 

〇 価値観の違う家族とどう付き合っていけばよいのか?

〇 どうして迷信を信じてしまうのか?

〇手放した方が良いもの、手放さない方が良いものは?

〇好きを表現する言葉のはずなのにモヤっとするのは何でだろう?

〇注意喚起 と おせっかい の 違いは?

〇(〇〇さんと似ていますが)、断捨離する基準は?

〇良質のユーモアとハラスメントになるユーモアの違いって何だろうか?

 

★問い

手放した方が良いもの、手放さない方が良いものは?

 

★対話(一部のみ記録)

〇手放したいもの、手放したくないもの……など、観点を広げて考えてみたい。

〇時間の経過によって、価値観・人の考えも変わる。手放すその時の価値観でいらないと思うが、時が経つと手放さなければ良かったと思う事もあるのではないか。

〇物は、手放しても後から購入する事ができるものもある。人の気持ちや人との関係はどうだろう。年齢・アンチエイジングについても考えてみたい。

〇手放すことを阻むものはなんだろう。

〇人から良く見られたいという気持ちが捨てられない。

〇世間的には人は「努力すべき」「上を目指すべき」がある。その「べき」に抗うのか受け入れるのかがしんどい。

〇モノを溜めこむのは、昔の考え方の中に「モノをいかにうまく詰め込むかが主婦の才能・スキルという考え方があったのではないか」と、セミナーで聞いた。べき、スキル、思い入れ……その時の社会情勢などが、捨てにくい背景にあるのではないか。

〇祖父母が亡くなり遺品整理をした時に、全然知らない人の遺品ができてきた。「良い物だからもらってきた」という事だったが捨てるのが大変だった。パートナーの実家も誰も住んでいなくてそのままの状態。おそらく、処分したくない・捨てたくない人が大多数なのかなぁと思っている。

〇色々なすりこみがあるのかも知れない。子どもの頃にCMで見た「もったいないオバケ」をいうのがあった。そういう影響を受けている人も多いかも知れない。

〇海外に留学して生活し始め、「こんなに少ないもので生活できるんだ」と思ったはずなのに、家を買いしばらく経つといつの間にかものが増えているなぁと改めて思った。

〇ものが増えていくのは未来への不安なのか。

〇もったいないから捨てられないものもあるだろうが、精神的に空っぽの部分をもので埋めたいという思いもあるのではないか。

〇心の位置によって、同じものでも、捨てられる時と捨てられない時があるのではないか。

〇勉強をしていた時の教科書や道具がしばらく手放せなかった。10年位経ち、見ても特に感情が湧かなりやっと捨てられた。思いが有るものが「過去」になった時に手放せるのではないか。

〇もし、「死が数ヶ月後に迫っている」とわかっても手放したくないものってなんだろう。

⇒ゼロ。仕事のもの、食事。最低限が有ればよい気がする。

⇒それを考えると、ものすごく客観的に自分の周りのものを考えられると思った。

⇒死ぬときに裸は嫌なので、服さえあれば良いと思った。

〇自分が死ぬ時、ものというより「寂しく思っていてくれる人」に居て欲しいという欲求・欲は捨てられない。最期を迎える人たちに携わる仕事で、本人やご遺族から色々な品を託された。気持ちはわかるが困る事もあった。ご家族はものを遺したいのではなく故人が存在していた「名残」を留めたい・託したかったのではないかと思う。自分の最期は、ものではなく迷惑にならないで何か自分の欲を満たせるものを考えたいと思う。

〇死ぬ時はもう何もわからないので、裸でも恥ずかしくないのではないか。服さえなくて良いと思うが、よい人として記憶の中に残して欲しい気持ちがある。それは、きれいでいたいとか美に対する欲求にも繋がる気がする。

⇒死には3つあると言われている。肉体の死・人から忘れられる死・自分の事を覚えている人が死んでしまう死。もし〇〇さんが死んだ時に裸だっとして、「え?〇〇さんて着痩せする人だったんだ」と思われたら、〇〇さんに対する記憶が変わってしまうかも知れないですよねー

〇亡くなる時に裸でいいというのは潔いと思った。自分が亡くなる時に服を着ていたいというのは、みっともないものを見せたくないという気持ちからだが、それも〇〇な身体は美しくないという世間的な意識が内在しているからかも知れないと思った。

 

 

★振り返り

(対話後の感想・気づき・新たな問い)

〇どの時点で亡くなるかによってその相手との関係性で記憶に残り方が違うのかぁ。

〇着痩せする人記憶・・・

〇新たな問い 「棺桶に何を入れたいのか?」

〇母が断捨離好きなほうだったので、私の物も捨てられたことがあり、それも捨てるのが苦手な原因なのかもと気づきました。ありがとうございました。

〇溜まった荷物に悪い気が留まる を 唱えると捨てられる自分がいます。

〇棺桶リスト

〇自分のために正直に生きたいけれど、人に良く思われたい。

〇めっちゃ共感できることと、全然私と違うところがあって、みなさんのお話を伺うのが楽しかったです!

 

★放課後タイム

約30分、自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

【第395回記録】人生カフェ・【夜開催】・テーマ「甘い」オンライン

 

第395回目の人生カフェは、2024年1月31日(水)20:00~22:00

10名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん・本間正己)

 

<PRの際のリード文>

デパートなどで、バレンタインチョコの特設コーナーを見かける時期となりました。

定番の生チョコや、カカオの分量が多く健康志向のものなど多種多様。

甘い香りに心躍る季節です。

 

皆さんは、甘いものはお好きですか?

砂糖やハチミツなど、味覚・嗅覚の「甘い」は、感じ方の強弱や好き嫌いの差はあっても多くの人と共有できる気がします。

 

一方で、

「考えが甘い」「甘い言葉」「甘いマスク」「酸いも甘いも」「甘い声」……

味覚以外で使われる「甘い」の感じ方は如何でしょう。

批判的な意味・揶揄・褒め言葉・ロマンチックな場面など、色々ありそうです。

 

「甘い」

どういう場面や印象で使われますか?

お互いの「甘い」の体験や考えを持ち寄って、話し合ってみませんか?

 

<内 容>

★自己紹介&アイスブレイク

呼ばれたい名前と共に、好きなスイーツを1~3つチャットに書いて発表してもらいました。

例)…

いちごショート、母がつくる善哉、六〇〇バターサンド

 

〇モンブラン系のケーキ

〇地元の銘菓「たらちね」

〇どら焼き

〇砂糖がコテコテのバタークリームのケーキ、そしてうなぎパイ

〇チクロの入った粉末ジュ-ス

〇あんドーナツ 小倉アンパン しるこ

〇やよいひめ

〇イチゴcake ソフトクリーム

〇シュウクリーム タルト系 モンブラン系

〇終戦後進駐軍兵士がくれたチョコレートが無茶苦茶においしかった。

〇コンビニスイーツ フルーツサンド、中でもいちごサンド

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めました。

例)…

・考えが「甘い」ってどういう事?

・「甘いマスク」が一般的に男性に使われるのはなぜだろうか?(女性の場合はフェミニン?)

・「甘い」言葉やささやきが、怪しいものかロマンチックか。分かれる要素は何だろう?

・ロマンチックな「甘い」は、季節と関係があるだろうか? 

 

〇「自分に甘い人」のほうが幸せになれるのか?

〇「甘い関係」は長続きするのだろうか?

〇詰めが甘いと言われたときの改善方法は何か?

〇甘いことはなぜいけないのか?(下記2つの問いを合流)

(甘いにつきまとうネガティブなイメージはどこからやってくるのか?)

(考えが甘い。甘いは太る。なんか肯定的でない思惑を背景に感ずるのは私だけでしょうか?)

〇甘いとどういうメリットがあるのだろうか?

〇甘いささやきが効果があるかどうかは環境次第だろうか?

〇自分に甘くすることも必要ではないか?

 

★入り口の問い

〇甘いことはなぜいけないのか?

(甘いにつきまとうネガティブなイメージはどこからやってくるのか?)

(考えが甘い。甘いは太る。なんか肯定的でない思惑を背景に感ずるのは私だけでしょうか?)

 

★対話(一部のみ記録)

〇「甘い」は、人を評価・批判する時に使われる。どうして悪いことのように言われるのか。甘いには優しいとか穏やか等の側面もあると思う。

〇批判してくる人は、甘いという言葉に恐怖をいだいているのではないか。その人が、思考や論理が太刀打ちできないような領域にどっぷり浸ったり、つい過剰になったり、抑えがきかないなど、誘惑や魅力の虜になった経験がある為、戒めの言葉として言うのではないか。

〇甘いって、ゆるい・多めに見る……心地よさや都合の良い方に流れ、現実を度外視したり、ものごとを客観視できない状態に陥りやすいので、悪いこと・いけないことと言われるのだと思う。

〇なぜ、ネガティブなイメージがあるのか。甘いには締め付けられていない好き放題という感じがある。

〇甘いには「時間軸」的なものがあるのでは。将来大丈夫?とか、過去の経緯を考えていないのでは?という時などにくっついてくる。「今の事だけではなくもっと考えろ」という考えの人が「甘い」と使うように感じる。「甘い」を、感受性の面で捉えると、「今、ここだけ」の場合に使うのではないか。

〇他の問いで出ていた「甘い関係は続くのか?」も、「今」は甘いが、「将来」とか「過去の経緯」が……といった分別が入ってくると「甘い関係」ではなくなる。

〇ペットや赤ちゃんの甘噛みは悪い事?じゃれて甘噛みしても相手が怒らないだろうという信頼があるからできる。「甘い」の良い面として「信頼関係の上に成り立つ」という面もあるのではないか。

〇「時間軸」の話が面白く納得した。他の味では、辛酸を舐める、苦杯を飲む、苦い思いをする……など、瞬間的で一過性のような気がする。酸いも甘いも……は、過去の事を振りかえる場合か。

〇「甘い」は味覚からきている。「甘い」の反対語は何だろうか。辛い?酸い?苦い?味覚からきている事を考えると良いも悪いもない。「甘い」を人との関係に使うようになり論理が入り、緩い・甘やかしているのが「良くない事」のように、厳しい・しっかりやっている事が「良い事」のように捉えられているのではないか。

〇「甘い」の反対語は、「甘い以外の味覚」ではないか。甘い……は、ずっと口の中で楽しみたいが、酸いや辛いなど、甘い以外の味覚はそうではない。甘いは味覚の中でも特別な意味があり、砂糖など甘いものを求めて、歴史や文化がつくられてきた特殊なもの。

〇他にも「甘い」が特殊だと思うのは、「甘やかす」はいうが、苦やかす……など酸い・苦い・辛いなど、他の味覚は使わない。つらい・つらくあたる……は、「からい」と字は同じでも読み方が異なる。やっぱり「甘い」は特別感がある。

〇「自分に甘い」「自分に厳しく他人に甘く」など、自分と他人の間の「甘い」も気になる。

〇「自分に甘い」は、のりしろというか許してあげようという感じがある。「甘い」には快・不快でいうと「快」を感じる。

〇ゆるす≒ゆるます?

〇「自分に甘い」は、やさしい・労る・あたたかい・思いやり・セルフコンパッション・慈悲のような感じだろうか。自分に厳しい人が多いように思うので、自分にやさしくするのも大事なのではないか。

〇甘い事とか甘いが何に対してかで、良い悪いが変わってくると思う。例えば、お金関係で「甘い蜜を吸った」後、明るみに出て苦い思いをすることになる場合、後の事を考える場合には、「甘い」はネガティブないイメージになるのではないか。

〇他人に甘えるか?甘えられない・甘えるのが下手……とよく聞く。甘えてしまうと他人に負担や迷惑をかけるとか、自分の都合の良いようになど、ネガティブイメージがある。重量級の重さがあるのでやりにくい、出来ないのではないか。

〇甘やかすは、必要以上に与える時に使うのではないか。迷惑をかける……は、必要な事にもそう思ってしまう場合があるかもしれない。インドには、「迷惑をかけ合うのが人生」という考えがあり、そこから優しくし合える文化もある。

〇「甘味」がうまみの正体だと聞いた。「甘い」というテーマでどんな話が出来るのかと思っていたが、「深いなぁ」と感じた。甘美な「甘味」や、うまみがある人生はいいなぁと思う。

 

★放課後タイム

振り返りも兼ね、約30分自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

 

【第394回の記録】〈テーマ〉映画 『すずめの戸締り』

第394回目の人生カフェは、2024年1月28日(日)午後14時00分~16時30分 計6名(男性3名、女3名)で、オフライン・リアル(新宿区榎町地域センター大会議室A)で実施された。(進行:田中あけ美)

 

最初に、自己紹介と映画全体の感想を共有した後、この作品を鑑賞後の問いを出してもらった。

 

【感想】

・ディティールを細かく描いていたり、椅子のコミカルさ、アニメならではの良さがあった。

・日常は非日常と繋がっている。3回見て、今回は最初と違った登場人物に感情移入した。

・日常のあたりまえが有難いと感じた。挨拶は必要。

 

【問い】

小ネタ(映画に関連する問い)

・東と西の要石が近接してしまっていいのだろうか?

・要石と閉じ師は多くいた方いいのか?

・サダイジンはどうしてタマキさんに毒白させたのか?

・「すずめの明日」のあしたはなぜあした?

・草太がイケメンでなければすずめはどうしただろうか?

・草太はいつからすずめのことを好きになったか?

・(動く)走るいすの役割りとは?

・要石は自由になりたかったのか?

・ダイジンはどうしてサクッと案内しなかったのか?

大ネタ(抽象的な問い)

・悼むとはどういうことか?

・スズメ←鎮めるの背景にある日本人の精神性とはなにか?

・祈る意味とは?

・ほどよい家族のあり方とは?(草太⇔祖父)(タマキ⇔姉)(すずめ⇔たまき)

・未来を描くとは何か?

・被災者に共感するとは?

・喪失から回復するためには何が必要か?

 

以上の問いから

まず前半は映画に関連した「要石は自由になりたかったのか?」「ダイジンはどうしてサクッと案内しなかったのか?」他について考え、休憩を挟んで多数決で決まった「悼むとはどういうことか?」の問いについて対話を進めた。

 

【対話後の感想・気づき・新たな問い】

感想・気づき

・心に残った言葉 喜怒哀楽‐センサーを切る。 

 気づき 人としての感情→こども心 サダイジンをわがままなこどもの設定にした?

・本日、東京で震度4の地震がありました。現世(うつしよ)の備えが必要。

・悼むと土地は面白い視点だと思う。 

 恐れを鎮める、安らかにという意味合いもある気がした。 

 慰霊には恐れをしずめる意味があると思った。

・色々なエピソードから問いに迫れるのが良かった。

・悼むとは? 昭和は人が土地が生まれていった。令和は閉じていった。

「ともにいる」人が多い?

・生き抜くことをあきらめない。

・味わいつくす。

・後ろ戸はどこにでもある。誰でも閉じ師になれる。  

 

 

(記録:田中あけ美)

 

 

【第393回記録】人生カフェ・年間テーマ「人生」・1月「参加者で問いを決める」オンライン⇒「人生に目的・目標は必要だろうか?」

第393回目の人生カフェは、令和6年1月25日(木)午前10時~12時30分、15名(男性9名・女性6名)で、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際のリード文)

今年の1年間は随時「人生」について考えていきます。

上から目線の人生論を語るわけではありません。主に各人の経験から一人称で考えるようにします。

様々な視点から各月のテーマを設定していきます。

例えば、「子ども時代と人生」「青年期と人生」「成人期と人生」「高齢期と人生」「死と人生」「喜怒哀楽と人生」「愛と人生」「幸福と人生」「親・きょうだいと人生」「学校と人生」「仕事と人生」「お金と人生」………。

ご一緒に人生とはそもそも何なのかについて考えていきましょう。

 

今回はオンラインで開催します。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

ここはお悩み相談、カウンセリングの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。ディベートの場でもありません。

話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話したりSNSに投稿したりしないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

1月テーマ:参加者で問いを決める

人生について考える第1回目なので、お互いの問いをいろいろ出し合いたいと思います。

お互いの関心のあり処を知ることもできます。これから1年間の各月のテーマ設定の参考にもなります。

人生に関するたくさんの問いを歓迎します。

 

《内 容》

 

〇導入のプログラム

今日呼ばれたい名前と今の気持ちを1分くらいでお話しください。

 

〇対話のルール説明

 

〇問い出し

参加者の皆さんには、テーマに関する自らの問いを考えておいてください(いくつでもOK)。

(例)人生の目的は幸福か?

(例)生まれ変われるとしたら、あなたはどのような人生を送りたいですか?

話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

その問いの背景、理由等について1~2分で話していただきます。

*人生において、自身をアップデートする事はどのような意味があるのか?

*人生を彩るのは何だろうか?

*どうして人生について考えるのだろうか?

*人生の転機は主体的につくるものか、訪れるものか?

*なぜ生まれてきたんだろう?

*どこから来たんだろうか?

*なぜ死ぬのだろうか?

*どこへ行くのだろうか?

*人生の目的は何か?

*私は何のために生まれてきたのか?

*人生の意味は何か?

*「人生」を考えることにどのような意義があるか?

*なぜ、めぐり合うのだろう?

*素晴らしい人生とは心の繋がりに生き甲斐を感じることか?

*人生を楽しむには心の健康が第一か?

*余命半年で最期の人生、何をしたいか?

*人生に目標は必要だろうか?

*ベスト・ライフ(最良の人生)とはどのようなものか?

*人生について確実にいえる事は何か?

*人生の上手な締めくくり方とはどんな方法か?

*マイフィロソフィ-を持つことで人生にどんな影響が出るのか?

*人生を点でとらえるのか?線でとらえるのか?

*人は何を目的に生きているのか?

*人生に目的や生きがいが必ず必要なのか?

*小学校生活と人生とは?

*人生は何に例えられるか?

*動物にも人生があるか?人の人生との違いは何か?

*植物にも人生はあるか?人の人生との本質的違いは何か?

*男女の人生で、大きな違いがあるような気がするが、その本質的違いは何か?遠くて近い男女の仲、その人生の違いは何か?

*人生の老いとは何か?

*人生において怒りとは何か?

*人生で怒りの感情をもってもいいか?

*人生はなぜ楽しいのか?

*美しい人生とは?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つに絞ります(今回はファシリテーターの本間が決めさせていただきます)。

今回は類似の問いが多かった以下の問いに決めました。

「人生に目的・目標は必要だろうか?」

 

○休憩

 

〇対話

入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

(記録者が印象に残ったものの一部だけ記録しています。)

●人生における目的・目標の必要性は、人によって異なる、年齢・世代によって異なる、時代によって異なる、帰属社会・国によって異なる……それはそうなのだが。

●人生において目的・目標を持った方がいいことだと子どもの頃から刷り込まれているのではないか?目的・目標を持った方が充実した人生を送れると洗脳されていないか?

●でも、残り少なくなった人生を考えると、小さくてもいいから目標を持って、だらだらしない生活を送ることも大切なようなことのようにも思えるが…。

●目的・目標より、自分がやりたいこと、すなわち自らの欲求・欲望に注目する方がいいのではないか。欲求・欲望を自分に素直に整理したものが自分の目的・目標になる。

●自分が満足する、生き切る、味わい尽くす。

●会社のような集団・組織では、自分の人生の目的・目標と会社の目的・目標とがうまく一致しない。それは他人がいるからである。この不一致の調整にはとても頭を使う。キャラ的にそれが難しい場合もある。

 

〇最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(ひとり1分くらいで)。

*やっぱり「味わい尽くしたい」 今日はこれが1番響きました。そして、味わい尽くせるような人生にしたくなりました。

*目的、目標と欲求の違いは何だろう…。

*社会貢献と今の自分との結び付けの話は感じるものがあります。

*「だらだらしたくないために目標を立てる」 これって、一体どういう事だろうか?

*希望をもつこと

*なぜか「それもまた人生である」の締めで納得してしまう。

*残っている時間は少ない、自分がやりたいことはすぐやる。これをこれからの目標にしたい、その為には健康が重要だ。

*美しく清らかに生き切る人生

*目的というより「やりたい事」で置きかえると楽に考えられると思いました。

*哲学対話とても難しいと思いました。「知っていること」を言うのではなく、わかっていないことを自分の頭で考えながら発言するので言語化に苦労しました。答えの出ないことを話すので、上手に話すの必要はないと思いますが、人に伝えるにあたっては何か工夫をしないといけなとは感じました。

*人生の 男女差 性差 感情差 時代背景

*やはり他人を敬いながらの自分軸形成が必要かな?

 

〇終了後に放課後タイムも行う予定です。(30分)

 

(記録:本間正己)

 

【第392回記録】年間テーマ「人生」・1月「参加者で問いを決める」⇒「人生は劇場か?」リアル・オフライン

第392回目の人生カフェは、令和6年1月18日(木)午前9時30分~11時45分、7名(男性4名・女性3名)で、新宿消費生活センター分館にて、オフライン・リアルで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際のリード文)

今年の1年間は随時「人生」について考えていきます。

上から目線の人生論を語るわけではありません。主に各人の経験から一人称で考えるようにします。

様々な視点から各月のテーマを設定していきます。

例えば、「子ども時代と人生」「青年期と人生」「成人期と人生」「高齢期と人生」「死と人生」「喜怒哀楽と人生」「愛と人生」「幸福と人生」「親・きょうだいと人生」「学校と人生」「仕事と人生」「お金と人生」………。

ご一緒に人生とはそもそも何なのかについて考えていきましょう。

 

今回はリアル・オフラインで、午前中に開催します。

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

 

日 時:令和6年1月18日(木)9時30分~11時45分

 

場所:東京都新宿区立新宿消費生活センター分館 会議室

新宿区高田馬場1-32-10

高田馬場駅戸山口から徒歩2分

(山手線、西武新宿線、東西線)

https://consu.shinjuku-center.jp/access

 

定 員:7名

進行役:本間正己

参加費:500円(当日会場でお支払いください)

 

1月テーマ:参加者で問いを決める

人生について考える第1回目なので、お互いの問いをいろいろ出し合いたいと思います。

お互いの関心のあり処を知ることもできます。これから1年間の各月のテーマ設定の参考にもなります。

人生に関するたくさんの問いを歓迎します。

 

《内 容》

 

〇導入のプログラム

今日呼ばれたい名前と今の気持ちを1分くらいでお話しください。

 

〇対話のルール説明

 

〇問い出し

参加者の皆さんには、テーマに関する自らの問いを考えておいてください(いくつでもOK)。

(例)人生の目的は幸福か?

(例)生まれ変われるとしたら、あなたはどのような人生を送りたいですか?

その問いの背景、理由等について1~2分で話していただきます。

*誰とどう過ごすか?(自分だけを含めて)

*健康寿命と嗜好(お酒、タバコなど)、人生においてどうバランスをとる?

*人生は探求するものだろうか?

*人生の旬って、いつだろう?

*なぜ人生カフェに参加するの?

*人生カフェはあなた(私)にとってどういうところですか?

*人生カフェはあなた(私)の人生にどう影響を与えていますか?

*生まれ変わっても同じ人生を送りたいですか?

*人生の成功とは?(何がどうなったら成功した人生と言えるのか?)

*子どもの頃の環境が人生に影響を与えていることとは?

*第2の人生とは何だろう?

*人生はプロセスか?

*人生の決断とは何だろう?

*人生に自由意志はあるのか?

*人生は劇場か?(演じるという考え方について)

*なぜ他人の人生に口を出したくなるのか?

*生きる意味とは何だろう?

*良い人生ってどんなもの?

*幸せな人生とは?(≠ハッピー、ウエルビーイング)

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つまたは二つに絞ります(15分くらい)。

今回は、話し合い、投票の結果、「人生は劇場か?」という問いに決まりました。

 

○休憩

 

〇対話

入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(30分くらい)。

(記録者が印象に残ったものの一部だけ記録しています。)

●演ずるとは仮面を被ること。本心を隠すこと。

●それは悪いことなのか?

●素のままで生きてきたと感じている人と演じることに努めて生きてきたと思っている人がいる。

●演じることに成り切って楽しめることと演じることによって耐えて生きていくこととがある。

●脚本、シナリオ、演出によって演ずること。それは枠にハマった行為とは言えない。

●何かしらを積極的に演ずることによって、自らを表現し、自己実現していくということはある。

●自由意志か、決定論か。

●神が既に全てを決めている?我々は決められたものを演ずる役者に過ぎない?

 

〇最後の15分くらい、振り返りの時間を設けました(ひとり1分くらいで)。

 

 (記録:本間正己)

 

【第390回記録】人生カフェ【女性編】・テーマ「冬のアナタ」・オンライン

 

第390回目の人生カフェは、2024年1月11日(木)10:00~12:30

6名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん)

 

<PRの際のリード文>

若い頃の私は、

母親世代がスカートやパンツの下に色々重ね履きをするのを見て、「モコモコして大変そうだなぁ」と心の中で笑っていました。

 

現在の「冬のワタシ」は、

冷えや乾燥に悩み、お腹や3つの首を冷やさぬよう重ね着・重ね履きが当たり前。

私の年齢の頃の母を思い出し、ちょっと懐かしく優しい気持ちになったりします。

そして。

年末年始は、まだどこか昭和の家父長制の名残を感じる我が家。

毎年、仕事始め頃にホッとしている自分がいます。

 

「冬のアナタ」は、如何ですか?

お互いの「冬」の話題を持ち寄り、そこから見える中高年女性が抱える暮らしや社会の事を色々考えてみませんか?

 

<内 容>

 

★自己紹介&アイスブレイク

冬の間、欠かせないものやこだわりについて、キーワードを1~3個あげてもらいました。

例)…

入浴剤 ・ゴム手袋 ・植村直己の靴下

 

〇笑うこと、趣味。

〇ハンドクリ-ム(桃の花) 電気毛布 加湿器 

〇極暖ウルトラヒートテック 推理小説 漫才

〇スキー!

〇冬のアナタのテーマに一発で魅かれて参加しました。なので皆さんの話がたのしみです。

スパッツ

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めました。

(例)…

令和の現代、おせち料理の役割は何だろうか?

 

〇おせち料理、要ります?

〇冬をロマンチックにしているものは何か?

〇お正月が終わってホッとするのはなぜなのか?

〇お正月準備って面倒くさくないですか?

〇ヒ-トテックの功罪とは?(もふもふももイイ感じ)

〇「冬」と「母親」の関係とは?

 

★入り口の問い

〇前半

おせち料理、要ります?

〇後半

冬をロマンチックにしているものは何か?

 

★対話・振り返り

今回の内容は、記録に残しません。

 

★放課後タイム

約30分、自由に話をした。

 

 

(記録:たからん)

 

【第389回記録】人生カフェ・初春リレー方式進行・テーマ「ハレとケ」・オンライン

 

第389回目の人生カフェは、2024年1月7日(日)10:00~12:30

7名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん・本間正己)

 

<PRの際のリード文>

新しい年を迎え、御屠蘇気分も抜けた頃でしょうか。

8日は成人の日。お祝い行事が続きます。

 

ハレは、儀礼、祭、年中行事などの「非日常」

ケは、普段の生活である「日常」

葬儀などの「非日常」は、ケガレとされる説もあります。

昔は普段着のことを褻着(けぎ)、普段に食べる食事を褻稲(けしね)と言っていたそうで、ケというのはここから生まれた言葉といわれています。

 

時代と共に、ものの見方・考え方には変化がうまれます。

災害やコロナ禍では、それまでの「日常」が「非日常」となり得る事を知りました。

最初は不便を感じたマスク生活。それが日常になった経験もしました。

 

非日常は、計画や予定通りの節目であったり、予測できない災害だったり。

人生の中で、日常に織り交ぜて迎える事になります。

嬉しい非日常・過酷な非日常、そこから学ぶ事があるとしたら何なのでしょうか。

一緒に考えてみませんか?

 

<内 容>

 

★自己紹介&アイスブレイク

呼ばれたいお名前と共に、「ハレの舞台」「非日常体験」など、経験談・聞いた話・思い出などを話してもらいました。

(例)…

2022年春、〇〇のハレ舞台を見に行けたこと。

 

〇ハレ=恋愛が成功した。レ=破局した。こんな馬鹿なことは無いと感じた。

〇無礼講が「ハレ」だと思ったら実は「ケ」だった体験

〇音楽のイベント(小さい)を開いた時

〇人生カフェ

〇元旦法要

〇SNSに沼った経験、ZOOMイベント参加の楽しみ

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めました。

(例)…

過去の「ハレの日」の経験をどう活かしているだろうか?

 

〇ハレ=初出勤、ケ=これからどうなるんだろう?

〇令和の今、「ハレの日」のご馳走って何だろうか?

〇現代において「ハレ」「ケ」の存在意義は何なのか?

〇日常と非日常の区別があいまいなった理由ほかにも色々ありそうです。どうしてなんでしょう?

〇ハレとケの境界線は何だろう…。

〇ハレの日にバカ騒ぎやハメ外しをしたくなるのはなぜなのか?

〇ハレの体験は必要か?

〇みなさんがこれからやってみたい非日常は?

〇嫌なことが起こった時、ケと感じてしまって落ち込むのを、少しは軽減するコツは?

〇ハレは自分でつくれるのだろうか?

 

★入り口の問い

〇ハレは自分でつくれるのだろうか?

(以上 前半記録:たからん)

 

〇休憩(10分)

 

○テーマ・問いについて、自由に対話をします(約1時間)。

(ブレイクアウトルームは作りません。) (記録者が印象に残ったところのみ一部記載)

ハレとケ 「ハレは自分でつくれるのだろうか?」

*ハレとは非日常、高揚するもの、時にはバカ騒ぎするもの…。

*七五三、入学式、卒業式、米寿、卒寿…。

*お祭り、パーティー…。

*ハレの日には特別な服を着る。勝負服ということもある。

*ハレの舞台も時代、世代によって変化している。

*共同体が弱まってきて、ハレも集団的ではなく個人的に作らないと生まれなくなってきているか?

*しかしながら、ともに喜んでくれる人、自分を承認してくれる人がいることはハレを豊かにする。

*「ハレがましい」という気持ち。自尊感情、無敵感、どんなもんだいといった感情。ハレにはこのような気持ちが伴う。

*「旅」は非日常と高揚感を生み出す。しかし、ハレがましいという感情とは少々異なる。

*物、自然、人などに対する認識を変えること、発想の転換をすることによって、ケがハレに変わっていくことがある?

*ハレとは、外から何かしらの形式(それは式だったり、行事だったり、イベントだったりする)が必要なのではないか。それがハレの「舞台」である。

 

○最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1人1分くらいで)。

*パン屋さんへ行く高揚感!

*ハレについて対話をして、哲学対話が好きな理由がわかりました。

*日常の考え方ひとつでとんでもない晴れになる。

*形骸化しているかもしれないハレの行事の意味は常識を学ぶことかもしれない

*1.言葉は変容をするんだなぁ~2.高揚感って確かにあるよなぁと思った。3.日常的に考えが変化すると共にAIの進化もあるなぁと感じました。

*私は大人数を前にしたハレの舞台は今後期待もできないし、望んでもいない。少人数のハレの場がいいなぁ。

*いろんな考えが聞けて、頭の中がぐるぐるして、ハレました。

*ケースによりますがお葬式の雰囲気が好きだったりします。みんなで似たような気持ちでリスペクトもって送り出してる感じが。

*ハレは相互作用で作られるのか。

*血流が良くなったと感じます。また参加したいです。

 

♢放課後タイムは約30分。

 

(後半記録:本間正己)

 

 

 【第388回記録】人生カフェ【夜開催】・テーマ「贈り物」オンライン

 

第388回目の人生カフェは、2023年12月23日(木・祝)20:00~22:00

10名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん・本間正己)

 

<PRの際のリード文>

お歳暮にクリスマス。

贈り物の話題が多い12月。

この時期になると「賢者の贈り物」を思い出したりします。

 

お品選びはもちろん、渡し方やカードの有無、水引のしきたりやTPO。贈り物は、奥が深くて難しい?もっとカジュアルに考えてもOK?

クリスマス直前。贈り物について語り合ってみませんか?

 

<内 容>

 

★自己紹介&アイスブレイク

呼ばれたい名前と共に、贈り物にまつわるエピソードを1~3つ話してもらいました。

(例)…

・言葉 ・旅行 ・お花(お祝いの席にナント⁉️)

 

〇サンタさんからのクリスマスプレゼント

〇この場に居られることが私にとっての最大の贈り物

〇 1 敬老の日に「仏花」 2 「按摩券」→不渡り手形

〇よく断ってしまう

〇冬至 ゆず湯銭湯

〇大学者から送られた自筆の絵と篆刻

〇贈り物を選ぶのがもの凄く下手です・・・

〇カタログによる贈り物

〇プレゼントは苦手です

〇外国に住む見知らぬ日本人の女性から、7億円プレゼントします、というメッセージが来て、対応に困りました。

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めました。

(例)…

・手作りの贈り物、嬉しいor困る、その違いは何だろう?

・いただきものの処分。時期の決め手になるのは何だろう?

・誰でも共通で、貰って嬉しいものってあるだろうか?

 

〇プレゼントは人間関係をよくすると言い切っていいのだろうか?

〇贈り物が何かというよりも、渡す相手、渡される相手にもよるのだろうか?

〇お中元、お歳暮、本当はみなさん喜んでいるのでしょうか?

〇贈り物をもらって手放しで喜べないのはなぜだろうか?

〇贈り物の負の側面: 詐欺、賄賂、宝くじ(統計的には負け)、... これらにどう対処すべきだろう。

〇自分が欲しいものは他人も喜ぶだろうと考えて送ってしまう人に共通する性質は何だろう?

〇贈収賄はどうしてわるいんだろう?

〇存在していることは贈り物になるか…。

〇愛は、見返りを期待しない”贈り物”か?

〇贈り物は負担か?

 

★入り口の問い

〇存在していることは贈り物になるか?

 

★対話(一部のみ記録)

〇"being"の贈り物ってあるのではないか?役に立つとか立たないではなく、存在する事での「贈り物」について考えたい。

〇例えば学習机が在るのが当たり前と思うかどうか。作ってくれた人や親が働いてくれた上で在るのだと思えるか。当たり前のように在るものを「贈り物」と解釈できるかどうかだと思う。

〇"being"と"doing"に分けられないのではないか。赤ちゃんが笑ったり、しぐさによって得られる喜び。銀行にお金が有っても引き出すことが出来るかどうか。お金が何かと交換できるかどうか……それらによって得られる喜びなど、分ける事はできないように感じる。

〇存在するものと行為は別だと思う。贈り物には意図があるが存在には意図がない。例えば赤ちゃんは神様が遣わせたという事なら「神様の意図」がある。存在ではなく、意図のある行為が贈り物ではないか。

〇相手と自分が存在するから贈り物が成り立つのではないか。贈ったり贈られたりがぐるんぐるん回る為には「存在」がまずないと成立しない。"being"があるから"doing"が起きる。

⇒相手と自分の「存在」というのは、問いの「存在」と同じ意味なのか?

⇒表現は違うかも知れないが根本は繋がっている。自分も相手も存在自体がなければ「贈り物」が成立しない。

〇贈り物は何かしらの「価値」が生じる事。存在しているだけでは贈り物にはならず、贈り手・名宛の間を移動しているだけではなく「価値」があるから贈り物となる。

〇夫が存在しているだけで嬉しい。やはり存在は「贈り物」だと思う。

⇒「夫さん」の存在が贈り物だとしたら、贈り主は誰になるのでしょうか?

(他の方が返答)⇒〇〇さん(発言者)が、つくったのではないでしょうか。長い年月の関係性の中で夫さんが変容していったのかもしれない。年月の流れで生まれた信頼が、一緒につくっていったものを「贈り物」とする、「受け力」にもなったのではないか。

〇贈与は返すことが前提。存在に対して返すとしたら存在で返す、自分が在り続ける、生き続ける事になるかもしれない。

「存在」を、「贈り物」として価値あるもの……とする解釈は、poetic・詩的な想像力の中に入る事だと思う。

⇒存在に価値がある→贈り物という事でしょうか?

⇒存在に価値があるとしないと、「贈り物」という言説は成り立たないのではないか。

 

★放課後タイム

振り返りも兼ね、約30分自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

 

第387回 人生カフェ【幸福シート】 リアル・オフライン

第387回目の人生カフェは、令和5年12月17日(日)13時30分~16時、男性5名、女性3名、計8名で、新宿消費生活センター分館にて実施された。(進行役:本間正己)

 

今回は個人的な内容が多く、個人情報的なものも含んでいるので、詳細な報告は省略して、プログラムの概要だけを記録しておく。

 

(開催にあたってのリード文)

毎年12月の人生カフェで参加者が作成している「幸福シート」を参考にして、各自が今年を振り返り、来年に思いを馳せます。

 

今回は幸福シートにはあまりこだわりませんが、幸福シートについて、あらかじめどのようなものかを知りたい方は、以下を見てください。(プログラムシートのことです)

https://myasami-honma.jimdo.com/レジメ-プログラムシート/

 

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

 

内 容:

*導入・チェックイン

今の気持ちは?

◎ルール説明

*第一のプログラム

あなたにとって今年印象に残った出来事または人物は?

(例) 道で転んで、救急車で運ばれ、額を9針縫った。

(話をしたい人のみ、1~2分でお話しをしてもらいます。)

(一人の発表者に対する確認、質問等を1~2人受けることにします。)

◎休憩(10分)

*第二のプログラム

来年にあなたがやってみたいことを1~3個挙げてください。

(例) 小さな断捨離  小旅行 

(話をしたい人のみ、1~2分でお話しをしてもらいます。)

(一人の発表者に対する確認、質問等を1~2人受けることにします。)

*振り返りの時間

 

□今回は年末に当たり、お互いに語り合い、聞き合い、知り合うことを目的に開催します。したがって、フリーの対話の時間は特には設定しません。

 

□放課後タイム30分ほど設けました。

 

(記録:本間正己)

 

第386回人生カフェ・年間テーマ「幸せ」・12月「参加者が問いを出し合う」・オンライン

 

第386回目の人生カフェは、令和5年12月14日(木)午前 10時~12時30分、13名(男性8名・女性5名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際のリード文)

今年の1年間は随時、「幸せ」について考えてきました。

人生カフェの原点は、中高年を対象にして、幸せ(幸福)について考える哲学対話の会というものでした(もちろん若い人も歓迎していました)。

約1年間、原点に戻り、参加者・主催者がお互いに問いを出し合ったり、時には本などを手掛かりにしたりして、幸せについて考えてきました。

幸せは他人から押し付けられるものではありません。自らが感じ、考え、行動するものです。それゆえに、哲学対話は幸せを考えるにあたって、有効な手段のひとつになったと思います。

今回が最終回です。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

(ここはお悩み相談、カウンセリング、グリーフケアの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。)

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

 

「参加者が問いを出し合う」

 

今年1年間、幸せを巡って、「健康」「自由」「欲求」「承認」「過去・現在・未来」「利己/利他」「幸せ感」「目標達成/現状満足」などの観点から対話を重ねてきました。

今回はテーマ「幸せ」についての最終回です。

そこで、参加者から幸せに関する問いを改めて出し合っていただきたいと考えています。

その中から、とりあえず後半の対話の入り口になる問いを決めていきます。

内 容:

〇導入のプログラム

今年、あなたが幸せを感じたエピソードをお話しください。

(例)今年もラーメン店を50店ほど訪問したこと

1分くらいでエピソードを話していただきます。話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。

*毎日その日の目的があり、達成すること。に幸せを感じます。

*残念ながら、幸せを感じることはなかった。

*読みたい本の発見/家族/心境

*毎日晴れの日に自然の美しさを感じる時、そして今日も健康に過ごしていること、経済的な欲求はありません。足を知ると言うことで幸せを感じています。主観的なものだから。

*(困難に)今のところ、それなりに対応できていること。

*81歳のユーチューバーになったこと。

*外気、自然、感触のいいものなどに触れているとき

*狸との出会い

*人との出会い、移ろい

 

〇問い出し

参加者の皆さんには、テーマ「幸せ」に関する自らの問いを考えておいてください。

(例)幸せは人生の目的か?

(例)幸せになるには愛が必要か?

その問いの背景、理由等について1分くらいで話していただきます。

*楽しいことが幸せなことですか?

*生きていることは幸せなことですか?

*なぜ幸せになりたいのですか?

*幸せは安心からくるのか?

*幸せになるのに、積極的でなければならないか?

*幸せであるためには...何が必要ですかor何をしますか?

*どうして誰もが幸せになれないのか?(精神面、経済面、組織の中の悩み、LGBTの差別解消問題、国同士の対立と戦争…)

*幸せの質と、量、その受容、承認とは?

*断捨離は幸せか?

*不幸な過去を供養すれば幸せか? 

*現在より大きな幸せを探すことは幸せにつながるか?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つまたは二つ、今回は進行役・ファシリテーター(本間)が決めます。

後半の入り口の問い「楽しいことが幸せなことですか?」

◎ルール説明

〇休憩(10分)

 

○テーマ・問いについて、自由に対話をします(約1時間)。

(ブレイクアウトルームは作りません。)

(記録者が印象に残ったところのみ一部記載)

「楽しいことが幸せなことですか?」

*アルバムには楽しかった笑顔の写真が並んでいる。この時、私は幸せだったのか?

*楽しい、嬉しい、喜ばしい……その同じ分類の中に幸せがある?

*楽しいことを考えるとうまく寝付ける。

*楽しい、幸せ…心・頭の5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)ができている状態。

*私にとって楽しい人と苦手な人がいる。人との関係が幸せと関連している。

*幸せを考えている時は幸せではない?考えていない状態の方が幸せ?でも幸せについて考える意義はありそうだ。

*自分と他人の幸せ度・不幸せ度を比較するのは幸せには繋がらない。

*執着は幸せに繋がらない。

*楽しいの反対語は、苦しい、辛い、痛い……。

*苦楽が程良く混ざっているのが幸せ? 「苦(く)る楽しい」

*スポーツは、苦る楽しいを上手く織り交ぜて、全体として楽しもうとしている。

*快・不快が幸せと関連していることは間違いない。ただし、快・不快だけではないだろう。その快・不快をどのように受け入れるか、自己受容するか。

*今が幸せ、これは楽しいとほぼ同じこと? それと一生を見通しての幸せ感はどう違うのか?

 

○最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1人1分くらいで)。

*特別に幸せでもなく、特別に不幸でもなく、ま、いっか、という感じ。

*①現象に左右されない、②心の5S→明るい/軽い/やわらかい、③自分の心の状態に100%責任をもつ

*エンドタイムに幸せだったと逝けるかしら・・・・

*Tさんの話で気づきました。苦しみ超えたときに幸せを感じる。

*今日の話を聞いて幸せは自分の心が決めるものと言う言葉をつくづくと感じました。他人と比較はしないようにします。

*なぜ苦しいことは嫌うのか受け入れにくいのか…。

*苦楽を自分で全てバランスよく持てるとは言えない。それらはやってくる。それをどう受け止めて、受け入れていくか?

*まぁ そこそこの幸せならいいか 化かされても

*進行が上手いなと思いました。哲学をある程度勉強していないと、上手い進行はできないと感じます。また、ものごとを考えるにあたっては、心理学も勉強する必要があるとも感じます。

 

♢放課後タイムは約30分。

 

(記録:本間正己)

 

【第385回記録】人生カフェ・女性編・テーマ「お金」・オンライン

 

第385回目の人生カフェは、2023年12月7日(木)10:00~12:30

6名の参加者のもと、オンライン(Zoom)で実施された。

(進行役:たからん)

 

<PRの際のリード文>

「地獄の沙汰も金次第」なんていいますが。

大抵の事はお金で解決できる?

お金で解決できないのはどんな事?それって何なら解決できるの?

宝くじ高額当選者についての都市伝説……あれこれ聞くけど本当なの?

金の切れ目が縁の切れ目……令和の今も同じ?変わった?

そう言えば。

この秋、懐かしいCMソングが復活しました。

「よ~く考えよう。お金は大事だよ~♪」

その大事なお金の事。

あれこれ一緒に考えてみませんか?

 

<内 容>

 

★自己紹介&アイスブレイク

呼ばれたい名前と共に、下記のクイズに答えてもらいました。

 

Q:「今の年齢×10万円」がもらえるボタンがあるとして。

このボタンを生涯に1度だけ使えるなら、何歳で押しますか?

そして、そのお金を何に使いますか?

(例)…

ボタンを押す年齢は当日言います(笑)。そのお金は、「最後の推し活」に使いたかったです。推しの卒業公演全部の回を、SS席で観劇したかったと思いました。

 

・65歳で受け取りたいです。老後の資金の足しに。

・10才で100万円。妄想に使う。

・1年後。行ったことのない所に行く。

・30歳で300万 旅行に使いたい

・18歳で180万 

・今の年齢で全額募金

 

★問い出し&問い決め

みんなで考えたいと思う、テーマに沿った「問い」を出してもらい、投票により「対話の入口となる問い」を決めました。

(例)…

「生き金」「死に金」、お金の使い方をそう言えるのはどのような場合だろうか?

 

・お金の魅力(魔力)って何なのだろうか?

・大金を使うタイミングとは?

・お金に関する抵抗にはどのようなものがあるのか?

・お金に好かれる人とはどんな人なのか?

・金銭感覚の違いを感じるのはどんな時?

・給料の交渉、すべきか? するならどういう風にしたらいいか?

・なぜ へそくりをしたくなってしまうのだろうか?

 

★入り口の問い

・お金に関する抵抗にはどのようなものがあるのか?

 

★対話(一部のみ記録)

〇お金を持つ・儲けることへの抵抗がある。得すると嫉妬やいじめの対象になるようで怖い。手元に置かず貯蓄しても、トラブルに巻き込まれたり、場合によっては価値がなくなり紙屑になるかもという恐怖がある。

〇日本では「お金」の事を話すのに抵抗がある。

アメリカでは仕事に就く際、自分の価値を示し交渉して賃金を獲得する文化がある。

〇日本は、士農工商の考えから、お金にまつわる事は「品がない」という文化が今でもあるのではないだろうか。

〇関西では、店員さん側が「お勉強させてもらいます」と、値下げする際に言う文化がある。値下げしても、買ってもらう事により「学ばせてもらう」姿勢を示す。客側に恥をかかせずお得意さんになってもらえるような交渉文化が生んだ言い方なのだろうか。

〇保険制度に頼れない国から帰国した友人は、自分の健康を守る意識も高く、逞しさを感じる。お金の話をしても全然下品に感じず、自分を守る大事なことという意識。地域・国など生活環境が変わると金銭感覚も変わるのではないか。

〇1970年代に流行った「人生ゲーム」は、お金の教育にとても良かったのではないか。

〇ゲームや家庭内だけではどうしても限界がある。学校でも、やっとお金の教育が始まった。

〇「ニューリッチ/オールドマネー」という呼び方がある。成金と元々の資産家は、ファッションも違うように思う。オールドマネーの人達はクオリティの高いものを着ていてギラギラしていないように思う。また、例えばママ友など、生活環境が全く違う人とおつき合いをする場合、皆さんはどういう軸でおつき合いしているのだろうか。

〇趣味仲間など、共通の繋がれるものがある場合は、資産や生活、金銭感覚に左右されずにおつき合いする事が可能だと思う。

〇お金を一定以上持つと、幸福感は上がらないと言われるが「一定」の程度って?人によって違うだろうと思う。

〇飲食店の近くの席で、「遺産で、いっちょう貰って大変なんだよ」と話していて、びっくりした。ただ、よく聞いていると、お金の「一兆」ではなく、田んぼの「一町」だとわかった。不要な遺産を受け継ぐとそれも大変。

〇お金や土地を遺されると、遺族は大変。迷惑をかけないようにするのも大事。

〇海外で暮らすと、日本のように税金が給与天引きではなく、自分で納税しなければいけない為、勉強をした。買い物先では、計算を間違われる事が多くレシートをチェックする必要を感じる。車の修理見積りを出してもらう時も、強引に契約させれないよう交渉をしっかりする必要を感じた。このような生活により、何にどれ位お金を払っているかの勉強になる。お金を出す責任者としての勉強が必要だと感じる。

〇お金を使う時、感謝として払うという気持ちが有る。募金を含め、コロナ禍などお金を使う事で感謝を示したいと感じた事がある。

〇感謝や愛は大事。ただ、それだけに誤魔化されないのも大事。経済の流れを知る事は、自分の立ち位置を知る事にも繋がる。

〇「ウーマン・トーキング 私たちの選択」という映画を観た。差別され、責任・権利を与えられず無知であった女性たちが、次々レイプされた事件について話し合う映画。

責任と知識を持っていなければちゃんと向き合えない。皆さんの話を聞いていて、お金の話も人任せではなく責任と知識が大事だと感じた。

〇アメリカでは、夫婦の場合、共有口座「ジョイント・アカウント」が一般的。例えば自分が親から受け継いだ遺産は、日本の場合はパートナーに行かない。でも、遺産が入った口座を「ジョイント・アカウント」にするとパートナーと半々の権利になる。日本のように1人1口座という文化がないパートナーに、その旨をなかなか理解して貰えなかった。

 

★振り返り

(対話後の感想・気づき・新たな問い)

〇お金について話す事に、なぜ抵抗やとまどいがあるのか。もっと深掘りしたくなりました。

〇お金のこと、やっぱりもうちょっと勉強しなくちゃ…

〇それでも、アメリカ人が離婚、再婚に意欲的なのはなぜでしょう?

〇チップ制のアメリカのサービスと日本のように請求に含まれている違い

〇それぞれが生きてきた環境がイメージを作り、経験とイメージでお金の抵抗ができるように思いました。勉強していくことでイメージは変えられるかもしれませんね。

〇2040年に高齢女性の三人に一人が貧困になる!は本当なのだろうか?

〇勉強させてもらいます!

 

★放課後タイム

約30分、自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

 

第384回人生カフェ・【対面】・テーマ「秘密とかナイショとか隠し事とか」オフライン

2023.11.27(月)13時~15時、7名の参加者のもと、オフライン(会場:新宿消費生活センター分館)で実施された。(進行役:たからん・本間正己)

 

PRの際の案内文は以下のようなものである。

 

******

秘密基地をつくった経験、ありますか?

ある方。ワクワクして楽しかったですよね。

子どもの頃、親に隠し事を叱られ、言ったら言ったで叱られたという話はよく聞きます。

大人になった私たちの

秘密・ナイショ・隠し事……

経験談や思う事のあれこれを、コッソリ(?)話し合ってみませんか。

*******

 

<内 容>

★導入のプログラム

自己紹介とともに「秘密・ナイショ・隠し事(過去・現在どちらでも)」にまつわるエピソードを1つ話していただいた。

(例)実名はナイショ。哲学対話では、ほぼPネームを使っています。

〇子どもの頃、預かった金魚を死なせてしまい、こっそり庭に埋めた。

〇若い頃の恋愛事情

〇昼間の行動

〇おばから。財布・預金などの管理は自分で。

〇みなしごになりたかった

〇秘密にした時の心の対処法(今あまり話せないことをしているので)

〇Pネーム:マラン

 

★問い出し

みんなで考えたいと思う「テーマに沿った問い」を出してもらった。

(例)「隠れ家」「秘湯」こう紹介されると、書いていないよりずっと心惹かれるのはなぜだろうか?

〇内緒と言われた時、どうする?

〇秘密にする理由は何?

〇秘密の定義は?

〇秘密のメリット、デメリットは?

〇他人のヒミツを知りたいですか?

〇人にヒミツを話すのは何故?

〇秘密にする、隠すのは他の人に見られたくない知られたくないのは何故?

「自分の世界を守る」ため?

〇人の秘密を守るとは?

〇ナイショがコミュニケーションに与える影響とは?

〇家族間の隠しごとの意義は何か?

〇なぜ、いい年をした大人が隠し事や隠れ家を持ちたがるのか?

〇隠されているものに魅力を感じるのは何故か?

〇秘密をもつ事は悪いことか?

〇何故、秘密を共有したくなるのか?

 

★問い決め

出していただいた問いの中から、投票により、対話の「入口の問い」を決めました。

◎秘密のメリット、デメリットは?(秘密をもつ事は悪いことか?)

 

★対話

〇秘密を持つ事は、大人になるという事であり、相手への思いやりなど良い面がある。

では、なぜ悪くなる時があるのか?秘密を持つ事に耐えられなくなる時だろうか。

〇秘密を共有することで仲間意識が持てる。

〇秘密を話す事は信頼を表す意味でメリットがある。ただ、関係が悪くなった場合、バラされる恐れがでてくる。時間経過によってはデメリットになる。

〇秘密を打ち明けたくなるのは、自分だけで持っている事に耐え切れなくなるから。

他には、相手との関係性を強めたくなる場合があるのではないか。

〇子どもは、親に心配をかけたくなくて秘密にする場合も有る。

〇その一方で家族だから秘密にしてはいけない事も有る。

〇秘密を話す・話さないで、相手との関係性を考えるバロメーターになるのでは。

〇誰も傷つけない秘密も有れば、公になった時に傷つけてしまう秘密、言うと言った本人の自尊心が傷つく秘密もある。

〇秘密は自分の内と外を分ける。秘密の共有相手は「内側の人」だというように線引きをしているのでは。自分に秘密を打ち明けてくれない人は、こちらを外側の人と思っているのではないか。

〇自分がいじめられている場合、言えないのは秘密というより打ち明けにくい事だから。自分のプライドに関わる事は内外というより言いにくい事。

〇子どもの不登校や引きこもりの理由や大人から見ると隠し事のように見える事でも、自分の痛みを守る為、自尊心を守る為に言わない。言えない。

〇子どもは言いにくいことを秘密というより「抱えている」のでは。技量・言語能力・人生経験がなく、言いにくく苦しく大人の秘密とは違うのではないか。

〇認知症になった人がそれを隠そうとする場合も自尊心からではないか。

人としての尊厳を守るという意味では、秘密にしたい言いたくない気持ちは子どもも大人も同じだと思った。

 

★放課後タイム

約90分、振り返りも兼ね自由に話をした。

 

(記録:たからん)

 

 【第383回記録】人生カフェ「いい湯だな♪」

 

第383回目の人生カフェは、2023年11月23日(祝・木)19時~21時、5名の参加者のもと、オフライン(会場:新宿消費生活センター分館)で実施された。

(進行役:たからん・本間正己)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

 

******

朝晩すっかり寒くなったこの時期。

冷えた身体を温めてくれるお風呂タイムは至福の時間ですね。

11/26は、「いい風呂の日」

自宅のお風呂・銭湯・温泉好きの方はもちろん、お風呂嫌い・烏の行水派の方も大歓迎です。

祝日の夜。

お風呂についてゆったりまったり語り合ってみませんか?

*******

 

<内 容>

★導入のプログラム

「お風呂」「温泉」「銭湯」など、入浴に関するエピソードを紹介して貰った。

(例)たからんは見た!露天風呂での〇〇〇現場

〇銭湯歴30年くらい

〇すぐに飽きるがまた入りたくなる。

〇新宿区の銭湯30軒全てに入ってみた。(現在は20軒くらいに減っている)

〇人生で一番楽しかったお風呂。大分別府温泉。

〇家族風呂にて

〇ゆず湯でいとこ(当時2歳)がゆずにかみついた!

 

★問い出し

みんなで考えたいと思う「テーマに沿った問い」を出してもらった。

(例)湯船につかっている間って何を考えているのだろう?

〇入浴施設で差別が露呈しやすいのは何故か?

〇からだにいい湯とは何か?

〇銭湯やスポーツクラブのお風呂は公共の場か?

〇お風呂って毎日入らなきゃいけないの?

〇お風呂はなぜ気持ちがいいのか?

〇なぜ風呂で「ユリイカ!(わかった)というひらめきがおこるのか?

〇なぜ入浴後フルーツ牛乳を飲む人は腰に手をあてるのだろうか?

 

★問い決め

出された問いの中から投票により、入り口の問いを1つ選んだ。

◎お風呂はなぜ気持ちがいいのか?

 

★対話(一部を記録)

〇温度が大事だと思う。

〇面倒くさいと思いつつ入った時でも、上がった後は気持ちいい。

〇大きい湯船は気持ちいい。ただ、大浴場は他人のお喋りがうるさかったり、体形が気になり落ち着かない。そういう意味では家のお風呂の方がリラックスできる。

〇子どもの頃、母はいつも最後に入っていた。子ども達が夜更かししていた時はいつお風呂に入っていたのだろうと思う。

〇コロナ禍では、マスクをして大浴場に入っていた。今となっては懐かしい。

〇大浴場は人によって快適な温度が違うので文句を言う人がいると面倒くさいなぁと思う。

〇誰もいない大浴場は気持ちいい。

〇気持ち良いのはあったかいから。汚れを落として体がきれいになる。それが気持ち良さの原点か。

〇大浴場が定着しない国では、宗教上の問題や硬水である事など水質に関係している事もあるのではないか。

〇気持ち良くないお風呂は、衛生面が気になるところや温度が自分に合わない所。

〇大浴場では顔を洗ってはいけないのはなぜ?

レジオネラ菌の問題があるから?

〇多人数での入浴が気持ち良いとは限らない?逆に集団で入る事が気持ち良く感じる人もいる?

〇裸で、無防備な状態で他人といるという事に自分の世界が脅かされる抵抗を感じる。

〇例えば、10人の知らない人とお風呂に入るより、10人の知り合いの前で裸になる方が抵抗がある。

〇知り合いにも濃淡があり、家族ならOKだけど同じ会社の人はイヤだと思う。

〇湯船では浮遊感がある。脱力状態にあるのが気持ち良いのでは。

〇羊水に浮いているような幸せな感じがする。

〇お風呂は赤ちゃん返りして緩む。リラックスしてデトックスにも繋がるし、アイデアも生まれる。

 

★放課後タイム

約30分、振り返りも兼ね自由に話をした。

(記録:たからん)

 

 【第382回記録】人生カフェ・オフライン・「参加者で問いを決める」

第382回目の人生カフェは、令和5年11月19日(日)午後2時~4時30分、10名(男性7名・女性3名)の参加者のもと、新宿区榎町地域センター小会議室にてオフラインで実施された。(進行役:羽田美里、本間正己)

 

〇テーマ

今回はテーマを設けず、「参加者で問いを決める」形で行った。

(PRの際のリード文は以下の通り)

 

「参加者で問いを決める」

今回は、テーマを特に設けず、当日の参加者で問いを決める形にしたいと思います(プレーン・バニラとも呼ばれます)。

最近考えているモヤモヤや、気になっている疑問、心に引っかかったことなどを、問いの形で皆さんに共有してくださると嬉しいです。当日の参加者から出てきた問いについて、一緒に考えてみましょう!

 

〇導入のプログラム

まずは、導入のプログラムとして、自己紹介とともに、今の気持ちを1人ずつ話してもらった。

 

〇問い出しと問い決め

次に、皆で話し合いたい問いについて自由に問い出しをしてもらった。出された問いは次の通り。

(例)…大人と子供の違いとは?

・数人のグル―プで食事等をする場合、誰が食事(大皿)のお取分けをすれば良いか?

・自分のことは、自分で決められるか?(意思決定)

・依存と自立のちがいは?

・自己責任論は正しいのか?

・なぜ創作作品(小説、映画、アニメ、漫画)に心ひかれてしまうのか?

・普通って何?

・なぜ戦争はなくならないのか?

・「バトンを渡す」とはどういうことか?

 

この中から話し合いと投票で入口の問いを選び、後半の対話の問いは「数人のグル―プで食事等をする場合、誰が食事(大皿)のお取分けをすれば良いか?→依存と自立のちがいは?・自己責任論は正しいのか?」が選ばれた。

 

〇対話

その後、フリーに対話が行われた。(一部のみ記録)

・食事の取り分けについて。食事の計画を立てた人が音頭を取る場合が多い。

・体育会系の組織だと後輩や新人が取り分けることも。友だち同士だとなんとなく皿の近くの席に座った誰かがやって、うまくいくケースが多い。

・お店の人に頼んで取り分けてもらうのはOKか?→第三者に頼むのはどうか。

・昔は率先して取り分けを行い「気が利く」演出をする人もいたが、昨今はそうしたアピールは嫌がられる傾向。

・食事の取り分け係も時代・環境によって変遷するものでは、昔は女性や新入社員、後輩など。今では近い席に座っている人。何が普通なのかは時代や環境によって変わってくる。

・そろそろ重い話、自己責任論に移りたい。自分の過去の行動や決定の結果が今の状態、幸不幸を決めるという考え方は正しいのか。

・自然災害に遭った、事故・犯罪に巻き込まれたなどは自己責任とは関係なく、因果とは別もので、避けられないのでは。昔は「神様の罰があたった」と言っていたがそれは違うのではないか。

・ホームレスは怠け者だったからそうなったという自己責任でいいのか。国の制度や社会が悪かったという「他責」の考え方は悪いのか?

・他者責任が悪いとは思わない。人のせいにすると楽。自分のことを考えていいのでは。

・人生は自作自演の演劇を演じていると考えると、危機的状況になった時に客観的にみられてアイデアがわきやすい。

・行政による支援制度は様々あるものの、高齢者などにはわかりづらく、手続きも煩雑。不備があると受理されないし、社会とのつながりが少ない人はそうした情報を知らないことが多く、情報格差があると思う。

・生活保護受給者の中には不遇が続いたゆえにそうした状況に陥り、社会への恨みつらみを持っている人もいる。それは自己責任なのか。

・自己責任論は「強者の論理」ではないか。成功してきた人がその要因を自分の努力によるものだったと思いたい論理。

・「強者の論理」は経済成長とともに発展した古い考え方で、最近は逆の「弱者の論理」に目を向ける風潮があると思う。

・自己責任はわかるものの、「論」がつくとよくわからない。自己の責任はそれぞれにあるが、「論」がつくと「考え方」になってしまう。

・「それは自己責任だ」と自分のことを言う場合はいいものの、他者に言う場合は相手を非難する言葉になってしまう。都合のいい責任逃れに聞こえる。

・「親ガチャ」という言葉が流行っているのは自己責任論の裏返しか。いわゆる運命論に通じるものがある。

・運命論(親ガチャ)、自己責任論(自己決定・自己選択)、社会責任論のそれぞれの考え方があるのでは。

・自己決定・自己選択は、自分で自分の人生を作っていくという肯定的な捉え方。ある意味自己責任論のポジティブな言い方ともいえるか。

・その時々の状況によって、自分がどう考えたら生きやすいか選択するポジティブ心理学でいいのではないか。環境によってとらえ方を変えるいいとこどりをする。

・自己選択・自己決定は自己責任と表裏一体だと思う。でもそれは本当に自己の意志で決定しているのだろうか。自由意志で決定していると言えないケースもあるように思う。

・成功者は全て自己の意志で正しい選択をしてきたから成功したと言えるのだろうか。弱者は全て選択が悪かったのか。

・自己責任論で生きてきた面があるが、今振り返ると幸運だったのだと思う。

・依存と自立について。長生きをして困窮に陥る女性が増えているという記事を読んだ。女性に限らず、老後は死別などで1人暮らしになる高齢者が多い。昔は夫婦や家族で依存し合っていたのが普通だったのが、老後1人になって急に「自立しろ」と言われるのは厳しい。受けた教育やそれまでの生き方を否定される。最後は1人になると考えると、老後は誰しも自立を求められるかもしれない。

・自立と自己責任はニアリーイコールなのだろうか。老後は介護なども必要になるかもしれず、依存せざるを得ないのではないか。

・自立とは、依存先をたくさん持っていること、多くの人に上手に依存できること、という考え方もある。

・自立には困ったときに周りに助けを求める能力も必要になる。

 

〇振り返り

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

・私は自己責任論には反対します(嫌いです)。でもポジティブ心理学は好きです(自己決定論と運命論を都合よく組み合わせる)。

・「幸運」の影には努力もある。自己の発言・発信・言動・SNSには責任を持ちましょう!

・依存と自立の違いについて。日経新聞に「長生き女性は経済的に困窮していく」記事があった。経済的に自立できて初めて長生きしていいということか。自立=経済的自立となると、またしても自己責任論である。

・自立(自律)とは何か?

・「自己責任」という言葉はあまり好きじゃないけど、「自立」「自律」はできるだけ長く続けられたらいいなあ(できなくなったら勇気をもって「助けて」と言えるように)。

・今日はいろいろな話が聞けて良かったです。自己責任でも他者責任でもないものがあると思う。新たな問いは「依存は必要か?」。

・お経を読んでみたくなりました→心の5S(整理→整頓→清掃→清潔→躾)。

・取り分けは誰がするべきかを自己責任や依存との関係から再度考えてみよう。

複雑な日本社会において、ある種の行動を自己責任とか社会責任とかで解釈できない。

・人生の成功とは何か?

・人にうまく頼りつつ、自分の意志も入れながら決めていくバランス感覚が求められるのかも。納得が大事。

(記録:羽田美里)

 

 

【第381回記録】人生カフェ・【男性限定】オンライン・テーマ「男性間の嫉妬」

第381回目の人生カフェは、令和5年11月11日(土)午後2時~4時30分、男性9名で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

※男性限定のオンライン哲学対話を開催いたします。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

ここはお悩み相談、カウンセリングの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。ディベートの場でもありません。

話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話したりSNSに投稿したりしないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

◯テーマ:男性間の嫉妬

あなたはある男性に対して嫉妬したことがありますか?

あるいはあなたは男性から嫉妬されたことがありますか?

男同士の、男と男の嫉妬を感じた経験を持っている人は多いと思います。

今回はこの男性間の嫉妬を自分の体験を通して、一人称的あるいは二人称的に語り合いましょう。

その上で、男性間の嫉妬とは何かについて考えていきたいと思います。

 

〇対話のルール説明

 

〇導入のプログラム

あなたが男性を嫉妬した、あるいは男性から嫉妬された体験、できれば具体的なエピソードをお願いしたいです。

(例)職場の上司から私の仕事の能力について嫉妬された。

1~2分くらいでエピソードを話していただきます。

話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

*同じ時期に始めたゴルフで、自分よりよい遥かに良いスコアで回った同僚に激しく嫉妬した。

*近所の同級生の特定の保護者からプライベートなことで、ある時から嫉妬された。

*学生時代、やけに女性にもてるNに嫉妬した。

*大学院時代の友人を検索したら、「正規」の大学の教員になっているのを知った時。

*某社の研究支援プロジェクトの受注について仲間にすぐに話さなかったので、嫉妬された。

*同期入社間で給与に差が出たとき

 

〇問い出し

参加者の皆さまには、テーマに関する自らの問いをひとつ考えておいてください。

(例)男性間の嫉妬で何かいい面はあるのか?

(例)男性間の嫉妬を回避する方法は?

その問いの背景、理由等について1~2分で話していただきます。

*男性間の嫉妬を回避する方法は?

*「男性間の嫉妬」は、若い時代特有のものか?

*男性間ならではの嫉妬にはどのようなものがあるか?

*嫉妬と羨望の境目とは?

*嫉妬は比べることの裏返し。ならば比べないためにはどうしたらいいか?

*心の防衛機制、置き換えで、自己の形成に役立ってきたのではないか?

*男性間の嫉妬は縦社会構造からきているのか?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つまたは二つに絞ります。

今回は、対話の入り口の問いとして、

「男性間の嫉妬を回避する方法は?」

を投票で選んだ。

出された他の問いも関連があると思われるので、意識しながら後半の対話を進めることにした。

 

〇対話

入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

記録は記録者が印象に残ったところの一部である。

●嫉妬されることを回避する方法:事前に一言言っておく(報連相は大事)。相手との距離感は大切。できるだけフラットな職場(役職が少ないなど)がいいなぁ。……

●嫉妬してしまうことを回避する方法:勝ち負け、成功・失敗の尺度だけでは見ない。相手と同じ土俵に乗らない、降りてしまう。相手を尊重する。……

●若い頃や仕事の現役時代は嫉妬心が強かったが、定年後は減少した。

●男性は、収入、地位(役職)、業績、名誉などに関して嫉妬心を生じやすい。例えば、相手の名刺を見ることによって、嫉妬心が湧き起こる。

●その人の持っている価値観、比べる際のモノサシによって、嫉妬心の現れ方が異なってくる。

●当人のコンプレックス(劣等感)から生じる嫉妬心は相手や当人を傷つけ、消耗させるが、当人の自己肯定感を基礎に置いた嫉妬心にはポジティブな面がある。

●いい意味での相手に対する競争心、ライバル意識が活力(パワー)になる場合がある。

●嫉妬心がプラスに転じた場合、それはいったい何になるのだろう? ⇒ 関心、好奇心、向上心、克己心、シナジー効果(相乗効果)………??

 

〇最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1~2分くらいで)。

*様々な意見を聞くことができて楽しかったです。年のせいで最近では、あまり嫉妬心を感じないで済むので助かります。

*嫉妬は向上心の表れでもあると、意を強くしました。

*成功者に対して、自身が持っている価値評価によって嫉妬心がうまれてくるのでは‥‥と思いました。

*嫉妬が自らを高めようとするエネルギーに使われるなら、もうそれは嫉妬ではないのかも知れない

*劣等「感」」と自己肯定「感」  利他的⇔利己的

*生命の泉 エネルギー 源

 

〇終了後に放課後タイムも行いました。(30分)

 

(記録:本間正己)

 

 

【第380回記録】人生カフェ・年間テーマ「幸せ」・11月テーマ「目標達成か、現状満足か」・オンライン

第380回目の人生カフェは、令和5年11月9日(木)午前 10時~12時30分、14名(男性8名・女性6名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

今年の1年間は随時、「幸せ」について考えています。

人生カフェの原点は、中高年を対象にして、幸せ(幸福)について考える哲学対話の会というものでした(もちろん若い人も歓迎していました)。

約1年間、原点に戻り、参加者・主催者がお互いに問いを出し合ったり、時には本などを手掛かりにしたりして、幸せについて考えていきます。

幸せは他人から押し付けられるものではありません。自らが感じ、考え、行動するものです。それゆえに、哲学対話は幸せを考えるにあたって、有効な手段のひとつになるでしょう。

若干不規則ですが、毎月、第二または第三または第四の木曜日のいずれかの午前中に開催する予定にしています。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

(ここはお悩み相談、カウンセリング、グリーフケアの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。)

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

 

日 時:令和5年11月9日(木) 10:00~12:30

テーマ:「目標達成か、現状満足か」

あなたは幸せになるために、どちらかというと自分の目標を達成することを重視しますか、それともどちらかというと現在の状態に満足することを重視しますか?

今回においては、目標達成とは自らの目標や欲望の実現へ向けて頑張ることに喜びや達成感を味わうことを指しています。

現状満足とは現在自らが置かれている状態に満足と感謝を感じていることを指しています。

もちろんどちらか一方だけという人は少ないと思われるし、この両者のバランスこそが大切だという意見も多いと思います。

ただし、今回はあえて二つに分けて捉えるところから出発し、それから自由に対話をしていきましょう。

 

内 容:

*導入のプログラム

あなたは次のどれに自分が当てはまると思いますか? 背景や理由も教えてください。

①どちらかというと目標達成を重視する

②どちらかというと現状満足を重視する

③どちらでもない

 

(話をしたい人のみ、チャットに書き込んでいただいた上で、1~2分くらいでお話しをしてもらいます。)

(回答例)

若い時に比べて①が減り、②が増えてきてはいるが……。

○①目標

○①です。

○① ①の目標が②とも言えます💦

○②現状に感謝することから始まる。そこから①に行くこともある

○①究極の目標/仮説→実行→検証=ノウハウ/インスピレーション・to-do-list・実現モード/妻など

○③です

○①です

○①②状況によって変わる。

○②です。目標が達成できているか、現状ではちゃんと把握できないように思います。

○幸せを取りに行くか 自分の中に探すか

○③です

○②です。

 

*今回は問い出し、問い決めを行いません。

◎ルール説明

〇休憩(10分)

 

*テーマについて、自由に対話をします(約1時間)。(ブレイクアウトルームは作りません。)

(記録者が印象に残ったものだけを記す)

●成功と幸福の関係は? 目標達成とは成功の方に近い概念ではないか。

●結果を重視するか、過程を重視するか、といった座標軸も考えられる。過程の中での苦労や失敗が幸せ感を生む場合がある。

●一方、成功した時の達成感には何ものにも替え難い喜びがある場合がある。

●大きな最終目標として、幸せを設定する意義はある。小さな目標はこの大きな目標のための手段になる。幸せへ向かって、自分なりに小さな目標(手段)を選べば、それは何でもよいことになる。

●また、幸せを大きな目標にすると、精神的なものを追究し、深めていくことができる。

●「満足」と「感謝」には異なるニュアンスがある。

●現実での人との出会いが幸せを大きく左右する。

●doing ~希望学     being~幸福学  

●希望は絶望の母である? あえて希望を教えない過酷な状況もある。

●「私は幸せよ症候群」? 幸せそうに見られたい。幸せになれる能力があることを示したい。

●幸せの自慢話は聞きたくないが、本当に幸せだなぁと感じられる人の言動を見るのは楽しい。

 

*最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1人1分くらいで)。

○満たされている→インスピレーション→執着をはずす

○直近の目標達成は、今日の参加でした。トラブルが頻発していたので、日常の当たり前に感謝。現状満足と目標達成の両方を味わえました。

○「思いもかけない人との出会い」によって「幸せに執着する」のもイイもんです❤️

○Sさんの出会いのお話が印象的でした。

努力だけで、老化、認知症は防げないと思うのですが…

○ギラギラした目標を持ちたいと思っていた時があったのを思い出した。しかし、実際はそのようではなかったことを今日、自覚した。

○自分は健康で現状に満足している。さらに新しい知的刺激を求めて、生涯学習を実践している。すべてに感謝!

○今回は、問があらかじめ設定されていることをうっかり忘れたりや、その問に対する誤読もあったり、などで迷走しまくりの感じでした。。。ですが、それによるモヤモヤを味わうのもありかなと(笑)

○現状満足というが、今後年齢を重ねていったときに、努力なしに現状を維持できると思われておるのか、疑問に思った。

○「満足」とは、満足であって諦めや終了ではないかも知れないと、改めて「満足」という言葉に私のとって新しい感じ方を知ることができました。ありがとうございました。

○現状に満足するのではなく、現状を受け入れることで、目標が達成されるのではないか?

いつも「人生カフェ」楽しみにしています。皆さんとの今日の出会いに感謝です!

○脳みそドロドロ、心はモヤモヤ中です。

○幸せになるため このように枯れていこうと 地道に考えたことも。

ある出会いで吹っ飛び 真逆になった。 

頭の中で考えたことなど 現実の変化により 一瞬で吹き飛ぶ

 

♢放課後タイムは約30分くらいです。

 

(記録者:本間正己)

 

 

【第378回の記録】〈テーマ〉映画 『生きる LIVING』

第378回目の人生カフェは、2023年10月29日(日)14時00分~16時30分 計5名(男性1名、女4名)で、オフライン・リアル(東京都新宿区立新宿消費生活センター分館 会議室)で実施された。

(進行:田中あけ美)

 

最初に、自己紹介と映画全体の感想を共有した後、この作品を鑑賞後の問いを出してもらった。

 

【感想】

・黒澤作品と今回のリメイク作品を両方鑑賞した。黒澤さんの方が好み。黒澤監督の熱量がある。ただ一方的な熱量で余白がないとも言える。リメイク作品の方は抑制があって、考える余白があるかもしれない。

・若い頃、黒澤作品を見て、今回久しぶりに見直したら覚えていない場面などがあった。今回のリメイク作品は、脚本がノーベル賞作家のカズオ・イシグロで主演が好みのビル・ナイだったので楽しみにして見た。忠実にリメイクした作品だった。さらりとした印象。黒澤作品の直接訴えかける感じや人間の弱さ等の描き方が弱い印象だが、小津安二郎的作風といった感じもした。

 

【問い】

小ネタ(映画に関連する問い)

・列車の場面が何回か出てくるのはなぜか?

・主人公が病気にならず定年退職ということだったらどうだったのか?

・なぜ遊び場の計画を選んだのか?

・主人公はなぜ変わったのか?なぜ残りの人生を前向きに生きはじめたのか?

・部下の女性の転職先がウエイトレス(黒澤版では工場)に変わっていたのはなぜか?

 階級社会のイギリスを舞台にしたからか?

・もし胃がんが誤診だったら、遊び場完成後の主人公ウイリアムさんの人生はどう変わったのか?変わらずゾンビに戻る?

・なぜ周りの人は変われなかったのか?

・主人公は何を求めていたのだろう?

大ネタ(抽象的な問い)

・なぜ人(私もそうです)は誓いを立ててもくじけてしまうのか?

・生きるとはなんだろう?

・余命がわかったほうがいい?わからないほうがいい?

・余命がわかったらどのように過ごしていきたいか?

・生きる事自体に意義があるのか?それとも意義ある人生があるのか?

 (意義とは何か?)

・よりよく生きるとは?

・生きるとは?(映画の中で主人公が「生きることなく人生を終えたくない」というセリフがあった。)

 

以上の問いから

・映画に関連する「なぜ遊び場の計画を選んだのか?」の問いを入口に対話を進め、「主人公はなぜ変わって、残りの人生を前向きに生き始めたのか?」から最後は「生きるとはなんだろう?」の抽象的な問いの対話へ進んだ。

対話の終盤、映画の中の「紳士」というキーワードをめぐる対話も深まった。

 

 

【対話後の感想・気づき・新たな問い】

感想・気づき

・自分の本心(子ども心)に従う(出し切る)ことが大事

・駄々をこねることの大切さ

・起きて、食べて、動いて、寝れることのありがたみ

・黒澤監督作品も良かったが、今回のリメイク版「生きるLIVING」のウイリアムさんも素敵だし、いい作品だと思った。もっとたくさんの人に広められたらいい!

・紳士の意味は深い

・この遊び場計画はのちに何と呼ばれるのだろうか?

・事実の世界と意味の世界、「死」を前にして事実と意味づけはどちらが大切か?

・公務員はゾンビにも紳士にもなれるという意見が面白かった

・対話の重要性を感じた

 

 

【記録者後記】

昨年上映された黒澤明監督「生きる」のリメイク版。時代設定は同じ頃だが、舞台設定はイギリスということで、両作品を比較することで文化の違いにも触れることができた。自分では余りひっかからなかった「紳士」にまつわる対話が特に面白かった。「背景、年代、趣味、職業、家族、生きる意義の価値観など異なる人がここにいて考え、対話すること。一期一会の時間にインスパイア―された」と感想を話された方がいたが、まさに私も問いを巡り5人が真剣に考えながら対話する時間が心地よかった(生きていた時間)という感想を持った。

 

 

(記録:田中あけ美)

 

 第377回人生カフェ・オフライン・テーマ「雑談」

 

第377回目の人生カフェは、2023年10月27日(金)19時~21時

8名の参加者のもと、オフライン(会場:新宿消費生活センター分館)で実施された。

(進行役:たからん、本間正己)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

 

*************

 

雑談は好きですか?

相手や場面で「雑談」の持つ意味合いも違う気がします。

 

少し前から。

「雑談」についてのセミナーや「雑談力」などの本をよく見かけます。

それだけ、関心が有る方が多いのでしょうか。

苦手と感じる方が多いのでしょうか。

コロナ禍期間、思うように人と交流できなかった影響もあるかも知れません。

 

各自の体験や思う事などを語り合い、「雑談」について探求してみませんか?

 

金曜の夜、対面リアル開催です。

是非、気楽な「雑談タイム」感覚でご参加ください。

 

*************

 

<内 容>

 

★導入のプログラム

自己紹介とともに、今の気持ち・好きな食べ物・趣味など、思いつくキーワードを1~3つ記入・発表してもらった。

更に、互いのキーワードについて質問し合う時間を設けた。

(例)…十三夜・富士そば・ドラマ「いちばん好きな花」

〇勉強会(明日)・大根(食事)・興奮している(今の気持ち)

〇外反母趾サポーター・夕食・2~3ヶ月ぶり

〇パレート最適

〇チョコレートパン・映画大好き・絵本大好き

〇ワクワクとドキドキ・個性・価値観

〇断捨離・自己理解(大事なこと、得意なこと、好きなこと)

〇呼吸・雑談力

〇助手の役割・グレープフルーツ・映画(黒澤明)

 

★問い出し

みんなで考えたいと思う「テーマに沿った問い」を出してもらった。

(例)…雑談の良さって何だろうか?

〇何の為に雑談するのか?

〇コミュニケーションにおいて「雑談」の価値はどんなところにあるのか?

〇雑談は時間の無駄か?

〇最近、雑談しなくなっていませんか?

〇雑談を苦手と感じるのはなぜか?

〇なぜ「雑談上手」になりたいの?

〇いつもしている自問自答の中身は?

〇お互いに気持ちのいい雑談って何?

〇雑談の対義語は?

〇嫌われる雑談とは?

〇話し言葉は全て雑談?

〇雑談と他のお話し会と違う点はどこなのか?

〇うまくいってる雑談とはどんな条件がそろっているのか?

〇雑談にルールは必要なのか?

 

★問い決め

出された問いの中から投票により、入り口の問いを1つ選んだ。

<問い>

〇お互いに気持ちのいい雑談って何?

 

★対話(一部を記録)

〇雑談は構えない。「こんな話は無駄」というような評価もなく対等。無防備なコミュニケーションが取れる。自由でリラックスできる。

〇雑談は複数の独り言?応答を求めている?

⇒非言語の応答というものもある。言葉の応答に限らず、そこに相手の存在が必要。

〇気持ちのいい雑談は、相手が関心をもって聞いているかどうか。

〇雑談のフィードバックにより自分を感じたい。

〇雑談は本人の中では、無自覚・無目的・無意識に出てくるものではないか。

〇目的がなく喋っていると自由な感じが良い。

〇喋っている方は気持ち良いかも知れないが、聞いている方はどうだろうか?

⇒喋っている中で仲間はずれが出来ない事や相手への配慮は大事。

〇気持ちの良い雑談は重い話ではない感じ。

〇定義のような気がするが、雑談は自由に拡散していく感じ。その自由さが気持ちいい。

〇会議中でもどうでも良い話が出てくる場合がある。そういう無駄・粗末な話、雑な話は、イヤな気持ちの良くない雑談なのではないか。

〇気持ちの良い雑談かどうかは、聞き手・受け手の感じ方が大きいのではないか。

〇雑談力を高めると、営業がうまくいき売り上げが上がる、婚活が上手くいくなど、ポジティブな面もある。

〇雑談がうまくいっている集団が揶揄されるような場面は、そのグループに関わっていない、距離を取っている人から発せられるのではないか。「雑」な話かどうかは、本人のコミットメントの仕方によって変わってくるように思う。

〇話のリズム。感覚的な言葉がコロンコロン転がって流れていくのを楽しんでいる感じが雑談ではないか。

〇雑談の反対は?大事な話?要点?必要話?

〇思考を通していない流れが雑談か。

 

★放課後タイム

振り返りも兼ね自由に話をした。

(記録:たからん)

 

 

番外編・人生カフェ・【夜開催】・テーマ「よい社会」オンライン

 

2023年10月22日(日)20時~22時

8名の参加者のもと、Zoomを使い原則カメラオンで実施された。

 

(進行役を予定していた、たからんは体調不良の為、導入部分のみ実施。

本編進行:本間正己)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

 

*************

〇テーマ:「よい社会」

 

先日、人生カフェ参加者さんから

「『よい社会』について考えてみたい」というご提案をいただきました。

 

きっかけになったのは、下記の本からの引用や思想です。

 

「お互いがお互いに、相手が対等に『自由』な存在であることを認め合うこと。そのルールによって、社会をつくっていくこと。おそらくこれ以上に、僕たちが自由に平和に生きる道はない。これを『自由の相互承認』の原理という(竹田青嗣『人間的自由の条件』)。現代の民主主義の、1番底を支える原理だ。」

(出典:「はじめての哲学的思考」苫野一徳 P22)

 

200年前の哲学者の思想はよくわからなくても。

哲学を学んでいなくても。

 

令和を生きる私たちにとっての、

自由を相互承認した具体的な「よい社会」について考えてみたくなりました。

 

もっともっと、足元から普段着感覚で語り合える場にしたいと思います。

 

私たちが日常的に苦しんでいる事、出来る事はなんでしょうか?

そんな「身近な問い」「小さな問い」をお互いに出し合ってみませんか?

 

*************

 

<内 容>

 

★チェックイン

音声確認を兼ね、簡単な自己紹介タイムをとった。

〇呼ばれたい名前

〇今の気持ちや体調ひとこと

 

★問い出し

「テーマに関して話し合いたい事」を問いの形で出してもらった。

(例)

・子どもたちにとって「よい社会」とはどんなものだろうか?

・中高年にとってよい社会とは全世代にとってのよい社会なのだろうか?

・よい社会を構成している、よい個人とはどんな人をいうのだろうか?

・公園でのサッカーや野球禁止は、よい社会に通じることなのだろうか?

 

〇良い社会を作るために個人は何をすればいいのだろうか?

〇家庭は良い社会と言えるのだろうか?(自由の相互承認が家庭で実践されにくいのはなぜか?)

〇「よい社会」からではなくて「わるい社会」から話をはじめたほうがよいのではないでしょうか?

〇悪い社会とは何か?

〇これからの高齢者にとって良い社会とは何か?

〇マスク警察は良い社会に必要か?

〇AIが普及し、他人と接しなくても豊な生活ができる社会になったら、それはいい社会といえるか?(よい社会に他人は必要か)

〇近くの迷惑施設に反対する人はよい社会を目指しているのか?

〇親身になって話聞いてくれる存在近くにいると安らぎますがそういう存在ってどんな人?心理職みたいなプロは除く

 

★問い決め

投票により、後半へ向けて問いを一つに絞った。

-問い-

〇AIが普及し、他人と接しなくても豊な生活ができる社会になったら、それはいい社会といえるか?(よい社会に他人は必要か)

 

★対話

その後、約60分フリーに対話が行われた。

(記録者体調不良により、対話記録は残しておりません)

 

★放課後タイムでは、約30分自由に話をした。

 

 

(記録:たからん)

 

【第376回記録】人生カフェ・【男性限定・夜開催】オンライン・テーマ「お金」

 

第376回目の人生カフェは、令和5年10月14日(土)午後8時~10時、12名(男性11名・女性進行役1名)の参加者のもと、オンラインで実施された。(進行役:羽田美里、本間正己)

 

〇テーマ

今回のテーマは「お金」であった。

(PRの際のリード文は以下の通り)

※男性限定の第9弾は、アンケートでご提案いただいた「お金」をテーマにしました(貴重なご提案をありがとうございます!)。

 

男性はもちろん、誰にとっても身近で大事なお金ですが、皆さまは普段、お金とどう付き合っていますか。

入ってくるお金と、出ていくお金。誰かからもらうお金と、あげるお金。貯めるお金と、まわすお金。稼ぐお金と、使うお金…などなど、お金をめぐって、人はいろんな行為をしているように思います。

お金そのものはただの紙とコインなのですが、どうして我々はこんなに気持ちを惑わされてしまうのでしょう?最近はキャッシュレス化が進み、画面上の数字が増減するのみとなり、さらにお金に対する実感が変わっているかもしれません。

また、バブル時代のモテる男性の条件として「三高」(高学歴・高身長・高収入)があげられたように、お金は評価と絡むことも多いように思います。

お金は中高年男性にとってどんな意味を持っているのか?改めて皆さまと一緒に考え、問いを深めてみたいと思います。

 

〇導入のアイスブレイク

まずは、導入のアイスブレイクとして、1人ずつ自己紹介とともに、以下のクイズの答えを話してもらった(クイズをパスした方には、今の気持ちを話してもらった)。

Q:「今の年齢×10万円がもらえるボタンがあるとして、このボタンを生涯に1度だけ使えるなら、何歳のときに押すのがベストだと思いますか?」

(例)…20歳の時。200万円をもらって、沢木耕太郎の「深夜特急」のような世界をまわる旅に出てみたい!

 

・70歳の時、700万円、豪華な旅行。

・家を買うとき。借金を減らす。

・32歳のとき(まだ学生でした)。生活費の足しにしたかった。

・EV自動車購入。13年越しの車に乗っている。

・20歳~24歳で200万円~240万円。→1.学費 or 2.投資。

・今。

・10人中8人に起こると言われているミッドライフクライシスの時。世俗受けする価値観と自分にフィットした価値観の狭間でメチャ揺れ動いた/ているから(汗)。

・定年時の終の棲家の購入資金に。

・40歳で400万円。人生の後半戦のための資金。

 

〇問い出しと問い決め

次に、テーマについて自由に問い出しをしてもらった。出された問いは次の通り。

(例)…お金を多く持っていることはステータスになるのか?

・なぜお金の話は避けられるのか?

・お金もうけにスゴイ魅力があるのは何故か?

・お金と感謝のつながりは何か。

・「お金」という価値から解放される生き方(思い)をするには何が必要か(何が条件か)?

・「お金と成功の関係」と「お金と幸せとの関係」との共通点と違いとは?

・ビンボー自慢から生まれるものはあるのか?

・お金は使って満足するものか、それとも持っていて安心するものか、どっちが大事?

・お金はあったほうがいいのか?

・遺産はできるだけ多く残した方がいいのか?

この中から投票で入口の問いを選び、後半の対話の問いは「なぜお金の話は避けられるのか?」が選ばれた。

 

〇対話

その後、フリーに対話が行われた。(一部のみ記録)

・お金は世の中をよくするために必ず必要。「お金大好き」「お金ほしい」と素直に言った方が手に入るのではないか。汚いと思うことにアンビバレントを感じる。

・お金は集団を好んで孤独を嫌う。集まっているところに来るのがお金のプライド。お金を価値があるように使うと喜ぶ。

・お金と同じような扱われ方のものにセックスがあると思う。皆ほしいと思っているのに誰も触れようとしない。どちらも生きることに関わる大事なものなのに汚いものとされる。

・お金とセックスがタブーなのは本質的。生きる上で欠かせない、これなくして生きられない、あった方がいい幸せなものなのに、ネガティブなイメージなのはなぜか。

・お金が汚いのは「武士は食わねど高楊枝」の日本独特のバイアス?海外の価値観はどうなのか。

・欧州はじめキリスト教もお金に対して厳しいイメージ。「ベニスの商人」にあるように、被差別の象徴として汚い金貸しの役回り。

・お金がタブーになっているのは、「私が持っているお金は正義だが、あなたが持っているのは正義ではない」からではないか。皆他人の持つお金はうらやましい、妬みの気持ちを持つ。

・お金の総量が限られているとして、1人だけが儲かるなどの偏りがあれば損得が発生する。「ずるいことをしたのではないか」とやっかみが生まれる。男女がくっつけばあぶれる人も出る。損得にならない方法があればタブーにならないのでは。寛容さが大事?

・物々交換の社会から貨幣社会になったものの、物量の違いから格差が生まれる。幸せや成功が椅子取りゲーム・ゼロサムゲームになってしまい、さらに格差が広がる。幸せ・成功とお金の相関度が高いから、お互いに嫉妬や差別の感情を生み出しやすいのではないか。

・お金の話題が避けられるのは、お金の問題というよりも、人間関係の問題なのでは?妬みや差別、平等、パワーバランスなど人間関係に関わる。お金そのものは大事だが、差別につながったのが問題なのでは。

・お金がダーティーなイメージなのは違和感がある。若い人はもっとゲーム感覚で捉えており、汚い感覚は先入観や社会的影響が大きいのではないか。

・ゼロサムゲームが嫉妬を呼ぶのはわからなくもないが、他にもそういった類のものはある。例えば釣りやキノコ狩りなど、採れる総量は決まっていて、いい釣り堀を知っているなど情報や技術によって得る量が変わる。でもなぜお金だけが避けられるのか。

・お金自体には罪はなく、汚い性質はないと思う。人間の性質をお金に張り付けているのではないか。お金があるとなんでも買えるので、お金の奴隷になる人が出てくる。人をだましたり、殺してでもお金を得ようとする人も出る。

・お金そのものの性質として、まったく無関係のものも何でも買える、交換できる。数字によってわかりやすく評価できる、などがあると思う。これによって、嫉妬や権力が出てしまう。それによって不平等感も拡大する。

・お金の性質について、数量化できる、差がわかる、何でも変換できる、があると思う。テストは100点が最高点だが、お金には限りがないので欲望も限りなくなってしまう。

・そもそもお金とは。何にでも替えられる、人を動かすこともできる、命の値段をもつけられるところに怖さを感じる。

・お金を持っていることについて、1人称=自分自身のことだと「ありがたい」「嬉しい」となるが、3人称=他人だと「汚い」となるのはなぜか。立場の違いから来るものなのでは。

・お金は物であると同時に概念でもある。デジタル化の進展により、お金は物として存在している量よりはるかに多く流通するようになり、どんどん概念が1人歩きしている。

・お金は元々コミュニケーションツールでしかなかったのに、人間関係が絡んで過剰な意味づけ、価値づけをしているのではないか。

・お金が本当に汚いものなら、宗教団体への献金も、汚いものを差し出すので失礼になってしまう。宗教団体にとっては、お金は綺麗なものになっている。

・快楽や欲望を作るもの=よくないものとしているのではないか。お金も、セックスも。禁欲が清く正しいとされているのは、日本の場合は儒教が影響していると思う。禁欲=喜びとするとおかしな方向にいくのでは。

・お金も性も、自己開示する危うさが共通しているように思う。年収や預貯金がいくらあるかなどの話は生々しくなってしまうので、どうしても1人称でなく3人称で語りたくなる。自己開示との距離が難しい。

・お金について自分が主語の自己開示は避けがちなものの、国や社会といった大きな主語の経済の話は多くの人が口にする。流通、経済などのお金の話は国会などでもよく取り扱われるものの、自分以外のお金にはリアリティを感じられない。

・お金の話はなぜ避けられるのか。生々しさと権力の象徴があるからではないか。お金の話を避けることで謙虚さがあらわれる。

・お金はエネルギーだと思う。発電所をまわして使うのと同じ。まわすことによって様々な効果がある。一方で、エネルギーなので一箇所に貯めておくとそれに引き付けられる人も出てくるのでは。

・経済にはフロー(流す)とストック(貯める)があり、バランスが大事。増やす・貯めるのは方法がわかりやすいが、使う方法は選択肢が多くてどれがいいのかわからない。我々は貯める方ばかり重視しているのでは。

 

〇放課後タイム

今回は夜間開催のため、振り返り時間を設けず、30分ほどの放課後タイムで感想などを共有した。

(記録:羽田美里)

 

 

【第375回記録】人生カフェ・年間テーマ「幸せ」・10月テーマ「幸せ感と幸せ」・オンライン

第375回目の人生カフェは、令和5年10月12日(木)午前 10時~12時30分、14名(男性7名・女性7名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

今年の1年間は随時、「幸せ」について考えています。

人生カフェの原点は、中高年を対象にして、幸せ(幸福)について考える哲学対話の会というものでした(もちろん若い人も歓迎していました)。

約1年間、原点に戻り、参加者・主催者がお互いに問いを出し合ったり、時には本などを手掛かりにしたりして、幸せについて考えていきます。

幸せは他人から押し付けられるものではありません。自らが感じ、考え、行動するものです。それゆえに、哲学対話は幸せを考えるにあたって、有効な手段のひとつになるでしょう。

若干不規則ですが、毎月、第二または第三または第四の木曜日のいずれかの午前中に開催する予定にしています。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

(ここはお悩み相談、カウンセリング、グリーフケアの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。)

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

 

テーマ:「幸せ感と幸せ」

幸せ感と幸せは同じものでしょうか?

あるいは幸せ感と幸せはどのような関係にあるのでしょうか?

幸せ感は主観的なもののように思われます。

幸せは何か客観的なものも含まれるようにも思われます。

このあたりをご一緒に考えていきましょう。

 

内 容:

*導入のプログラム

①あなたが幸せ感を感じるのはどのような時ですか?

(例)おいしいラーメンを食べている時

(例)好きな人とおしゃべりをしている時

(話をしたい人(10人くらい)のみ、チャットに書き込んでいただいた上で、1分くらいでお話しをしてもらいます。)

○いろいろな場面が想定できますが、リラックスしている時は幸せを感じます…

○ゆったり風呂に入っているとき。とくに外が寒かった時に。

○作業や作品が完成したとき。

○コミュニケーションしている時…。

○「よく眠れたなぁ」と思って目覚めた朝

○寒くなってきたのでお風呂上がりで身体がポカポカしている時です。

○重い荷物を抱えてバスに乗らないといけないおばあさんのサポートをし終えたとき

○パソコン利用で、できないことができるようになった時 また一歩進めたと感じてうれしい

○自分だけの感覚を味わう時、共有しがたい感覚があるとき。

○お前のお陰でいい人生だったと思えたら幸せ。

○食事が思いがけず美味しかったとき

 

②幸せの客観的な指標と思われるのはどのようなことですか?

(例)最低限のお金

(例)ある程度の健康

(例)何かしらの人とのつながり

(例)いくつかの趣味

(話をしたい人(10人くらい)のみ、チャットに書き込んでいただいた上で、1分くらいでお話しをしてもらいます。)

○肯定感

○幸せの持続性が非常に大切である。

○自己受容

○見た目、顔などの美醜について。

○笑顔の人間関係 感謝 達成感

○瞑想

○あったかさ

○私が判断するゴールデン・ルール

○指標はいっぱいあると思いますが、それを受け取れる能力があるかないか。

○いい関係

○自由、平等、基本的人権

 

*今回は問い出し、問い決めを行いません。

 

◎ルール説明

 

〇休憩(10分)

 

*テーマについて、自由に対話をします(約1時間)。

(ブレイクアウトルームは作りません。)

(記録者が印象に残ったものだけを記載します。)

●客観的なことは幸せの必要条件(最低条件)を示す、主観的なことは幸せの十分条件を示す。この必要十分条件によって幸せが生まれる。

●客観的なこと(健康、お金、仕事、趣味など)は数量化でき、その量は増減し、変化していってしまう。自分の内面に変化しにくいものを求めたくなる。

●求めていても得られない、不意に天の恵みのごとく現れる、本人にしか分からない幸せ感というのもある。

●幸せは瞬間的・短期的か、持続的か。

●身体的か、精神的か。

●受け取る側の性格(キャラクター)がポジティブか、ネガティブか。

●その内容が適度なのか?過度なのか?

●健康至上主義(健康オタク)「健康のためには死ねる(笑)」、ルッキズム(見た目主義)等々………。

●執着する、○○イズムが過度の方に向かっていく。

●適度とは中庸ということ。中庸とは、ほどほどで、若干いい加減で、緩い感じなのか。それとも絶妙なバランスを見究める厳しいものなのか。

●「中庸イズム」に陥ってしまう危険性に注意。

 

*最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1人1分くらいで)。

○受け取とる。

○中庸の中心点ですが、環境が激変すると中心点が変わることがある。

○①理由不要の幸せ、永久持続する幸せ、承認不要の幸せ? ②私は誰ですか?、本当にやりたいことは何ですか?

○中庸について。わたしは海のイメージを持っていて、自分はその泡の一つだと感じています。ナッキーさんの球体のイメージは新しい感覚をもたらしてくださいました。皆様ありがとうございました。

○ある程度⇒中庸の問題?

天恵、条件なしの幸せ⇒哲学対話の限界か?

○中庸のはかりも、時代、国家、宗教に必ず影響を受けます。そこで、これが常に中庸であるか、たんに平凡なだけなのか、問い続けることが大事かと思います。

ものすごい美人の気持ちも、金持ちの気持ちもなってないのでわかりませんが、一度経験したいものです。

○「中庸イズム」というパラドックス。仏教でいう魔境?

○執着の『執』の字は、幸せにマルを書きますね。

誰がどう決めた幸せなのか、幸せをある枠の中に勝手に納めてはいないか。

そんなことが気になりました。 ありがとうございました。

○幸せとは頭で考えるものではなく感じるもので、言葉で伝えるのは難しい。幸せそうな人見たり聞いたりして共有することは可能

○幸せについてで、客観と主観というテーマで、多くの話題が出た点が興味深かった。

○皆さんの幸せを沢山聞けて幸せな時間でした。

色んな出来事や環境を、受容・肯定できるしなやかな心や持続できる力を持ちたいと思いました。

○自分の考え後変わっていくことを楽しみましょうと最初にありますが、今日解らなかった事が後で解るようになるでしょう。

 

♢放課後タイムは約30分くらいです。

 

 (記録:本間正己)

 

 第374回人生カフェ【女性編】・問い「最も贅沢な弁当に入っているものは何か?」オンライン

第374回目の人生カフェは、2023年10月5日(木)10時~12時30分

7名の参加者のもと、Zoomを使い原則カメラオンで実施された。

(進行役:たからん)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

*************

〇問い「最も贅沢な弁当に入っているものは何か?」

※今回は、アンケートでご提案いただいた問いを一緒に考えてみたいと思います。

先日は、アンケートに貴重なお声を沢山いただきありがとうございました。

この問いを見た時に、大御所スターの楽屋差し入れのような豪華なお弁当が頭に浮かびました。

あれ?でも。

「豪華とは書いていない。贅沢と豪華は違うよね?」

「ん?誰にとっての贅沢?」

「何をもって『最も贅沢』とする?価格?希少性?今は亡き○○が作ってくれたもの……」

次から次へ問いが生まれ、その答えが浮かびました。

この問いに答える事は、自分の生育環境、経済的な事、諸々の価値観と向き合う事になり、なかなか深いなぁと感じました。

皆さんはどんなお弁当や具材を思い浮かべたでしょうか。

お互いに持ち寄り、話し合ってみませんか?

*************

<内 容>

★チェックイン

呼ばれたい名前と共に、今の気持ちや体調についてひとこと話してもらった

★アイスブレイク

「お弁当」にまつわるエピソードを1つチャットに書いて話してもらった。

(例) 遠足で奈良公園に行った時、鹿におにぎりを食べられた~!

〇中学生時代は手のこんだお弁当を食べていました…

〇5分でお弁当を作った話

〇学校へもっていくお弁当のおかずのことで文句を言ったら母から「贅沢を言うんじゃない」と言われた

〇日本人のお弁当文化 と アメリカのランチ文化 の差に驚いています。

〇先日、娘と仲が悪かった時「さんまのお弁当が昼頃臭かった」と30年たってから言われました。よほどの怨念だったのでしょう。

〇山登りが趣味の両親。お弁当ではないが、山の頂上でお湯を沸かし家族でラーメンを食べた思い出がある。

★問い

「最も贅沢な弁当に入っているものは何か?」

★対話

その後、フリーに対話が行われた(以下はその一部を記録)

〇日常とは違う特別感を贅沢と思う人もいるのでは。豪華と贅沢が重なっている場合もある。

〇普段、作る側の人が他の人に作ってもらったらそれだけで贅沢なお弁当に感じるのでは。

〇亡くなった母のお弁当が贅沢に思えるのは、当たり前に提供されていたからではないか。感謝を要求されず当たり前として作ってもらっていたお弁当は、贅沢の極み。亡くなった後、「自分はその当たり前を享受していた」と思えるから贅沢だったと感じるのではないか。

〇海外にいると、ほかほかの美味しい白米にしらすやいくらといったシンプルだけど手に入りにくい食材を思い浮かべる。美味しいちらし寿司弁当が食べたいなぁと思う。

〇タコウインナーやうさぎの形のりんごなど、飾り切りがあると豪華で贅沢なお弁当だと思った。

〇この間、晩ご飯にお弁当を作った。子どもが嬉しそうだった。作った側は中身を知っているが、作ってもらった側はふたを開ける時にワクワク感・特別感があり贅沢に思うのかも知れない。

〇とってきた魚をその場でさばいて出してもらった事がある。そういう「とれたてのもの」は贅沢な中身ではないか。

〇贅沢と豪華の違いは「心」。豪華は形から入る。贅沢は感じる心が先にくるのでは。

〇遠足など普段と違う場所や一緒に食べる相手によって、苦手なピーマンが食べられるなど、環境が中身を特別とか贅沢に感じさせる事もあるのではないか。

〇海外に居てもう1度食べたい贅沢なお弁当は、温泉に向かう汽車で食べる駅弁や、父が酔って買ってきてくれた崎陽軒のシウマイ弁当。思い出や感情などその人にとっての付加価値がついているものが贅沢なお弁当ではないか。

〇「贅沢」は、悪い事のように否定的に使う場合が多い。でも「たまにはちょっと贅沢を」と、ご褒美的に使う時もある。「贅沢」には2種類ある気がする。

〇食材など「物体」だけとは限らない。目には見えない「愛」「感謝」なども「お弁当に入っている贅沢」と言えるのではないか。

〇高い食材ではなくても家族が嫌いだとなかなか買わないものがある。そういう普段食べられないものが入っていると贅沢だと思う。

〇作り手側で考えると、朝作った揚げ物。朝から揚げ物をするのは大変なので。

〇食べる側の想像力・妄想力が必要。お弁当を贅沢なものとするのは、受け手側。

〇やはり食べる人次第。冷凍食品のおかずもコンビニ弁当を詰め替えたものでも、用意してくれた人の心や愛情を感じるかどうか。

〇コレがないと嫌だなというものを考えてみた。海外だとフィッシュアンドチップスとかあるが、おかずだけでご飯が入っていないは嫌。出来れば玉子焼きと梅干しが欲しい。贅沢なお弁当にはベースにそれらが入っている。

★振り返り

最後に、対話を通しての新たな気づき・新たな問い・感想等を述べてもらった。

〇お弁当→同調圧力→日本文化?

〇いろいろな考えがあってその一つも否定はしない

きょうはとても楽しかったデス

〇お弁当作りから解放されている今はとても気が楽ですわ~

〇最もぜいたくなもの。

母が病気をした時の父が作った玉子焼きと梅干だけのお弁当。

〇自分にとっての贅沢とはなにかと、自分自身に問いかけるきっかけとなりました。何を贅沢と感じるかは価値観や経験によって異なると思います。

〇やっぱりタイムトリップできることかな〜

〇どんなお弁当でも、それを贅沢にするかしないかは、自分が決める!

〇「最も」について考えてみたかった。命なのか

〇アムンゼンの南極大陸到達時の犬そりに役立った犬はもっとも贅沢な弁当?→そうは思いたくない

〇良いお弁当→栄養素をバランスよく網羅したもの?

見た目がいい?

〇人それぞれのお弁当に対する思いがあり、作り側より受け取り側次第だな〜と思いました。

★後記★

アンケートでいただいた問いを元に、活発な対話となりました。

海外事情なども含め、各自の「贅沢」や「豪華」との違いも出し合いました。

これを書きながら。私にとって最も贅沢なお弁当(箱)に入っていたものが浮かびました。

「梅干しの種」

お弁当箱を洗おうと蓋をあけた時の空っぽ感。ご飯粒1つない中にポツンと梅干しの種。

そこから感じる、午後の授業や仕事に向けての姿。懐かしく贅沢な記憶です。

作ってもらった側・作る側、両方の立場を経験した方が多く、「愛情」「感謝」「思い出」「特別感」……エピソードやその時の感情も伺えました。

ご参加いただきありがとうございました。

またの対話の時間を楽しみにしております。

(記録:たからん)

 

【第373回記録】人生カフェ・オフライン・テーマ「若さ」

第373回目の人生カフェは、令和5年9月24日(日)午後2時~4時30分、10名(男性4名・女性6名)の参加者のもと、オフライン(会場:新宿消費生活センター分館)で実施された。(進行役:羽田美里、本間正己)

 

〇テーマ

今回のテーマは「若さ」であった。

(PRの際のリード文は以下の通り)

 

テーマ「若さ」

※今回は、先日実施したアンケートにて提案くださった中からテーマを取り上げました。(貴重なご提案をありがとうございます!)

 

若さについて、皆さまはどんなイメージを抱くでしょうか。

溢れるエネルギーや、イキイキ・溌剌とした元気な様子、自由や純粋、希望などの明るいイメージが想起される一方で、若気の至りと言われるような青臭さや未熟さ、泥臭さなども思い浮かぶかもしれません。若さの言葉にはそうした良い意味も悪い意味も含まれるように思いますが、我々は「アンチエイジング」をして「いつまでも若々しくいたい」と、若さを追い求めてしまうのは何故なのでしょう。

また、若さを考えることは反対の老いを考えることにもつながるように思います。私たちは若さや老いといかに向き合い、折り合いをつけていけば良いのでしょうか。

今回は若さについて、皆さまと考え、深掘りしていければと思います。

 

〇導入のプログラム

まずは、導入のプログラムとして、自己紹介とともに、自分が若かったときの成功や失敗について、エピソードを1つ話してもらった。

(例)…お酒を飲み始めたくらいの時。加減が分からず飲み過ぎてしまい、電車で眠り込んで、気がついたらとんでもない郊外まで行っていたことが何度かあります。

・体力だのみ。無理なスケジュールをこなせた。

徹夜してもリカバリーが早い、あとに影響がでない。

・声が若いと言われる。

・高校生の頃、テストの成績が悪いのも自慢のうち、と思っていた。他の人も同じと思い、「赤点仲間」と言ったらその人は泣き出してしまった。

・Adventure 学生時代 2月、インド旅行 52日間。予防接種4種類。アウランガバード駅で夜を過ごす。発熱→微熱→帰国後しばらく。

・対人恐怖、神経症、ノイローゼ。

・高校・大学時代どこでも寝ていた。すごく眠かった。せっかちだった。思いついたら実行しなければ気がすまなかった。人物に対する好き嫌いが今より多かった。

・成功…困った時、悩みごとがある時、すぐに相談できる友人や(信頼した)年上の人がたくさんいたこと。

・20代の頃、詳細は言えないけど仕事上の失言・暴言が多数ありました。

・寝さえすれば翌日100%回復した(何連勤でもできた) 。←逆に鈍くなったこととして、今は夜行バスを使えるようになった。

 

〇問い出しと問い決め

次に、テーマについて自由に問い出しをしてもらった。出された問いは次の通り。

(例)…いつまでも「若さ」を追い求めるのはなぜか?

・なぜ若いとジャンプするのか?

・若さを実感できないのはなぜ?←私だけ?過ぎ去ってからしかわからない?

・何故精神(わかさ)は時間とは無関係なんだろうか(独立している)?

・「若さ」という言葉で何の事を言おうとしているのだろう?

・体の若さとは?心の若さとは?

・体力、外見以外で年をとっていくと失われる若さとは何か?

・上手に年齢を重ねる(いい大人) ってどういうこと?

・なぜ若さに価値があると言えるのか?(若さに価値があるのは本当なのか?)

・今25歳に戻れたら何をしたいか?

 

この中から話し合いと投票で入口の問いを選び、後半の対話の問いは「今25歳に戻れたら何をしたいか?→なぜ若さに価値があると言えるのか?(若さに価値があるのは本当なのか?)」が選ばれた。

 

〇対話

その後、フリーに対話が行われた。(一部のみ記録)

・25歳に戻れたら貯金をしたい。若い時は未来のことを考えず明日のことしか考えていなかった。そのことに後悔はないが、その時すべきことがあったことに幼さ故に気づけなかった。

・大いに勉強・仕事をする、または大いに遊ぶの2案が浮かんだが、やはり前者を選びたい。心は今のままで25歳の体に戻るなら、培ってきた総合力や段取り力を生かして仕事ができると思う。

・25歳に戻ってやりたいことはない。体力が衰えている実感がないので、今やりたいことをやっている。

・今の心・記憶・脳で体のみ25歳に戻るならものすごい儲かるのではないか。やりたいことが何でもできる多くの時間がある。成功できると思う。

・戻ってやりたいことはない。25歳当時に比べて経験は増えたけど心は変わらない気がするので、きっと戻っても同じことをすると思う。

・25歳当時は時代の価値観として女性は早く結婚するべきという圧力があった。今25歳に戻ったら早く結婚しなかったかもしれない。そうした価値観が緩くなっている今がうらやましい。

・25歳という年齢は、仕事や結婚、勉強など人生の選択肢が多く、それからの生き方を選べる年齢なのかもしれない。

・そうは言っても、持って生まれた能力や遺伝子が同じままであるなら、今とかけ離れた成功はできないと思う。例えば25歳に戻っても世界的な歌手やオリンピック選手にはなれない。

・心は今のままで体が25歳に戻ったら、周りの25歳の人たちや文化に馴染めるだろうか。時代に置いていかれそうな気がする。

・若さの価値の1つとして「持ち時間の長さ」があるように思う。

・「25歳に戻る」思考実験は、外見を含む「体の若さ」について考える内容だったと思う。そろそろ「心の若さ」について考えたい。

・体の若さは年とともに衰えるが、心の若さはそうではない。心については、老いや年齢は尺度としてふさわしくないと思う。心の若さの中身としては知識や経験などに裏打ちされた総合力や結晶力などがあげられるのではないか。

・心の若さは時間とは無関係なのではないか。

・心の若さは未熟さともいえる。未熟さは可能性とも呼べるのではないか。

・若さには勢いもある。成熟するほど周りを考えてしまい、勢いが落ちてしまう。

・未熟さゆえのもろさ、敏感さ、美しさもあると思う。

・若い未熟さはネガティブな意味合いもあるが何にでもなれる可能性もあると思う。それは成熟してしまうと失われてしまう。

・仮説→実行→検証のサイクルを繰り返すことが知識・経験になるとすれば、これを何回やったかが心の成長につながるのではないか。

・心は果たして成長していくものなのか?寛容さや包容力が増していくことが成長なんだろうか。

・デジタル社会についていけないお年寄りも多い。老いると時代のスピードについていけないこともあるが、そこで知らないことを周りに聞けるかどうかも心の若さにつながると思う。

・心の成長は柔軟に上書きできるかどうかも関係あるのでは。

・体の成長・衰えは遺伝・DNAに影響を受ける部分が大きいが、心の成長・衰えは自分だけではなく、周囲の人との関わり・環境に大きな影響を受ける。それは言語によるやり取りによるものであり、書物を通した先人とのやり取りなども含め、時空を超える。

・心を説明するのが科学であると思う。

・心の若さ(成長・衰え)を一緒くたに論じてきたが、頭(知識・総合力)とハート(柔軟性など)に分けて考えても良いと思う。

・幸福は心が成長することと関係があるのだろうか?

 

〇振り返り

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

・心の成長とは何だろう?年を経ての総合力を持ちつつ心は若さ(柔軟性)を持ったままの方がよいのか?

・本当の自分…成長・進化・発展・拡大深化→

地球(Game):肉体をもってでないと体験できないこと。→クリア、 (卒業)。しかし、やり残したら…もう1回。→次のステージへ。

・心の若さとはなんだろう?

・1.心をグラフ化すると異和感がある。2.「心」「成長」「成熟」とは?3.幸。

・未熟とは何か?

・心の育て方を知りたい。広ければいいという訳ではない=諦め。心が広いとは? 温かい?暖かい?心の余裕≒幸福。

・いつまでも「若さ」を強調しすぎるのもどうかと思うが、やはり身体はゆっくりとおとろえていくように鍛え、心はずっとわくわくしていられたらいいなあ…。

・仔犬は、自分の事を「若い」と思っているだろうか?

・心について。自分の心も分からない。まして、他人の心を軽々に判断するべきではない。

・少年 「ジャンプ」。若い~柔軟。老い~固い。

 

(記録:羽田美里)

 

 第372回人生カフェ・【夜開催】・テーマ「豊か」オンライン

第372回目の人生カフェは、2023年9月21日(木)20時~22時

10名の参加者のもと、Zoomを使い原則カメラオンで実施された。

(メイン進行役:たからん、サブ進行役:本間正己)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

*************

〇テーマ:「豊か」

心を豊かに・豊かな人生・老後の豊かさ……

「豊か」ってなんでしょうか。

何がどうなると「豊か」といえるのでしょうか。

沢山のものや人に囲まれている豊かさ。

すっきりした空間や親密な人とのつながりで感じる豊かさ。

季節の移ろい・光・香りを味わう自然の豊かさ。

経済的な豊かさ。

知識を豊かにするために学ぶ時間も豊かな時間と言えそうです。

また、「豊か」には、心や身体の健康も深く関係がある気もします。

皆さんにとって「豊か」は、どんなことですか?

「豊か」について考える時間を、沢山のご意見で是非「豊か」に彩ってください。

*************

<内 容>

★音声確認を兼ね、簡単な自己紹介タイムをとった。

〇呼ばれたい名前

〇日常を「豊か」にしているものを1~3個あげて、1分位でお話しください。

(例)旬の食べ物・趣味・挨拶や会釈

〇哲学対話、ラーメン、映画

〇いちおう話を聞いてくれる医師がいる病院、散歩に行ける近所の小さな湖

〇家庭、仕事、アート

〇図書館、コーヒーのおとも、おしゃべり

〇早朝の散歩・ゆるいボランティア・無圧フトンにいつでも転がれる環境

〇家族・食べ物・読書

〇スポーツ(自分がやる/観戦する)

〇読書、友人、掃除

〇「対話」

〇空を見た時

〇新たな目標を決めて実践していく・アートのオンライン・ブログ書き ウオーキングするとワンコと猫に会うこと

〇食生活。夫の好きなものを一番・お気に入りのカフェで読書・次の旅への準備

★ストレッチトーク

哲学対話に入る前のアイスブレイクタイム。「豊か」について、ご自身の経験や周りの方の事など、思いつくまま話してもらった。

〇自己紹介で、「旅行」ではなく「旅」と書いている方が居たのが気になった。

何故、「旅」とされたのか?

⇒元々バックパッカーだったので、旅行というより「旅」というのがしっくりくる為です。

〇自己紹介で話された、「小さな湖」についてもう少し聞いてみたい。

⇒近くに、周りには家もお店もない小さな湖がある。びっくりするくらい大自然を味わえて贅沢な場所だと感じている。

〇ここまでの話を聞いていて、「気分がいい、ありがたい、大事、ハッピー、充実感……ん?豊かって幸せって事?」とちょっと思った。自分は、好きな時に好きな事ができる自由を豊かと感じている。

〇豊かっていうと、「幸せ系」「自由系」とか色々出てきそうだと思う。程度の問題もある。例えば、自由もいきすぎるとセルフネグレクトに繋がる。

〇あまり掃除しなくても家族に何も言われない。自由さを豊かと感じる。

〇充足。これがいいからこれでいいのだ。バカボンのパパの自由さに豊かさがある。

〇昨日、デパートに行った。買うとか買わないとかではなくデパートには日常ではない豊かさがあると思った。

〇最初にテーマを見た時は、物理的・金銭的に何でも揃っているのが豊かなのかなと思った。

〇デパートに行って豊かだなぁと「感じる心」が豊かだなぁと思う。

★問い出し

「テーマに関して話し合いたい事」を問いの形で出してもらった。

(例) 「足るを知る」は、豊かになる事だろうか?(「諦め」とは違うと言えるのだろうか?)

〇「心が豊かな人」というのはどんな人なのか?

〇物質的に豊かになって、かえって精神的に貧しくなったとかいうのは本当か?

〇豊かとは何か?

〇物質的に豊かなことと精神的に豊かなことはどう関係しているのか?

〇どういう考え方をすると、心豊かを実現できるのか?

〇「精神的な豊かさ」を満たす要素(あるいは要因)は何か?

〇なんだかんだといっても経済的なことが先行するのではないか?心豊かさは人が生きていく上で後付けされたものではないか?

〇豊かさの代償は何か?

★問い決め

投票により、後半へ向けて問いを一つに絞った。

-問い-

〇「心が豊かな人」というのはどんな人なのか?

★対話

その後、フリーに対話が行われた。(以下はその一部を記録)

〇自分の人生に感謝し、満ち足りている人が心豊かなのではと思う。自分はそんな人に会った事がなく、皆さんが一瞬でも「心が豊かだなぁ」と感じた人のエピソードを聞きたい。

〇イライラしない人。少し不都合な事があってもゆったり構えている人。先日、甥の携帯をその父親が間違えて持って出勤してしまった。その時、甥はのほほんと構えていた。そういう要素があるのを「豊かな感じ」と思った。

〇生まれてきた事に感謝出来る事が、心豊かとするなら自分がそうである。

他人がその心の内をどう知る事ができるのか

⇒他人の内側はわからないが、入り口の問い・序盤として。第三者的にどういう人が「心豊かな人に見えるか」を出し合い考えていきたいという提案である。

〇対話が出来る人。共感して寄り添える人が、心豊かだと思う。

〇ものごとを良い方に解釈する人。良い方に捉える事により良い流れ・循環がうまれる。

〇工夫できる人。経済的に大変な友人が、ないものを自分で作ったり、献立を工夫したり、人を手伝い・自分も子どもを見て貰うなどコミュニケーションも含め工夫する姿を見てきた。友人との関係性の近さや長期にわたりつきあってきたからわかる事だった。

〇日々、丁寧に生きている人が豊かだと思う。余裕があり目配りが利く友人がいる。物を丁寧に扱う人は、人に対しても粗末に扱わないように思う。また、結論を急がずじっくり見ていく事ができるというのも豊かな人だと思う。

〇豊かの反対、心が貧しい人について考えてみた。お金に卑しいとか他人をだましたり、利己的、独善的な人……その反対をすればいいのだろうか。友人に利他的で共感力の高い人が居る。他人の事をどれだけ考えられるかがキーだと思う。

〇今までの話を聞いていて。他人との比較ではなく自分の事として。「そういう時の自分もあった」「自分の中にそういう所がある」と思った。

〇バスの中で言葉を交わしたおばあちゃん、とても健康で豊かに感じた。長期でわかる豊かもあるが一瞬垣間見える「豊かな人」の姿もあると思う。

〇物質的な豊かさは多い少ないなど比較する事もあるが、心や精神的なものは、経験と共に増えていくのではないか。自分は、積み重ねっていく実感みたいなものを豊かさと呼んでいる。変動するものではなく感覚的、クオリア(質感)みたいなもの。

〇快感覚・不快感覚の両方を、受け容れられるとか楽しめたら心豊かだと思う。

〇物質的な豊かさと心の豊かさはやはり連動していると思う。

〇自分の中に起きた事にどんな価値を与えているか。心の豊かさと物質的な豊かさは無関係ではないが比較できない。豊か・貧しいは感じ方の違い。1億円持っていても足りない人は「自分は貧しい」と思う。お金ではなく経験からの豊かさを感じられるかどうかではないか。

〇本人が豊かさを感じられるのが「豊か」なのではないか。

〇ある程度、経済的な基盤は必要。ただ、億万長者にインタビューすると最終的には「良い人間関係が自分を豊かにしてくれた」と読んだことがある。

★放課後タイムでは、約30分自由に話をした。

 

 

【第371回記録】人生カフェ・年間テーマ「幸せ」・9月読書会『しあわせの哲学』(西研著)NHK出版・オンライン

第371回目の人生カフェは、令和5年9月14日(木)午前 10時~12時30分、13名(男性8名・女性5名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

今年の1年間は随時、「幸せ」について考えています。

人生カフェの原点は、中高年を対象にして、幸せ(幸福)について考える哲学対話の会というものでした(もちろん若い人も歓迎していました)。

約1年間、原点に戻り、参加者・主催者がお互いに問いを出し合ったり、時には本などを手掛かりにしたりして、幸せについて考えていきます。

幸せは他人から押し付けられるものではありません。自らが感じ、考え、行動するものです。それゆえに、哲学対話は幸せを考えるにあたって、有効な手段のひとつになるでしょう。

若干不規則ですが、毎月、第二または第三または第四の木曜日のいずれかの午前中に開催する予定にしています。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

(ここはお悩み相談、カウンセリング、グリーフケアの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。)

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

 

9月 課題本:『しあわせの哲学』(西研著)NHK出版 737円

今回は課題本『しあわせの哲学』(西研著)NHK出版を読んでいることを参加の条件にしています。

読書会という形式で幸せについて考えます。

哲学の本ですが、西研さんらしく、分かりやすく解説してくれています。

テーマは「しあわせ」ですから、多くの方が関心があると思います。

この機会に哲学的な「しあわせ」の捉え方を学んでみませんか。

 

内 容:

◎ルール説明

*感想

最初に、この本を読んでのざっくりとした感想を述べ合います。

キーワードを3つ掲げてください。

(例)①この本にほとんど共感  ②承認 ③ 自由

○承認・自由・対話関係

○自分の物語/つながりと有難う/永劫回帰

○全体的共感。承認と自由。ルサンチマンの克服。

○読みやすい 柔らかい とっつきやすい

○幸せって人それぞれで共感。承認は求めすぎると人間関係を壊してしまうこともある。自由って怠惰な生活では享受できない。ほんの一瞬の自由で幸せに感じることができれば、ハッピー。

○西氏の意見に共感。自由に関しては異議あり。承認とは何を承認すればよいのか?

○上滑りした感じ。

○意欲(p53),至高性(p106)→踏まえて著者の主張は(ざっくり)わかるような感じはつかめますが‥‥

 

*問い出し

参加者には、この本を読んでの、自らの問いを1~2個発表していただきます。

具体的な問いでも、抽象的な問いでも。小ネタでも、大ネタでも。

(2個提案される方は、小ネタ一つ、大ネタ一つにしてください。)

(例)小ネタ~義務・強制から解放された時に味わう自由とは?(具体例)

大ネタ~「承認」より「自由」の方が重要ではないか?

○承認・自由での考察、日本と西欧とでは歴史・考え方も違い、承認自由のバランスを深堀したいです。

○幸福と自由はどちらが大切か? 

○死ぬ自由はなぜ不道徳なのか?

○つながりと承認のニュアンス

○競争社会の中で,承認と自由のバランスをどうとるか?

○対話関係とは何か? この辺りを考え深掘りしたい。

○継続する幸せ(幸福感)をつかむには何が必要か?(大ネタ)

○営利を目的とした繋がりは破綻するという方程式を個人的に落とし込みたいです。

○自由と自分軸/承認とつながり→自分軸とつながり

○で、幸せになる為には具体的にどうしたら良いのか?

○ルサンチマンの最中、「永遠回帰」をすんなり受けいれられるのだろうか?

 

*問い決め

参加者から出された問いから、口火を切ってもらう小ネタ一つ、大ネタ一つ、計2つくらいを今回はファシリテーターが決めさせてもらいます。

①承認と自由のバランスは?

②つながり、対話関係、そして幸福とは?

 

◎途中で休憩(10分)

*小ネタの問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(小ネタ30分、大ネタ30分、合計1時間くらい)。

(記録者が印象に残ったところ一部のみ記録)

●承認と自由、どちらか一方だけ、0か100かということはない。対立するものでもないし、どこか適当なところで、バランスを取って落ち着かせる。

●たとえ承認が得られなくても、ここまでやったという自由感を得られる場合もある。

●お互いに譲り合いの気持ちを持ちながら、「自由の相互承認」ができているのがひとつの理想である。

●子どもに対する「存在の承認」の場合、親、保護者、先生などの大人の役割は大きい。大人同士が存在の承認をするにはどうしたらいいか?対話は重要な手段になりうる。

●対話には言葉が必要ですが、言葉なしでも存在承認できますね。

●人はそもそもつながっており、根源的には承認と自由は存在しているという認識⇒ジャッジする(正義を判断する)から解放される⇒これができる人は満たされており、他人を攻撃することをしない。

●AさんとBさんの生き方は異なっており、そこには違いが認められるが、どちらも間違いではない。正しいとか、正しくないとかというジャッジはできないということである。

●相手と意見が対立した時(例えば社内会議で対立した時)、どうしたらいいか?

●沈黙 / 保留 / 反対 / 受け入れ / 自ら変わる / 妥協 / 合意形成 / 一晩寝かせる……

●スキルだけでいうと、合意形成には弁証法とか役立ちそうですが、これも対話のスキルがいりますね。

●対立の解消には仲介者が必要な場合もある。

●メタ的に何が大事なのかをよく考える。会社の目的か、人間関係か、自分のやりがいか………

●今後も会社にコミットし続けようという意欲があるなら、時間をかけて、意見対立の発展的解決へ向けて努力していく。

 

*最後の20分くらいで、今日の振り返りを行います。

○つながりについてもう少し話したかったです。

つながりを持つ力・時に距離を取る力……どちらも選択できるような対話力を磨きます。

○今回参加してあらためて自分軸について思いを深めようと思いました。ありがとうございました。

○聞く力とは、自分軸にこだわらないことではないか。

○関係を続けたい意欲、欲望の問題

意欲、欲望があれば、時間をかけて、いろいろ工夫すればいい。

○『存在の承認』の重要性とその手段としての「対話」の重要性また必要性を感じました。

○結局、自分の解釈がカギか。

○メンタルトレーニング論賛成。

○もともと自由で承認された存在だった。

○「考え」を変えるのではなく、 「考え方」を変える?!

○今日は参加させて頂き、どうもありがとうございました。大変よい時間でした。ありがとうございました。

 

♢放課後タイム(30分)

 

 (記録:本間正己)

 

 

【第370回記録】人生カフェ・【男性限定】オンライン・「孤独」

第370回目の人生カフェは、令和5年9月10日(日)午後2時~4時30分、男性11名で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(参加者へのお願い)

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

ここはお悩み相談、カウンセリングの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。ディベートの場でもありません。

話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話したりSNSに投稿したりしないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

テーマ:孤独

中高年男性にとって、孤独は切実な問題になる場合があります。

切実とまではいかなくても、孤独の意味や意義については考えておきたいという人が多いと思います。

ご一緒にいろいろ考えてみましょう! 

 

〇対話のルール説明

 

〇導入のプログラム

孤独について、できれば具体的なエピソードをお願いしたいです。

(例)高齢者になって孤独を強く意識したこと

1~2分くらいでエピソードを話していただきます。

話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

*管理職の孤独

*コロナの疑いがあったので、木曜日から隔離生活を送っています(汗)あ、でも、多分、大丈夫みたいです。

*孤独と対話

*孤独死をイメージしてしまうのはなぜだろうか。

*自分優先的にふるまうと孤独になり他者に対して疑心暗鬼を生ず。

*娘が思春期を迎え、私との会話を避けるようになった。妻とは仲良く話しており、かやの外という感じになり、孤独を感じるようになった。また、現在親会社に出向しているが、知っている人が誰もいなくなり、話せる人がおらず、孤独を感じることがある。

*私は地域活動をしていますが、常に孤独を感じています。私は外国の仕事が多かったのですが、地域で逆カルチャーショックを味わっています。

*孤独の必要性を最近より感じています。

*コロナ後接触がなくなった。

*単身赴任先で2週間ほど入院した際、(家族もなかなか面会に来れないことから)無性に孤独を感じた。臨終の際に孤独になるとはどういうものか考えさせられた。

*積極的孤独・・自分の仕事に没頭するため。定年後メンテ道を志した。

 

〇問い出し

参加者の皆さまには、テーマに関する自らの問いをひとつ考えておいてください。

(例)孤独はなぜ辛いのか?

(例)孤独は悪いことなのか?

その問いの背景、理由等について1~2分で話していただきます。

*孤独は何故辛いのか?

*孤独でいて辛いと思ったことは何ですか?

*なぜ孤独や引きこもりが悪いという社会風潮があるのか?

*辛いのは、外部から刺激が無いこと、反応がないことなのか?

*孤独は何故心に不安感を生むのか?

*孤独とは何か?

*「良い孤独」と「悪い孤独」との境界線はどこか?

*孤独/孤立/孤高の相違点と相同点とは?

*孤独を楽しむにはどうするか?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つまたは二つに絞ります。

1番目の問い:「良い孤独」と「悪い孤独」との境界線はどこか?

2番目の問い:孤独を楽しむにはどうするか?

 

〇対話

入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

(記録者が印象に残ったものだけを一部記録します。)

●「良い孤独」と「悪い孤独」~本人のメンタル面において、ポジティブに作用するか、ネガティブに作用するか。

●本人にとって何かしら利益があるか、ないか。

●何かしら目的・目標を持っているか、いないか。

●安心か、不安か。

●幸福か、不幸か。

●孤独の状況の中で、自由があるか、ないか。

●他人に迷惑・害を与えていないか、与えてしまっているか。

●その人の性格によって、孤独の捉え方が異なっている。

●時には自分を見つめるため、内省するために、孤独は必要である。

●孤独の反対語は何だろう?

●集団、グループ、仲間、共同体……これらはピンと来ない。

●交流、コミュニケーション、共感……これらもイマイチである。

●孤独の反対語としては、つながり、連帯などの語がよさそうである。

●人間は社会的動物であり、つながり、助け合うことは必要である。

●しかしながら、つながり過ぎていると窮屈で息苦しくなる。現代では一人でも生きていくことだけはできそうである。

●SNSでつながっているというのは本当につながっていることになっているのか?

●孤独とつながりを自由に行き来できるというのはいい状態だ。時と場合と相手によって、自由に動き回る。それがうまくできれば理想だ。

●私にとって孤独とは冬眠を楽しむような感覚である。

●孤独を楽しむ(ワンカラ、ソロキャンプなど)。つながりを楽しむ(仲間とカラオケを楽しむ、キャンプを楽しむなど)。どちらも楽しむ。

●精神的余剰(余裕)があれば、孤独を楽しめ、希望と可能性が育まれる。

 

〇最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1~2分くらいで)。

*管理職の孤独を楽しむにはどうする?

*孤独には性格が関係する。なるほど。

*楽しかったです。ありがとうございます。😄

*最低限必要なつながりがあったうえでの孤独はやはり必要。

*孤独とつながりを行き来するという発想は目からうろこでした。行き来できればいい孤独、行き来できなければ悪い孤独の考えは心に響きました。

*つながりと孤独。自分の望むように自由に行き来出来たら幸せだろうなぁ。

*孤独の意味を異なる視点から考えることが出来て楽しい経験でした。

*孤独を考えるに当たって、Hさんが自由という線を入れてはどうかとおっしゃったのが、自分にとってはそういう発想がなかったので、興味深かったです。自由な孤独、不自由な孤独とは何か、また、自由なつながり、不自由なつながりとは何かということを、今後も考えていきたいと思いました。

*気づきとして、「孤独を楽しむ」には、「精神的な余剰があってこそ」だと思いました。そのうえで、「つながりの可能性をもつ」ということも(限界的に)必要かと感じました。

*牧野富太郎と植物学を思い出しました。孤独の中で草花を探し植物図鑑を体系化人のドラマを思い出しました。NHK

*冬眠中(≒よい孤独≒孤高)の間に、芸術・書物・自然との繋がりを深めると、孤独と(現実世界の)他者との繋がりとの行き来する自由度が高まるのかなあと。それがひいては、悪い孤独≒孤立にまつわる受援力を高める1つの手立てになるのかなあと。

〇終了後に放課後タイム (30分)

 (記録:本間正己)

 

 

 

【第368回記録】人生カフェ・女性編・「参加者で問いを決める」⇒「人とつながるとはどういうことか?」オンライン

第368回目の人生カフェは、令和5年9月7日(木)午前 10時~12時30分、10名(女性9名・男性進行役1名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

女性の方のみを募集しています。

(今回、進行役は男性です)

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。

録音、録画、写真撮影は禁止です。

この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。

場を荒らす人には退出をお願いします。安心・安全な場になることを大切にします。

対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

*人生カフェの哲学対話*

テーマや問いに沿って考え、語り・聞き・問い合う場です。

前提にとらわれず、自分の考えが変わっていく事を楽しみましょう。

話す・話さないは自由。アドバイスは求めません。

 

<内 容>

★導入のプログラム

当日呼ばれたい名前と、今の気持ちや体調などを1分位でお話ください。

(例)

「散歩してからの参加で元気いっぱいです」

「初参加でドキドキしています」

「寝不足でテンション低めです」

★問い出し

日頃考えていた問い、他の方の発表を聞いて浮かんだ問いなどを出してください。

(例)頭が良いとはどういうことか?

(例)懐かしいとは何か?

(例)退屈とはどういうことか?

その問いの背景、理由等について1~3分程度で話していただきます。

お互いの問いをじっくり聴いて、考える時間を大切にします。

全体で10個くらい問いを出していただきたいです。

○ズルイってどういう事だろう?

○魅力がある(人)とは、どういうことか?

○頭が固いというのはどういうことか?

○真面目とはどういうことか?

○なんで夫婦を続けるのか?

○めんどくさいは悪い事なのか?

○人とつながるとはどういうことか?

○「アイドル」とはなんだろう?「ファン」とは?両者の関係とは?

○全ての満足は「自己満足」なのだろうか?

○第一印象っていつまでどこまでをいうのだろうか?

 

★問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを投票により一つに絞ります。

今回は推しの意見(自分にとってどの問いがいいと思うか)も出してもらいました。

その結果、選ばれた問いは以下のとおりです。

「人とつながるとはどういうことか?」

 

★対話のルール説明

 

~休憩10分~

 

★入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)

(記録者が印象に残った一部のみ記録)

●表面的なつながりから深いつながりまで、つながりにはグラデーションがある。

●どの程度のつながりをどのくらい必要とするかは、人によって千差万別なのですね。

●スマホ、インターネット、SNS……至る所でつながってくると、そのつながりを切断したくなる。

●心地よくない繋がりも。人との繋がりを見直すきっかけになる気がします。

●自分が熱中できること、それは人ではなくて、ものでもいいんじゃないでしょうか?

●つながりを自分である程度選択できる自由があるといい。つながりたいのにつながれない。つながりたくないのにつながってしまう。この自由の幅が狭くなってくると苦しくなってくる。

●ただし、自分の力ではコントロールできない「縁起」ともいえるつながりもある。この与えられるつながりも見つめていきたい。

●人とのつながりによって、自分というものと対面する。自分の存在が見えてくる。自分の成り立ちが分かってくる。自分が何によって出来上がっているのか。

●辞書みたいですね。ある言葉を説明するために他の言葉を用いる、みたいな。

私はたぶん、人のつながりによる引用みたいなものがたくさん必要な人間なのだと思います。

●複数の属性によって、安心できる自分がいるような気がします。

属性……繋がりが一ヶ所だと居心地が悪いかも知れません。

●人は共通の目的のためにつながるのか?つながりたいために共通の目的を作るのか?

●人は本質的につながりを求めているというお話、腑に落ちます。

 

★最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます。

○「繋がり」事態はシンプルなもの。そこにある主観によって変化するのだと思いました。皆さんのお話を伺って、別の角度から考えることができました。ありがとうございます。

○つながりによって、自分が浮き彫りにされてくる。この感覚が面白いと思った。

○定期的に参加者の皆さんと同じテーマについて話せる対話時間は、私の中ではかなり濃い「つながり」として考えています。

○人生カフェだから出せる自分と得られるつながり。

○夫と妻のつながり私も聞きたかった。居心地の悪いつながりも抱えて生きていったほうがいいと思いました。

○何がどうなったら誰かとつながったことになるのか、つながりの種類にも色々あり、どの程度のつながりをどのくらい欲するかも人によって様々なのだと考えさせられました。自分にとっての人とのつながりは、良くも悪くも自分を知る手掛かり。私は長く深いつながりから、短く浅いつながりまで、色々なつながりをたくさん求めているのだなと気づきました💡

○深いつながりを築くにはどうしたら良いのか?

○人との繋がりは、良し悪しあれど、必要だと改めて気づきました。

それに一つ一つ意味を見つけていくとキリがないのですが、少しずつ意味を見出していけば幸せに近づけるのかな〜と考えます^^

○つながりを必要としたりされたり、ありがたかったり面倒だったり。

その時々の自分と相談しながら選んだり、自分自身と繋がっている気もします。

「あら?気づいたら繋がっていた~」っていうつながりも結構好きです。

○自分を映しだす、あるいは形作る、もしくは形がなくなる、など思い起こしました。ありがとうございました。

 

~放課後タイム(約30分)~

 (記録:本間正己)

 

 

 

 

 

 

【第366回記録】人生カフェ・読書会『差別の哲学入門』・終章「差別の問題とこれからの哲学」・オンライン

第366回目の人生カフェは、令和5年7月29日(土)14:00~16:30、11名(男性5名・女性6名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

『差別の哲学入門』(池田喬・堀田義太郎著、アルパカ出版)の読書会という形にして、差別について考えています。今回はこの本の終章「差別の問題とこれからの哲学」を読んでいることを参加条件にします。

実は昨年の10月から今年の3月にかけて、この本を一通りは読む読書会を完遂しました。しかしながらファシリテーターの本間が未だモヤモヤがたくさん残っているので、2度目の読みにチャレンジしています。初めて参加される方も歓迎いたします。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

ここはお悩み相談、カウンセリングの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。ディベートの場でもありません。

話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話したりSNSに投稿したりしないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

終章「差別の問題とこれからの哲学」

終章の内容に絞って考えてもいいですし、この本全体について発言したいことでもいいです。

この本から学んだこと、よかったことなど、主にこの本の意義について語っていただいてもいいです。

逆に、この本に対する疑問、反論など、主にこの本について批判的に語ることでもいいです。

この本について、問いを出し合いながら、自由に対話をしましょう。

 

◎ルール説明

 

*導入のプログラム

この本に対するざっくりとした感想を簡単にチャットに書いていただき、1分程度で発表していただきます。

(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

(例)差別について考えるよい機会になった。ツッコミどころも多く、入門編としては面白い本になっている。

(例)なぜ差別が悪いのかについて、一定程度(理論的な)頭の整理ができた。

(例)なぜ差別が生じるのかについて(差別の原因)の考察が弱いので、すっきりと腑に落ちないところがある。

○この本、まだ買ってません…(図書館で借りて読みました)

○差別が複合的、交差的な形をとることに言及が少なかった。

分母を大きく語ることにためらいを感じるようになった。

○入門編で優しく読みやすい本です。

○平面が立体になった感じです。

○本が見つからないので、今日は拝聴するだけで,ご免ください。

○差別についてどんな種類があるのか

何が悪いとされているのか

世界で扱われ方をされてきたか

割と網羅的に書かれていて参考になりました。

(冗長的で読みづらい部分もありましたが…)

○「差別学」を学問と確立していくにはどうしたらいいのだろう?とふっと思った。

○差別の言葉は私の日常ではいつも耳にしてはいけないことと一番に思ってきましたが、今回読んでなんと何にもわかってなかったということがよくわかりました。

 

*問い出し

参加者には、この本を読んで(終章だけでも、全体を通してでも)、自らの問いを1~2個発表していただきます。

具体的な問いでも、抽象的な問いでも。小ネタでも、大ネタでも。

(例)無意識の差別(例えば嫌忌的差別)まで考えると精神的負担が大きいが、どうしたらいいか?

(例)差別は全て本当に悪いことなのか?

(例)意味連関(259P)とは何か?

(例)差別を「拾いすぎることと拾えないこと」の両者を避ける道とは?

(例)哲学対話において差別的発言がなされた場合どうしたらいいか?

その問いの背景、理由等について1分くらいで話していただきます。

○誰かが害を受けた時に差別発言になるのであれば、差別的発言とは何か?

○差別を考察する上での歴史の重要性(p258)とは?

○差別をなくすために、私が貢献できることは何か?

○差別を受ける人にとって自らの支えになっているものとは何か?

○哲学が差別に対して成しうることは何なのか?

○もし、あなたの(私の)連れている幼児が「あの人ヘンだよ」と差別発言をしてしまった時、あなたは(私は)どうしますか?

○アファーマティブ・アクションが米国最高裁で違憲とされたが、差別の善悪が時代や地域などで変わることにどう付き合っていくべきか?

○差別的な発言の種類は?

○歴史とともに差別のパターンが蓄積されていくと思うが、差別的な行為ばかり増えていくことをどう解決すればいいのか?

○ポジティウな差別とは? 

○AIは(絶対に)差別を避けることができるか?

○全ての人が理想的に尊重される状態とはどういう状態なのか?

 

*問い決め

参加者から出された問いから、口火を切ってもらう小ネタ一つ、大ネタ一つ、計2つくらいを今回はファシリテーターが決めさせてもらいます。

① 差別を受ける人にとって自らの支えになっているものとは何か?

   (自分が差別されている場合どうしたらいいのか?)

② 差別をなくすために、私が貢献できることは何か?

(これから私(私たち)は、差別の問題にどう向き合い、どう学び、どう考えていったらいいのか?)

 

◎休憩(10分)

 

みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

(記録者が印象に残ったものだけを以下に記載する)

①差別を受ける人にとって自らの支えになっているものとは何か?(自分が差別されている場合どうしたらいいのか?)

●スルーする。

●違う世界、異なる価値観の成せることと思う。

●とにかく自分は前に進む。

●パワーを持つ人(例えば上司)の力を借りて対処する。

●自己肯定感、自尊感情を高めるようにする。

●それには家族など支えてくれる人たち、支援者の存在が重要である。

●差別されている人たち同士の連帯も大きい。

●視点を変えて捉えてみる、認識を変えて見てみるなどをする。

●ユーモア、笑いに変える(ただし、これは高度な技が必要であり、失敗すると逆切れされる)。

 

② 差別をなくすために、私が貢献できることは何か?(これから私(私たち)は、差別の問題にどう向き合い、どう学び、どう考えていったらいいのか?)

●試行錯誤していくしかない面はある。

●お互いに差別意識や差別的言動を指摘し合うことができる関係や仲間を持っていることはいいことである。

●対話を継続して行っていくことが大切である。

●レッテル貼りや決めつけをしないようにする。ここにいる人たちだけではなく、ここにいない誰かを傷つけている可能性もある。

●自尊感情、耐える力、寛容の精神などを養い、強くしていく。

●システム(法、制度、実際の状況など)の影響は大きいので、少しずつでも変えていく必要がある。

●知る、知識を得る。そのためには学ばなくてはならないというしんどさはあるが、一定の知識(差別の歴史など)がないと差別を把握できないところはある。

●差別に対する感度を上げる。そのためにはやはり対話が重要か?

 

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

○この本で差別を今までより深く知ることができました。実際の生活に落とし込んで過ごしてます。具体的に差別の場面をお聞きしたかったです。またの機会楽しみをにしてます。

○私は差別をする側よりも、される側の方がいいです・・・

○差別をなくしていくために、根底的に「自尊感情」に焦点を当てた教育が重要になるように思いました。 

○三世代(母、私、娘)寿命が延びた時代だからこそ、三世代で差別について対話できる。

○差別とコミュニケーションについて新たに課題になりました。笑いコミュニケーションの達人になりたい。😄

○知ることの責任を感じた対話でした。差別について学んだ方がいいのは同意するものの、知識を持たないことが悪ともいえない。知らない人へ指摘しても、相手の考えを変えることはできない。知識や善悪が異なる人同士の共存が求められるが、知識にふさわしい、恥ずかしくない行動をとっていくことがせめてものできることか。

○この対話のシリーズが、考えることの助けになりました。ありがとうございました。

○アファーマティブ・アクション、トランスジェンダー・トイレ問題……いろいろな新しい問題にも考える足掛かりを得られる機会になった。

○社会や国家とその歴史によって差別が異なる。個人的な差別は社会集団の中から生まれたものか、個人と個人の問題なのか。解決策はまずその状況による。日本の場合は和を持って尊しとなす。この言葉は今も深く市民に根付いている。

○家族や友人など、話し合い、各自の事例をシェアしていく事でもかなり、差別に対しての擦り合わせや気づきがあるように思います。自分の中の差別意識に気づく事。何度も長い間続けていく事でも何か少しずつでも変われるかもを期待したい自分がいます。

○差別対策コミュニケーションの重要性は大きい。大賛成!

 

《記録後記》

『差別の哲学入門』を2回熟読した形になりました。参加者の皆様から多くの気づきを得られました。改めて感謝申し上げます。

この本は「差別」という重要なテーマを扱ってくれています。一方で、この本は荒削りで穴も多く、ツッコミどころも満載なので、逆に素人でも考えるきっかけになりやすい、ある意味面白い本だと思います。

この本を教材にして、昨年から長い期間、9回に渡って、哲学対話的読書会を開催できたことに、参加してくださった皆様に本当に感謝します。ありがとうございました。

           (記録:本間正己)

 

 

 

【第365回記録】人生カフェ・【男性限定】オンライン・テーマ「友情」

第365回目の人生カフェは、令和5年7月23日(日)午後

2時~4時30分、10名(男性9名・女性進行役1名)で、Zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:羽田美里、本間正己)

 

〇テーマ

今回のテーマは「友情」であった。(PRの際のリード文は以下の通り)

男性限定の第7弾は友情がテーマです。

皆さまは普段どんな風に友情をかわしていらっしゃいますか。

友情というと、一般的に同性同士の友達との情を思い浮かべることが多いですが、友情を向ける対象はもっと多いのかもしれません。

異性との友情や、夫婦間の友情、哲学対話を共にする皆様との友情。はたまたお気に入りのペットや草木、モノとの友情もありそうです。

様々な親愛なるものとの間に交わす気持ちは全て友情と呼べるのかもしれません。

また、若い時と、中高年になってからの友情も違っていそうな気がします。

私たちが友情を持つことの意味とは何なのでしょうか。

友情について、皆さまと一緒に考え、問いを深めてみたいと思います。

 

〇導入のプログラム

まずは、導入のプログラムとして、自己紹介とともに、友情に関するご自身のイメージや、エピソードを話してもらった。

(例)…映画「スタンド・バイ・ミー」や武者小路実篤の「友情」を思い出します。友だちを思う気持ちと、自分を優先する気持ちとの葛藤。相手の人生に一生寄り添うことはできないが、相手を大事に思う気持ち(それが愛情との違い?)。

・運動などで一緒に汗かいた時やアルコールが入ってお互いさらけ出せた時にそれに近いものを感じます。

・アニメ「映像研には手を出すな」で「友達ではありません。仲間です」というシーンがある。彼女達はアニメでつながる旧友ですが、かえって友情を感じる。

・学生時代の友情が一番純粋に思える。

・友情とライバルとは近い関係あるいは反転する関係にあるように思いますが、そのポイントというか境目みたいなところはどうなのだろう‥‥、と思います。ちなみに、私は社会人になってから友情らしきものを感じたことがありません。

・友情とは不思議なご縁。一生は難しいけど人生のその時その時で出会う人となぜか共鳴して共に生きた証。

・(狭い友人関係に限らず)色々な人間関係で、競争の内、争うよりも競う(互いのリスペクトを含んだ。)を感じさせてもらった時。

・5人会~男同士、40年以上のお付き合い、ここ15年くらい密度が濃い関係。2か月に1度6時間話す。お互いの違いを楽しむ関係。

 

また、導入プログラムにおいて「なぜ男性編で友情というテーマを選んだのか?」という質問が寄せられた。

そこで、週刊少年ジャンプの三原則が「努力・友情・勝利」であるように、男性ものの漫画や小説、ドラマなどでは、友情が熱く描かれ、重要な要素になっている作品が多いと感じており(対して少女漫画は恋愛がテーマのものが多い)、男性にとって友情はそれだけ重要なものなのだろうか、どういう位置づけなのか、という疑問から選んだ旨を紹介した。

 

〇問い出し・問い決め

次に、テーマについて自由に問い出しをしてもらった。出された問いは次の通り。

(例)…友情はどう始まってどう終わるのか?

・男女間で友情はなりたつのか?

・友だちと仲間の違いは何か?

・「友情」に必要な(必須の)要素は何か?

・友情と愛情の違いは何か?

・友情は生涯不変か?

・友情って何?本当に必要?

・ライバルが原動力に?

・友人関係や周囲との関係で起きてしまう「比較僅差の原理」による優劣の感情と、どうやって(どういう手立てで)友達つき合いしていくか?

・友情と友達の違いは何か?

 

この中から投票で対話の入口の問いを選び、後半の対話の問いは「友情って何?本当に必要?」が選ばれた。

 

〇対話

その後、フリーに対話が行われた。(一部のみ記録)

・友情について、導入プログラムの時点で既に各々の考え方や定義が異なる。友情はドラマ・映画などの刷り込みや幻想なのではないか?幻なのであれば必要ないのではないか?

・(友情は)特にいらない派。できたらいいけど、できなくてもいい。友情が感情であるならば、変化しやすく移ろいやすいものなのではないか。

・仲間はプロジェクトなどを進めるうえで必要だが、友達は必要ないのではないか。「あった方がいいけど、なくてもいい」というカテゴリ。

・友達と仲間の違いとは?

・スポーツ漫画で自分の恥ずかしい部分や弱みをさらけだして友情を育む描写があった。友情は何かの条件によって変わることがなく、パーソナルな自分を受け入れてくれるものではないか。利害関係がない。

・哲学対話をともにしている人々は仲間だと思うが友達という感じはしない。友達は個人対個人、仲間は集団が多い?

・友情は個人が持っている仕事やお金などの附属品は関係なく、対等な関係で感じるもの。あるがままの自分を出せる存在が対象。ずっと鎧をつけたままでいたり、マウンティングし合う関係は疲れるので、そういうのがない友情は必要だと思う。とはいえ、固定はせずに、入れ替わり立ち替わりがあってもよい。

・友達には利害関係は少ないが、仲間は共通の目標があってこその関係で、利害関係はあったりなかったりするのではないか。

・友情の延長、発展に夫婦やパートナーがいるのではないか。

・仲間は共通の目標によってつながっている集団であり、お互いに対する好き・嫌いの感情は不要。友達はお互いのキャラクターを含めパーソナルなものであり、個人的なつながり。相手への情、好きの気持ちがある。

・問いに戻ると、友情は心の働き・感情なのだから、特になくても生きていけるのではないか。

・良い友情はあった方がいい。こいつと一緒にいると楽しい、困ったときは助けてやろうと思える気が合う友達。そうした存在がいなくても頑張ることはできるが、ないよりはあった方がいい。

・そもそも相手に何を望んでいるのかというと、承認や愛情を受けることではないか。だとするなら、友達ではなく家族やパートナー、神からでも受けられる。古代ギリシアの愛には「アガペー(神愛)、エロス(性愛)、フィリア(友愛)、ストルゲー(家族愛)」の4つがあったそうだが、友愛がなくても、他の愛があればいい。この4つの愛のうち、友愛はどんな意味があるのか。

・異性との友情は成り立つのか?友愛は性愛と絡むと複雑になる。自分のパートナーが異性と友達で、「友愛でつながっている」と言われた場合、ちょっと嫌な気持ち。

・友情はセーフティーネットではないか。究極的には、1人でも完全な人間であれば友情は要らないと思うが、そうした自分になるまでのつなぎに必要。自分を省みる際に、友情でつながった第三者からもらう意見やアドバイスが参考になり、受け入れやすい。家族やパートナーは関係が密すぎる。

・相手との比較やそこで生じる優劣の感情が友情を邪魔して、立ち止まってしまうことがある。

・若い世代には友愛が重要であり、恋愛や結婚が不要という意見もある。友情はあるに越したことはないのではないか。

・漫画やドラマなどで描かれてきた「男性間の強い友情・絆」は現代は変わりつつあるかもしれない。

・異性間の友情はどうしても性愛が入ってしまい、うまくいかないことが多い。これをクリアしないと構築できないのでは。

・友愛と他の愛との違いは、友愛は基本的に対等・同等の関係なのではないか。お互いに同等でものを言える、認め合う関係。無くても生きてはいける。

・友情を構成する要素として、「対等」とともに相手への「好感」もあると思う。他にもあるのだろうか。

・友情の要素の1つに強固な「信頼」もあるのではないか。

・友愛と性愛を比べたときに異なるのが、性愛・恋愛には相手の浮気を許さない「独占的排他性」があること。友愛は「排他性がない」ことが要素になるのでは。どの友達とも、友情は同時進行で続けられる。

・一夫多妻制などの文化では、恋愛・性愛にも排他性がないといえるのでは。多夫多妻制では異性間の性愛も友愛もありうるかもしれない。我々の感情はシステムや制度からの影響も受けているのではないか。

・フランス革命のスローガン「自由・平等・博愛」は、元々「自由・平等・友愛」であり、日本語に訳すとき「博愛」となった。友愛は博愛につながり、そこには排他性はない。

 

〇振り返り

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

・宝くじに当たるより友達がいる方がいい!!

・友情も人も時代や世の中の変遷によって変わっていく。永遠不変のものはない。

・友情愛とは何か?

・無条件で信頼してきた友情だから対等の立場が変化しても友情は変わらないと思いたい。

・比較優位はいってくるとぐちゃぐちゃしてくるので、できればそういうものから距離置きたいけどなかなか難しいところも…

・表層上では区別しているが、深層上では、4つの愛は地続きで繋がっている??

・ライバルに「友情」が芽生える時、何かが絡んでいると思っておりましたが、「好き(好感)」、「信頼」等が生まれているあるいは強調されているのか、と本日の対話を通して感じました。

・男女は仲間にはなりうる。男女も友だちになりうるか?エロスがなくなった関係は高齢者になれば可能な気がするが……。

・友情は必要だと思う。全ての外部の人と接するときに基盤となる感情が友情だと思うので。

 

(記録:羽田美里)

 

【第364回記録】人生カフェ・年間テーマ「幸せ」・7月「参加者で問いを決める」・オンライン

第364回目の人生カフェは、令和5年7月20日(木)午前 10時~12時30分、12名(男性7名・女性5名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

今年の1年間は随時、「幸せ」について考えています。

人生カフェの原点は、中高年を対象にして、幸せ(幸福)について考える哲学対話の会というものでした(もちろん若い人も歓迎していました)。

約1年間、原点に戻り、参加者・主催者がお互いに問いを出し合ったり、時には本などを手掛かりにしたりして、幸せについて考えていきます。

幸せは他人から押し付けられるものではありません。自らが感じ、考え、行動するものです。それゆえに、哲学対話は幸せを考えるにあたって、有効な手段のひとつになるでしょう。

若干不規則ですが、毎月、第二または第三または第四の木曜日のいずれかの午前中に開催する予定にしています。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

(ここはお悩み相談、カウンセリング、グリーフケアの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。)

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)。

 

7月のテーマ:参加者で問いを決める

今年は幸せについていくつかのテーマを設定して、多様な切り口から対話をしてきました。

幸せとの関連で取り上げてきたテーマは、「健康」「自由」「欲求」「承認」「過去・現在・未来」「利己/利他」といったものです。

今回は幸せについて参加者から問いを募って、選ばれた問いについて後半に対話をしたいと考えています。

皆様には日頃疑問に思っている問いなどをお持ちくださって、一緒に考えていきましょう!

 

*問い出し

参加者には、自らの問いを出してもらいます。

(例)幸せは人生の目的か?

(例)現状に満足することが幸せか?

(例)自分一人だけが幸せになることってありえるのか?

(話をしたい人(10人くらい)のみ、問いをチャットに書き込んでいただいた上で、1分以内でお話しをしてもらいます。)

○自分にとって幸せな死にかたとは何か?

○小さな幸せから より大きな幸せを求めるのは 幸せの浮気か?

○幸せとはなんだろう?

○幸せ感は性格によるのでは?(私は悪いことはよく覚えているが、良いことはあまり思い出さない。結局幸せ感を感じるのにどうすればよいか、教えてもらいたい。中途はんぱな問いですみません。)

○幸せ感を邪魔するものは何か?

 

*問い決め

後半の対話の問いを投票により一つに決めます。

「幸せ感を邪魔するものは何か?」

 

◎ルール説明

〇休憩(10分)

 

*入り口の問いから、全員で対話(フリートーク)をします(約1時間)。

(ブレイクアウトルームは作りません。)

(記録者が印象に残った一部のみ記録)

●幸せ感を邪魔する(阻害する)ものの例を挙げてみよう。

●慣れ、傲慢

●レッテル貼り、決めつけ:女性はこうあるべきだ。○○人(外国人)はこれが悪い。

●日本には、女はそうであるべき、男はこうであるべきというステレオタイプの「幸せな生き方」という呪い的な刷り込みが強いと感じています。(特に女性にとって)なかなか手強いです。内観せざるを得ない環境に身を置かないと、そのような「であるべき」ものが世に溢れ過ぎて、なかなか難しいと感じています。

●比較してしまうこと。特に他人と比較してしまうこと。

●比較はツールのはずなのに、比較することによって、ネガティブに(否定的、批判的に)捉えてしまいがちである。

●優越感と劣等感の間を揺れ動き、葛藤が激しくなることが苦しい。

●感謝、足るを知る、ということが大切である。

●他人との比較より、自分自身に対峙することの大切さ。

●多くの人から羨ましがられる人が魅力的とは限らない。多くの人から蔑まされる人にこそ幸せは宿っている?

●幸せに大小はあるか?大小があるのは欲望であって、幸せには比較できないものがある。

●好奇心の発揮によって、自由感が広がっていくことは素晴らしい。

 

*最後の20分くらい、振り返りの時間を設けます(1人1分くらいで)。

対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

○結局Sさんがおっしゃっていた、「自分が幸せと思うこと」が「幸せ」なのだと思う。

○比較による優越感、劣等感

○色々な角度から話を聞いたので満足しました。良い学習機会でした。今日のところは満足しているので、新しい問いはありません。

○自分と対峙することが幸せ

○気づき①必要必然、最適最善。気づき②無価値観・罪悪感・恐れは手放す。気づき③もともとやりたいことはなんでもできる存在だった。

○自分の幸せを邪魔しているのは自分。ゆるく楽しく生きていきたいと思いました。

○傲慢は優越感の現れ?

小さな幸せと大きな幸せって何だろう?(幸せのサイズの話)

○今日もこうしてオンラインの会に参加できたことは幸せだと思っています。皆さんと共有した時間とテーマに感謝です。

○(ネガティブなニュアンス)比較バリバリの世俗的通俗的卑俗的≒外発的な価値観に基づいた幸せは「執」着に陥りやすい?? 

内発的≒自発的(ボランタリー)な価値観に基づいた幸せは。。。。(苦笑)

○比較論議を聴いて 周りを見ない妄想的幸せ と 現実を認めた上での 確固たる幸せ があるのでは?

比較の副作用は克服しないと そのうえでの幸福

 

♢放課後タイムは約30分くらいです。

 

 (記録:本間正己)

 

第363回人生カフェ・オフライン・問い「自分を大切にするってどういう事?」

第363回目の人生カフェは、2023年7月13日(木)13時~15時

11名の参加者のもと、オフライン(会場:新宿消費生活センター分館)で実施された。

(進行役:たからん、本間正己)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

*************

〇問い「自分を大切にするってどういう事?」

「自分を大切に……」ってよく聞きます。

何をどうする事が自分を大切にすることになるのでしょうか。

相手との関係性や場面によっても、出来る事・出来ない事などありそうな気がします。

また、一見「自己犠牲」に見える事が、自分を大切にしている場合もあるかもしれません。

何となくとなくわかる気もするけど……具体的にはどういう事なのでしょうか。

一緒に考えてみませんか?

*************

<内 容>

★導入のプログラム

自己紹介とともに、「大切なもの」を1~3つ記入・発表してもらった。

(例)…家族・推し・お風呂タイム

〇冷麦(夏)・自己表現(アウトプット7:インプット3)・声かけ(リラックスして)

〇からだの感覚・授業・学び

〇自由・お金・良質な睡眠

〇考えること・感じること

〇普通の毎日・推し・自由

〇自由な時間・信頼・映画、本(図書館・映画館)

〇家族・夢の達成・健康(足腰)

〇体力・自分の時間・愛

〇創作・時間

〇寝る前の読書・音楽を聴きながらの散歩・読書会の仲間

〇子ども・1人の時間・仕事

〇家族・人生カフェ・ラーメン

★問い「自分を大切にするってどういう事?」

★対話(以下はその一部を記録)

〇問いの逆、「自分を大切にしない」ということがわからない。

自分が先。例えば自分が料理を作らなければ分けてあげることもできない。元気じゃなければ、時間を何かに使う事もできない。

〇今まで自分の軸で生きて来ず、自分を大切にしていなかった気がする。いつでも自分がしたい事が出来るとは限らない。自分を優先するとわがままや協調性がないことに繋がる場合もある。自分の気持ちと向き合って納得できるかどうかだと思う。

〇「自分を大切にしている時」は、その事に気づかないかも。自分が人から蔑ろにされ「大切にされていない」事で自分を大切にできなくなっていく。「自分を大切にしていない」時にこそ「自分を大切にするとは?」に気づけるのかも知れない。

〇自分を大切にしないのは自己否定感。自分で自分をダメと思ってしまう。無意識でやっている。

〇自分を四六時中大切にはしていない。していなくても、時々「あ。大切にしなきゃ」に戻るのでは。

〇親に「早く寝なさい」「車に気をつけなさい」など「植えつけれた」と思ってきた事が、今は「生きていく為にとても大事なこと」とわかった。

〇親から「して貰った」ことで幸せに生きてきたと思う。「して貰っていない」子ども達の為に、「何かできる事はないだろうか」と考えている。

〇自分を大切に出来たって思う時ってどういう時だろうと考えてみた。とっさに人の手助けをした時の気持ち良さ。その時に自分を大切にしていると思える。

〇今の話を聞いて「そうきたか」と思った。確かに、爽やかで心が洗われた感じがするのが伝わってきた。逆に大切にしていない時は、不快・気持ちが悪い。どんよりしている感じがする。

〇例えばふいに財布を落とした人に「落としましたよ」と声掛けして爽やかフレッシュな感じがするのはわかる。ただ、自分はそれが「自分を大切にする」には結びつかない。

〇自分を大切にするという事は「自分を幸せにする事」ではないか。

次のような実験を知った。道行く人にお金を渡し、それを「1時間以内に使ってきてください」と指示した所、自分の為に使った人よりも「他人の為に使った人」の方が幸福感が高かった。他人の役に立ち幸福感を得るという事が「自分を大切にする」事に繋がるのではないか。

〇反抗期の子どもが親に怒ってきたりするのは、自分の時間や自分の心を大切にし、親にも「大切にして」っていうメッセージなのかなと思う。

〇自己紹介の大切にしているものの発表で、「自分の時間」「1人の時間」いう話が印象的だった。時間は不可逆的なもの。それを他の人に費やす。ある意味で自己犠牲的だが、自分が大事なものを守る為「大胆に切断」する事により大切にしているのでは。大切にしていない時は「エネルギーバンパイア」にドアマット(踏み付け)にされている感じ。

〇自分を大切にするには、いいエネルギーが返ってくるように循環させる事が大事なのではないか。

〇自分の好きな色の取り合わせを着る事によって得られる心地よさを大切にしている。別の事では。会議で多くの人とは違う意見を言った自分は「自分を守った」と感じた。自分を守る事が大切にする事だと思った。

〇先に出た意見で、「自分を大切にする事と財布を届けた心地よさ」が繋がらないというのが気になっている。

⇒財布を拾って届けるのは当たり前のように思っている。そういった当たり前の事を「自分を大切にしている」という所までは思えない。例えば、空気でも溺れそうになった時に初めて大切さがわかるみたいな感じで、当たり前じゃない重心の移動みたいな事が有れば変わる事が有るかも知れないと思っている。

〇自己犠牲に見えていた事。自分の時間を取る事は難しい時期の事も、時間差で今となって考えてみれば自分を大切にしてきたのかなぁと思う。

〇自分を大切にしているかは、その時その時の納得感かなぁと思う。

その時にやりたいと思った事をやった納得感もあるし、何年、何十年経ってから「あの時自分を大切にしていたのだな」と思える納得感もある。時間という視点も大事だと思った。

★振り返り

最後に、対話を通しての「新たな気づき、新たな問い、感想等」を述べてもらった。

〇進路で悩んだ時に「大丈夫、大丈夫ですよ」と、繰り返し言ってくれた人がいてありがたかった。自分も「大丈夫」と声をかけられる人になりたいと思う。

〇自分を大切にするってどういう事?幸せになるのはどういう事?など分けて考え行くと考えやすかった。

〇何を具体的にするか、自分に対する思い、周りとの関係など、色々聞けて楽しかった。

〇「納得することってどういうこと?」という問いが浮かんだ。

〇自分を救って自分を大切にするだけではなくて、誰かが介在した事により「大切にするとは」がわかった気がする。自分がして貰いたい事を相手にしていきたい。

〇自分の時間を大切にするってどういう事?につながる。納得するにはタイムラグがある。いつ納得する・できるのかがモヤモヤしている。

〇「気持ちを大事にするとはどういう事か」を考えている。気持ち感覚、快感覚を目指していくとわかりやすいかも知れない。納得っていう視点があるなぁと思った。そししてそこには揺らぎも有る。

〇「自分」がわからなかった。そして大切にするって「愛する」とか「好きになる」との違いも判らない。納得については、長期視点で見ると、未来予測して納得感が生まれない事がある。先程、重心移動の話をしたが凝り固まった考えがあると重心移動が起こりにくいので人と話し合って色々考えを聞くのが大事だと思う。

〇その時間を大切にする、その時間の使い方を好きになる事で納得する事が出来、「納得の砂粒」を少しずつ積み上げていく事ができると幸せにつながるような気がする。

〇多数意見に同調する方が楽で何も言われなくてすむ。自分を大切にして意見を言うと、厄介で必ずしも幸せとは言えない状態になる。それでも、自分には何か生まれる前から受け持っているものがあると思い自分を大事にしたい。着ぐるみと中の自分が葛藤している感じ。自分を大切にする事が必ずしも幸せな事ではないかもしれない。

〇自分を大切にする「時間」という話がでて、そこに「タイムラグ」「納得感」などに繋がり、結構深い話ができたと思う。この先のテーマになるような話も沢山でたと思う。

★今回は、放課後タイムではなく「人生カフェ・オフ会」を開催した。

(記録:たからん)

 

【第362回記録】「参加者でテーマを決める」(オフライン・リアル)⇒「人間味とは何か?」

第362回目の人生カフェは、令和5年7月9日(日)午後2時~4時30分、10名(男性4名・女性6名)で、新宿消費生活センター分館にて、オフライン・リアルで実施された。(進行役:本間正己)

 

テーマはありません。自由に問いを出し合います。

今回は西国分寺のクルミド・コーヒーで行われている「クルミドの朝モヤ」をリスペクトした方法にします(今年の1月、3月、5月に開催しましたので、今回は4回目です)。

紙に書いたり、ホワイトボードに書いたりすることはなしにして、対話そのものを楽しみます。

お悩み相談ではないので、解決策やアドバイスは求めません。最後は、別のモヤモヤが生まれる場合も。

それも含めて楽しみましょう。

 

参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。この場で話された内容は、他の場で話したり、SNSなどに投稿しないでください。

場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

今回マスク着用は各自の判断にお任せします(ファシリテーターの本間は咳喘息もあるためマスクを着用します)。

換気に注意して行うなど、コロナ感染防止対策へのご協力をお願いいたします。

当日に発熱、体調不良の場合は参加をご遠慮ください。

 

◉簡単な自己紹介タイムをとります。

〇当日に呼ばれたい名前

〇「今の気持ちなど」を一言

◉対話のルールの説明

*レッテル貼りや決めつけ的な発言はしないようにしましょう。

*今回多くの方に発言してもらうために3分間ルールを適用します。3分を超えて話をしている場合、ファシリテーターから、そろそろ話のまとめをしてくださいという合図を投げかけることがあります。よろしくお願いします。逆に言えば、3分間の間はいろいろ話ができるということです。

◉問い出し

日頃考えていた問い、他の方の発表を聞いて浮かんだ問いなどを出してください。

その問いの背景、理由等について1~3分程度で話していただきます。

お互いの問いをじっくり聴いて、考える時間を大切にします。

全体で10個くらい問いを出していただきたいです。

過去3回開催の中で、対話における問いとして採用された問いを例として以下に掲げます。

(例)ゆるさないというのはどういうことか?

(例)弱者とは?

(例)人生において生きる意味とは何か?

 

○幸せな人生にするにはどうしたらいいか?

○人はなぜペットを飼うのだろうか?

○きれい事は悪い事なのか?

○平等と公正はどう違うのか?

○若く見えるって、ほめ言葉なのか?

○21世紀の恋愛とは何か?

○人間は花の気持ちが分かりますか?

○分かるとはどういうことか?

○人間味とは何か?

○人間力とは何か?

○自分にとっての幸せな死に方とはどういうものか?

○強者とは?

 

◉問い決め

全ての問いの中から「全員で対話したい『推し問い』」を考えてください。お互いに意見を出し合いながら最終的に1つに絞ります。

(15分くらいを限度に、問いを一つに絞る話し合いを行い、それでも決まらない場合は多数決で一つの問いに決めます。)

話し合いで決まった問い:「人間味とは何か?」

 

(休憩10分)

 

*入り口の問いから、みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)

*最後の20分くらい、振り返りの時間を設けました。

 

(記録者が印象に残った一部のみ記録)

●人間味には人間力(知識・情報力、コミュ力、経済力、生産力など)とは異なるニュアンスがある。

●人間味には人とのふれあいなど、暖かさが感じられる。

●人間味はその人の弱点や失敗が見えた際に、親しみやすさや愛嬌として感じられる。

●人間味とは人間の不完全さ(それは欠落の場合もあり、余剰の場合もある)が滲み出たものである。

●人間味は、動物と神の間に存在する人間の味である。現在、人間味はAIとの違いの中で語られることが多くなった。

 

 

(記録者:本間正己)

 

 第361回人生カフェ【女性編】・テーマ「『ヘア』にまつわるエトセトラ」オンライン

第361回目の人生カフェは、2023年7月6日(水)10時~12時30分

8名(参加者7名、進行役1名)で、Zoomを使い、原則カメラオンで実施された。

(進行役:たからん)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

*************

〇テーマ:「『ヘア』にまつわるエトセトラ」

10代・20代頃、聖子ちゃんカットや今井美樹風ソバージュにしていた中高年世代も、そろそろ髪の悩みが出始めるお年頃。

髪だけではなく。

介護される事を意識して、アンダーヘアの永久脱毛についての話題もちらほら聞かれます。

2018年に、颯爽とグレイヘアで登場した近藤サトさん。

2020年に、カミソリを扱う貝印(株)が出したキャッチコピー「ムダかどうかは、自分がきめる」

それぞれに自然体でとてもカッコいいなぁと思いました。

一方で。

千年も前、既にウィッグが有ったという事を、源氏物語を通じて知りました。

平安貴族の女性にとって、髪の豊かさは愛されるかどうかにも繋がり、一族の繁栄に影響を及ぼす事だったのかも知れません。

令和を生きる私たちはどうでしょう。

白髪・薄毛・まつエク・ムダ毛処理・介護脱毛etc……

「ヘア」には、時代・世代・社会情勢・アイデンティティなどが反映されたり、様々な物語がありそうです。

「ヘア」について、一緒に語り合ってみませんか?

*************

<内 容>

★導入のプログラム

自己紹介とともに、「ヘア」にまつわるエピソードを1つ話してもらった。

(例) 海やプールではパレオやラッシュガードを便利に使っていました。

〇これはウィッグでやんす

〇派手な髪色の人の住む街に住んでいます

〇白髪染め、何がいいかなー

〇15年ほど前からヘナで白髪染めをしていますが、白髪が増えてきて赤みが気になります

〇割と最近、20年ぶりにヘアスタイルチェンジをしました

〇ずっとショートカットですが、18くらいの時一度伸ばしていました。

その時はモテたような気がする…

〇私は外見については不満だけですが髪の色だけは気に入っています。すくないのは不満ですが。

★問い出し

テーマに関する、「みんなで考えたい問い」を募りました。

(例) 髪の長さやヘアスタイルは生き方や人生に影響を与えるのだろうか?

〇自分のヘアスタイルはキマッテルと思っていますか?

〇トレンドと言われるヘアスタイルの意味は?

〇髪は女の命なのか?

〇なぜ「ヘア」という言葉に恥ずかしさが伴うのか?

〇ヘアスタイルと年齢の関係性はあるのか?

〇ヘアスタイルは自身の在り方のひとつの表明?

歳をとると思うに任せなくなる・・・

〇なぜ体毛はない方がいいとされるのか?

★問い決め

投票により、後半へ向けて問いを一つに絞った。

-問い-

〇ヘアスタイルは自身の在り方のひとつの表明?

合流させた問い(自分のヘアスタイルはキマッテルと思っていますか?)

★対話

その後、フリーに対話が行われた(以下はその一部を記録)

〇映画で結髪さんが役柄に合わせてカツラをつくるように、髪はその人をあらわす。

髪型がキマッテいると、「今の生き方OK!」と言える気がする。

〇髪型がキマッテいるとは、社会のトレンド、流れに沿っているという意味もある。

〇年齢と共に自分の在り方の表明は難しくなってきたものの、ヘアカラーやウィッグなどを使う事でリカバリーや、変身願望が叶えられる。「自分を加工する」ことを楽しめる。

〇友人など親しい間柄なら、髪についての相談もしやすい。情報交換をする楽しみもある。

〇自分は現状維持で必死です。

〇ヘアスタイルは、おしゃれ・コンプレックス等、どちらにしてもどこにどのくらい時間と手間をかけるのか取捨選択。面倒だから手をかけない場合もそれを選択している。

〇相手のカツラに違和感が有っても、なかなか言いづらい。

〇相手の顔に1本だけ長い毛がでている場合。言えるか言えないか相手による。

〇日本人は顔に影を作って隠している感じがする。笑う時に口に手をあてたり、前髪を下ろしたり。日本では幼い前髪パツンをよく見るが、アメリカ都心だとスタイリッシュなパツンは居ても幼い前髪パツンは見かけない。

〇アメリカは職業によっても特徴がある。ニュースキャスターやお天気を伝える人も日本のイメージとはかなり違う。強いステイトメントで「これが私よ」と髪型・色など、様々にウィッグを変えるキャスターもいる。日本人の隠しているのと真逆な感じがある。

〇平安時代、髪の毛は顔を隠すものだった。また顔を隠す為の髪の毛は豊かで美しくなければならない。その為、抜け毛を集めて、カツラを作っていた文化がある。

〇ずっとロングで前髪も上げていたが、ライフスタイルが変化しヘアスタイルを変えた。今まで自分で決めていたと思っていた髪型が周りの意見や職業による固定観念にとらわれていた事に気づいた。前髪を下ろしてモード系にした後、「髪型は額縁。変える事で自分へのイメージが変わるんだ」と周りの反応から感じた。髪型にこだわる自分がいる。そして、こだわらない事にこだわるという意見にもなるほどと思った。

〇髪型で表明する自己イメージと周りの眼差しが一致しているとホッとする。

髪は切っても痛くないしイメージを変えられる便利なもの。

〇雰囲気美人はヘアスタイルで作る事ができる。それとは逆でベリーショートは、顔が出せる事や後頭部の丸みに自信が有るんだなぁと思う。

〇海外居住地の美容院で。仕上がりが「西洋の人から見たイイ感じのアレンジ」で自分の目指していたものとは違った。今まで人の意見を聞いてきた事が多かった自分。これからはこの国の人の意見を取り入れようとするのか、自分のチャーミングな部分の喪失と思うのか……どう受け止めたら良いのか迷った事が有った。

〇髪型もそうだが、眉の形でも印象がものすごく変わる。

〇眉毛は重要なファクター。プロにカットして貰い、その時だけすごく雰囲気が変わった友人がいた。

〇皆さんが、ご自身の眉がキマッテルと思っているかどうかも気になります。

〇急な来客でどうする!眉を書くか かつらをかぶるのか 悩ましい

★振り返り

最後に、対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

〇色んなヘア事情がありますねぇ

〇ヘアドネ-ションは自己犠牲なのか?

〇老化のせいにはしたくはないがやっぱり髪の毛の量は多いほうがいいな。

〇試しにカツラをつけたことありますが、全然似合わなかった!

一度くらいは変身してみたい・・・

〇髪が広がりやすいくせ毛なので面倒に思っていますが、自己表現の一部、額縁とみるととらえ方が変わりました。ありがとうございました

〇髪の毛へのさまざまな思いを聞くことができて、楽しかった。

〇髪型見苦しくないようにだけで精一杯。決まっているかどうかを考えていた過去が懐かしいです。

〇こんなに毛について話し合ったことがなかったので、とても興味深い時間となりました。

〇髪を剃る眉を剃るは、社会からの脱出?自由への逃走?

★放課後タイムでは、約30分自由に話をした。

(記録:たからん)

 

第360回人生カフェ・【夜開催】・テーマ「自慢」オンライン

 

第360回目の人生カフェは、2023年6月29日(木)20時~22時

12名(参加者10名、メイン進行役・サブ進行役 各1名)で、Zoomを使い、原則カメラオンで実施された。

(メイン進行役:たからん、サブ進行役:本間正己)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

*************

〇テーマ:「自慢」

下記のようなご経験、ありますか?

自慢話を長々と聞かされてうんざり……

SNSの「充実自慢」が続く相手に「いいね」を送り続けるのも疲れる……

逆に。

近況報告のつもりが、自慢話のように受け取られてびっくり!

「自慢」について思うことや経験を持ち寄り、色々考えてみませんか?

*************

<内 容>

★音声確認を兼ね、簡単な自己紹介タイムをとった。

〇呼ばれたい名前

〇今の「気持ち」「体調」など一言

(例)「初参加でドキドキです」「ちょっと眠いです」

★ストレッチトーク

哲学対話に入る前のアイスブレイクタイムとして、「自慢」について、ご自身の経験や周りの方の事など、思いつくまま話してもらった。

〇短い自慢なら聞くのはOK。「ふるさと自慢」は、自分自身のことではないのに自慢したくなるのが不思議だなぁと思っている。

〇YouTubeやTV番組の中で、動物ものが多い。これはペット自慢?

〇自慢上手になりたい。自分は自慢下手だと思う。言いながらも自慢上手ってなんだろう?

〇聞いている人も自分も嫌な気持ちにならないのが自慢上手では?

〇親戚が、力自慢。人の役に立つ自慢だと思う。

〇自慢を嫌だと思うのは自分のコンプレックスや価値観を刺激されたり、弱いところが見えるからではないか。

〇「自慢上手」というのは、嫌な思いをさせない自慢か、ストレートに誇示したいのかどちらなのだろう。

⇒先に出た、嫌な気持ちにならない自慢やお互いが気持ち良くなるような自慢が良い自慢ではないか。それがどういうものなのかを考えいきたい。

〇自慢と自意識過剰についても考えてみたい。

〇自慢する側が、相手を下に見るようなものは不愉快。相手を尊重して自分の事を言う時には自慢がポジティブなものになるのではないか。

〇SNSの種類によって受け取り方が違う。Facebookで近しい人が何気なく書いたものが「ケッ」と自慢に感じる時があるが、同じような内容でもTwitterで知らない人があげているものは自慢と感じない。

〇承認欲求との関係も気になる。

〇親戚に有名人がいる事を口外しない妻について。周りから「そういう事を一切口にしない方なのですね」と謙虚さを褒められた。「言わない」という自慢上手もあるのかもしれない。

★問い出し

「テーマに関して話し合いたい事」を問いの形で出してください。

(例)自慢と自己アピールはどう違うのだろうか?

〇自慢のメリットとデメリットの種類は何か?

〇自慢は悪いことなのだろうか?子供と大人とはちょっと受け取り方がかわるようですが。

〇自慢が効いてないフリは可能か?

〇好感がもたらされる(漂う)自慢(話)における要素は何か?

〇自慢をした方が良い場面というのはあるのだろうか?

〇人間関係を良好にするために、結局自慢はしないほうがよいのか?

〇自慢は不快、嫌と感じてしまうのはなぜか?

〇なぜ自慢話は長いのか?

★問い決め

投票により、後半へ向けて問いを一つに絞った。

-問い-

〇自慢をした方が良い場面というのはあるのだろうか?

★対話

その後、フリーに対話が行われた。(以下はその一部を記録)

〇自慢した時に「すごい」と思われるのと「嫌な奴」と思われる事を天秤にかけ、「嫌な奴」と思われるデメリットを計算している事が多いように感じる。

〇自慢する人と受け手の関係性・相性によっては自慢が良い場合もある。自慢は健康的でイキイキするというメリットがあるので受け止めてくれる人がいると上機嫌になれる。

〇短い方が良いという条件付きで自慢して貰うのは好き。して貰うと相手の事がわかる。理解につながる。

〇友人とお互いの「まだ知らない所、大事にして貰いたい所を自慢し合おう」と、言い合った事がある。一方的に聞かされるのは辛いが、お互い様という感じで言い合うのは楽しい。

〇短く・相手を選ぶ・積極的に聞くなど、お互いに「自慢のお作法」があれば良いコミュニケーションになるのではないか。

〇逆上がりができなかった同級生がいた。練習を重ねて体育の時間に出来た時、「私すごいでしょ!」と言った。それまでの努力を知っていたクラス中に喜びや幸せが広がり、みんなが共感できる良い自慢だった。

〇逆上がりができた子に共感できるのは、自分を超えてきていないからでは。

大人になって、同級生が努力して自分を超えてきた時に本当にすごいねと思えるだろうか。

そういう意味でも、子どもが大人に自慢するのはいいと思う。

〇面接などの自己アピールは、採用側つまり他者へのメリットに重点を置いて話す事。自慢は、自分に重点を置いて話す事ではないか。

〇自慢と誇りと傲りの関係も気になる。

〇適度にあることが大事。三大悪「高すぎる自尊心、深すぎる劣等感、大きすぎる虚栄心」この3つを適度にしないと人間関係が良好ではなくなる。

〇大谷翔平のことは、誇りに思うし自慢に思う。自慢したくなる。

〇そもそも「自慢」ってなんだろう。ということを改めて考えてみたくなった。

★放課後タイムでは、約30分自由に話をした。

(記録:たからん)

 

【第359回記録】人生カフェ・オンライン・テーマ「コミュ力」

 

第359回目の人生カフェは、令和5年6月25日(日)午後2時~4時30分、10名(男性2名・女性8名)の参加者のもと、オンラインで実施された。(進行役:羽田美里、本間正己)

 

〇テーマ

今回のテーマは「コミュ力」であった。

(PRの際のリード文は以下の通り)

 

テーマ「コミュ力(コミュニケーション力)」

 経団連が毎年行っている「新卒採用に関するアンケート調査」結果によると、企業側が選考で重視している項目は「コミュニケーション能力」が断トツで1位となっており、このトップの座は10年以上変わらないようです。今も昔も、企業が新入社員に求める能力のトップは「コミュ力(コミュニケーション能力)」であり続けているのでしょう。

 これほどまでに社会で必要とされている「コミュ力」ですが、コミュ力とは、いったいどんな能力なのでしょう?また、何故そこまで必要とされるのでしょうか。必須な能力とされつつも、学校教育で大して教えられていないコミュ力を、人は成長の過程でどのように獲得していくのでしょう。

 社会で非常に大事なものとされつつも、普段は曖昧に捉えられ・使われがちな「コミュ力」について、皆さんと一緒に考え、深掘りをしたいと思います。

 

〇導入のプログラム

まずは、導入のプログラムとして、自己紹介とともに、「コミュ力あるなー!」と思った人や場面について、その人の特徴やエピソードを話してもらった。

(例)…職場に、生きざまそのものが営業になっているというような営業さんがいます。取引先と仲良くなって、プライベートでもどんどん交流し、相手との関係性で仕事を取ってくるタイプ。

・前の職場のAさん、リーダー的な役割でしたが、いつもポジティブな雰囲気で話しかけやすく、話した後に気分が良くなるような会話で、色んな人と良い関係を保てていた。ただ、甘えられやすい(依存されやすい)という側面もあったと思う。

・自分がコミュ力があるなー!と誤解している人→うちの母親

・先日参加した読書会のファシリテーターさんがウェルカムな感じでコミュ力あるなあと思いました。

・雑談力がある人…。

・ふとスイッチが入って怒り出してしまい、自分で収拾がつかなくなってしまった上司を、うまくなだめて場をおさめた人がいた。

・ある哲学対話のファシリテーターのKさん。元気、声がいい、ソフトな語り口。話題が豊か、深い。

・娘と夫です。娘は初めての人でも途切れなく会話を弾ませています。相手の方は好感を持っている感が伝わってきます。そしてその後も関係を続けていっています。あと夫です。あまりしゃべりません。でも好感を持たれます。

 

〇問い出しと問い決め

次に、テーマについて自由に問い出しをしてもらった。出された問いは次の通り。

(例)…コミュ力はどうやったら磨けるのか?

・自分のコミュ力を上げるために日々意識できる事はなにか?

・コミュニケーション能力があるとはどういうことだろう?

・コミュ力を高めるための大切な要素とは何か?

・話を切り出すタイミングはどう見極めているか?

・本当のコミュ力とはなんだろう?

・なぜコミュ力が重視されるのか?

・コミュ力の評価は何によって決まるのか?

・コミュ力って何ですか?

・コミュ力が高いとどんなメリットがあるか?

 

この中から話し合いと投票で入口の問いを選び、後半の対話の問いは「本当のコミュ力とはなんだろう?コミュ力って何ですか?コミュニケーション能力があるとはどういうことだろう?」が選ばれた。

 

〇対話

その後、フリーに対話が行われた。(一部のみ記録)

・コミュ力がある=いいイメージ。早く人と仲良くなれる力。でもある意味では都合が良いように使われているのでは。空気を読んだり、コミュ力を上げようと努力したりするが、誰のために・何のために上げるのか?企業のためにカスタマイズされたTPOの力になっているのでは。

・コミュ力がある=人との関係が良く、関係をたくさん持っている人のイメージ。コミュ力を構成する要素、柱があるのではないか。

・よく話す娘もあまり話さない夫も、どちらも人から好感を持たれる。要素は異なるが、結果は同じ。

・雑談力があるというのが大きいのではないか。よく話す・あまり話さないは関係なく、非言語コミュニケーションの部分もある。関係性を作れるというのが要素になるのでは。

・コミュ力の要素について、どんな人を好ましいと思うかという個人の主観や好き嫌いも大きいと思う。人によっては共感力だったり、思考力だったりする。

・人との関係性がコミュ力に関わっていると思う。人との間の取り方や、話を切り出すタイミング、付かず離れずの距離を見極められるなど、心地よいバランスを取れることがポイントなのでは。

・コミュ力が高い人は心地よい人との関わりを自然にできている人だと思う。常に心を開いていて、人に好意を持ち、人との違いを受け入れられ、リラックスしている人。

・話の内容は関係なく、心を開いていて、その場の雰囲気や相手との関係を楽しんでいる人がコミュ力のある人では。

・コミュ力が高い人=好感度が高い人ではないか。では好感度とは何か?という問題になるが、場面によると思う。聞き上手でもあり、話し上手でもある。場を読む力もあり、相手の反応もみている好ましい人。

・好感度は意図的に作れるものではなく、飾らずに自然・ナチュラルに持っているものではないか。

・コミュ力について3つの定義を考えた。

1)流行りの言葉としてのコミュ力。表面的な「おしゃべりをする力」という意味合い。

2)人といい関係を作るコミュニケーション能力。企業から求められる昔からのスキル。社内外での人間関係を構築し保つのに必要。

3)目的を遂行するために必要なコミュニケーションの力(場にもよる)。

・上記の3つのコミュ力に共通のスキルやテクニックはあるのか?

・目的に沿ったコミュニケーション力における目的とはどういうものか?個人の目標や生き方にも通じるのではないか。

・例えば営業の仕事におけるコミュ力では、一から人間関係を創り上げて仕事を得る必要があり、この場合の目的は自分の生き方からはみ出るのではないか。目的はその人の生き方もあるが、その場においての目的もあると思う。

・目的を継続することで生き方まで変わっていくことがあるのではないか。

・コミュ力とは、人間力や魅力、好感度といった基礎があり、その上に伝える力や表現力などの磨いたスキルを積み重ねたものではないか。人間力は自然に備わるものであり、これがないと上に積み重ねていくスキルが目立たないと思う。

・コミュ力は「人間力・好感度」+「基本的な心の姿勢」+「スキル」ではないか。心の姿勢は心の開放度やリラックスなどにあらわれ、後天的に備えるのが難しいように思う。スキルは巷のコミュニケーション講座などでも教えている。例をあげると、ある講座では1)話し方、2)話す内容、3)人との関係構築、4)聞く力を教授している。

・コミュ力の要素として「人間関係を築く力」というのが大きいと思う。人見知りしないのもその1つ。アウェーの場所に異物として入っていくときに、話しかけにくい雰囲気を出しているとNGであり、安全・同調をPRすることが大事。

・心地いい雰囲気を醸し出すのは笑顔や態度といった非言語の部分が大きい。そうした雰囲気を出すことで仕事もしやすくなり、旅行先などで会った人とも楽しく過ごしていい思い出が作れる。

・「聞く力」が重要なのは同感。聞くことによって相手のニーズを知ることができ、相手を尊重していることを示せる。それによって信頼が生まれる。

・コミュ力の基礎である「人間力」は天性で持っている部分も大きいが、後天的に獲得できる部分もあると思う。例えば努力して知識を身に着けたり、たくさんの人と会ったりして経験を積む、そうした習慣をつけることで人間力が養われるのでは。実践することが大事だと思う。

・コミュ力は様々な要素が含まれる「人間総合力」であると思う。心の姿勢はコミュニケーション講座では身に着かず、瞑想や心理療法などの領域なのでは。

・これまでコミュ力=いいものだとして、身に着ける・高めることを話してきたが、コミュ力がない人はそれを要求されない生き方をすればいいのではないか。コミュ力が低くても生きる道はあると思う。

・コミュ力は本当に必要なのか?自分なりのコミュ力でみな生きていると思う。

 

〇振り返り

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

・今までボア~としていた世界が視覚化できた感じがしました

・コミュ力とコミュニケーション能力、総合力とバランス。Kさんは持っている。

・コミュ力とは、自分を受け入れていること、それを相手に対してオープンにできることなのかなと思います。ありがとうございました。

・哲学対話でコミュ力をアップすることができるのだろうか?

・あくまで自分の中での結論ですが、コミュ力=「目的を遂行するための言語・非言語の能力」ととらえた時に、コミュ力を高めるには、その場の目的を強く意識しながら相手と関わる事なのかなと感じました。

・仕事で必要に迫られ、コミュニケーション能力が高い風を演じていると、人の顔色を窺ってしまいがちな私には、自分の首をしめることになる時がある。本当にコミュニケーション力が高い人は、疲れたりしないのではないかと思った。

・人間関係力、人間力、目的力。

・心の姿勢、オープンであること、関係性。

・コミュ力が強要される社会に押しつぶされたり自信を失う必要はない。目的を遂行する=物事をまわす、その場を楽しむためのコミュ力だけ持っていればいいと開き直っている感じがします。

 

(記録:羽田美里)

 

【第358回記録】人生カフェ・読書会『差別の哲学入門』・問い「差別はなぜなくならないのか?」・オンライン

第358回目の人生カフェは、令和5年6月24日(土) 14:00~16:30、9名(男性3名・女性6名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

『差別の哲学入門』(池田喬・堀田義太郎著、アルパカ出版)の読書会という形にして、差別について考えていきます。今回はこの本の第3章「差別はなぜなくならないのか?」を読んでいることを参加条件にします。

実は昨年の10月から今年の3月にかけて、この本を一通りは読む読書会を完遂しました。しかしながらファシリテーターの本間が未だモヤモヤがたくさん残っているので、2度目の読みにチャレンジしています。初めて参加される方も歓迎いたします。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

ここはお悩み相談、カウンセリングの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。ディベートの場でもありません。

話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話さないようにしてください。SNSには投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。

 

問い:差別はなぜなくならないのか?

この問いに対する答えを考えていくにあたっては、どうも哲学的・倫理学的考察だけでは足りないようです。

心理、教育、社会、法律、歴史などの分野の知見も必要です。なぜならば、この問いは実践的な面との結びつきが強いからです。この本では、特に社会心理学から多くを参照するとも謳っています。

以前にこの本を読んだ時に、差別の原因についての記述が弱いという指摘もありました。

以上のようなことを踏まえても、この問いに対して我々はいろいろ自由に考えていっていいと思っています。

 

◎ルール説明

 

*問い出し

参加者には、この本を読んでの自らの問いを1~2個発表していただきます。

具体的な問いでも、抽象的な問いでも。小ネタでも、大ネタでも。

(例)悪意がない差別はいいのではないか?

(例)マイクロアグレッションをなくすことは可能か?

(例)なぜ誉め言葉が差別になる時があるのか?

(例)事実だから仕方がないとはなぜ言えないのか?

話をしたい人のみ、チャットに書き込んでください。(チャットの内容は後日、匿名の上、記録として公開します。)

その問いの背景、理由等について1分くらいで話していただきます。

○「絶対的な差別」の基準は?

○意図がなくても差別してしまうのはなぜか?

○差別された時にそれでも自分の幸福度を維持するにはどうすればよいか?

○差別的な言動をしないためにできることは?

○差別をなくすことを妨げる「無知」とはどんなものか?

○マイクロアグレッションが好意的に受け入れるときはどんな時か?

○無効化が不快なのはなぜか?

○無効化というコミュニケ-ションを差別する人がとってしまうのはなぜか?

○なぜセンシテイブな差別問題に対して余計な一言が言いたくなるのか?

○「一緒に見る」の「見る」とはどういうことなのか?

○「知覚レベルの差別」を差別に含めることは妥当なのか?

○なぜ差別はあるのか?

○「寛容さ」を身に着けることは「差別をなくなること」にどう影響するか?

 

*問い決め

参加者から出された問いから、口火を切ってもらう問い計3つくらいを今回はファシリテーターが決めさせてもらいます。

① 意図がなくても差別してしまうのはなぜか?

② 差別をなくすことを妨げる「無知」とはどんなものか?

③「絶対的な差別」の基準は?

 

◎休憩(10分)

 

みんなで対話(フリートーク)をします(1時間くらい)。

(記録者が印象に残ったものだけを以下に記載する)

●差別意識が刷り込まれている、習慣化している。差別している方が早く済む、効率的である?

●ほめるということ。それは上から目線でジャッジしている、評価していることになる?

●社交としての誉め言葉はアルアル。相手を喜ばせたい、仲良くしたいという現れ。

●中高年男性が若い女性を美人だねとほめること≒中高年女性が若い男性のことをイケメンとほめること

●差別の歴史的・社会的背景に対する無知、人権に関する無知、偏見・想像力のなさなどから生じる無知……。

●国の法律、制度などが不公平という見方~差別という認識ではなく、仕組みの不備を追及する。これはやがては改善可能だという認識に繋がる。

●寛容や利他の精神が差別を無くしていく手立てになる。

●人間は他人を評価し、自分より下の者を作ることによって、自分を上に位置づけ、有利になるようにしようとする動物なのか?

●世代が交代していかないと、差別意識は変化していかない?

 

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

○もやもや度ーやや低

○次回が楽しみです。

○差別なくならないとは思います。でも、何が差別なのかこうして学ぶ事は大きな意味があると改めて感じました。特に、褒める事が差別になる事が有り得るというのは、気づいていない方が多い気がします。

○みんな幸せになる事を願って日々生きているが、幸せの近道は寛容であると読んだときストンと落ちた気がしました。

○差別した方が効率のいい場合はたくさんあると思うが、それで本当にいいのだろうか、とは考えていきたい。人間の本性の面もあるが、人権という概念を作り出してきた人類もいる。

○「利他」行為については、「絶対的」非差別(行為)か?を個人的に掘り下げてみたいと思いました。もう一点は『寛容力』を付けていくことが差別をなくしていくことに繋がるのかも考えていきたいです。

○無知であることを認識する 寛容さを養う 冷静さと客観性を意識する

           (記録:本間正己)

 

 

 

【第357回記録】人生カフェ・年間テーマ「幸せ」・6月テーマ「利己/利他と幸せ」・オンライン

第357回目の人生カフェは、令和5年6月22日(木)午前 10時~12時30分、13名(男性6名・女性7名)で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

今年の1年間は随時、「幸せ」について考えています。

人生カフェの原点は、中高年を対象にして、幸せ(幸福)について考える哲学対話の会というものでした(もちろん若い人も歓迎していました)。

約1年間、原点に戻り、参加者・主催者がお互いに問いを出し合ったり、時には本などを手掛かりにしたりして、幸せについて考えていきます。

幸せは他人から押し付けられるものではありません。自らが感じ、考え、行動するものです。それゆえに、哲学対話は幸せを考えるにあたって、有効な手段のひとつになるでしょう。

若干不規則ですが、毎月、第二または第三または第四の木曜日のいずれかの午前中に開催する予定にしています。

 

お互いの心理的安心の為、原則カメラオンでの参加をお願いしています。

ご事情によりカメラをオフにされる場合も、1回は顔出しまたは声出しをお願いします。

(ここはお悩み相談、カウンセリング、グリーフケアの場ではありません。他の人へのアドバイスをする場でもありません。)

(話をする・しないは自由です。参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話された内容は、他の場で話したりSNSなどに投稿しないでください。場を荒らす人には退出をお願いします。安全・安心な場になることを大切にします。)

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

 

6月のテーマ:利己/利他と幸せ

この6月で人生カフェは満9年になります。

毎年6月には幸せ・幸福について対話を行ってきましたが、今年もこのような形で対話ができることを嬉しく思っています。

基本的には、人は一人では生きていけなくて、他人とともに共同体・社会を作っています。

その他人に対して、他人を利する活動、すなわち利他の心が多少なりともないと、幸せになれない気もします。

しかし、利己的な自己保存欲求をなくすことはできないし、そもそも自分を大切にしない者に幸せが訪れるというのはイメージがしにくいです。

この利己/利他と幸せの関係について、皆さんとご一緒にいろいろ考えてみましょう。

 

導入のプログラム

利他と幸せに関するあなた自身のエピソード

(例)今は哲学対話の場を作ることがひとつの利他的な活動だと思っています。

(話をしたい人(10人くらい)のみ、チャットに書き込んでいただいた上で、1分以内でお話しをしてもらいます。)

*町内会の活動。利他とも言えるが利己でもあるかも知れません。

*時々読書会に参加するのですが、自分がよかった本を紹介することで、人の役に立つことがある。

*過去にお世話になった方へのご恩返しを考えて行動に移すこと これも利他?

*他人とのつながりで生きていくことが本当の幸せなのか

*幸せの伝染性

*お金を使うとき、子供たちに勉強を教えるとき

*笑顔

*87歳のおひとり暮らしの方が最近越していらした。50年住んでいるので地域の情報をお届けしました。

 

問い出しです。

参加者には、自らの問いを出してもらいます。

(例)他者貢献は幸せに繋がるか?

(話をしたい人(10人くらい)のみ、問いをチャットに書き込んでいただいた上で、1分以内でお話しをしてもらいます。)

○そもそも。利他と利己は、分けられるのだろうか?

○有償ボランティアは利他なのか利己なのか?

○見返りを求めない他者貢献をすればするほど大きな幸せがやってくると言えるのだろうか?

○無償の愛を感じるときが本当の幸せなのか?

○自己犠牲と利他の違いは?

○見返りを求めない利己的でない利他はありうるのか?

○利己と利他が両立しないときとは?

 

問い決めです。

出された問いを今回は投票により、後半の対話の問いを一つに決めました。

「利己と利他が両立しないときとは?」

 

休憩後、フリーに対話は行われた。(記録者が印象に残った一部のみ記録)

●win-winの関係ではなく、win-loseの関係だと、利己と利他が両立しない。

●「お手伝いしましょうか?」「いえ、大丈夫です」~さらっと聞いて、さらっと答える。さらっとした声掛けと確認・応答。大げさでない利他の行動がいい。

●支援される側の自己決定権を尊重する。

●見返りってなんでしょう? 感謝?の気持ち?お礼の言葉?金銭的な報酬? 全て?

●近しい者(親子関係など)に対しては見返りを求めない?これって本当のことか?近しいゆえに、どろどろしたものはそこにある。

●人のためにすること自体が自分の喜びになる。これ自体で見返りがすでにあったと言っていいかも?

●相手からの何かしらの見返り(物質的でも、精神的でも)があったら、嬉しい。逆に、相手からの見返りがないとがっかりする。このこと自体は自然な感情である。

●相手から何かしらの具体的な見返りがあったら、それはラッキー(幸運)くらいに捉えていく。

●100%利他的もないし、100%利己的もないだろう。人はその間を行ったり来たりしている。それは瞬間的にも動いている。また、時間を経ること(タイムラグ)によって、変化もしていく。

●利己と利他のバランスの問題。

●承認欲求ではなく、称賛欲求になっていくと、利他性より、利己的になっていく感じがある。

●一定の豊かさから利他性は生まれてくる? 貧しい場合は自分のことで精いっぱいということか?

●自己犠牲は美徳、見返りを求めないが偉い、などと思うのは古い日本の価値観か?

 

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

○利他の自己への見返りは、幸福感や自己肯定感UP。

そして。タイムラグがあっても相手から返ってきたらラッキー・ハッピー♪

この意見に気づきを貰った良い時間でした。

○利己と利他が共存する関係が成立する要件

○不完全燃焼感がいつもより大きい!最初、問いが思いつかなかったのに、今の気分は対話し足りない感じ。印象に残った言葉:自己決定権を尊重する

○見返りとは期待だと思いますが、期待はしてもしなくてもよいかと思う。

○利己 利他は反射的行為…。

○利己と利他は切り離せない。どちらもないと幸せになれない。ラッキーな幸せ感

○福祉のことでの利他の関わり  公共の場での助け合いで利他の気持ち  介護の場面での人間関係

○性格なので今後も見返りを考えないで利他と思える行動をしていくのではと思います。

○この会への参加は 自分の幸せの増進に貢献するのか?

○幸福と利他が今日のグラウンドテーマでしたが、(幸福ではなく)幸運≒ラッキー見返りという様に、自分の普段のボランティア活動を、言葉にできたのは、嬉しかったです(笑)

○自分と他者との境界線、のようなキーワードが浮かんできました。それをどう図るか、どう分類するか…  うまくことばになりませんが、そう思いました。

○利己と利他の区別の必要性がますます減りました。

 

 (記録:本間正己)

 

【第356回の記録】映画「ガダカ」

第356回目の人生カフェは、2023年6月18日(日)14時00分~16時30分 計3名(男性1名、女2名)で、オフライン・リアル(東京都新宿区立新宿消費生活センター分館 会議室)で実施された。

(進行:田中あけ美)

 

最初に、自己紹介と映画全体の感想と登場人物の中で誰に関心を持ったかなどを共有した後、この作品を鑑賞後の問いを出してもらった。

 

【感想】

・この映画は3回観た。初めて観た時、この映画が描かれている設定(遺伝子操作、優生思想、差別等)が嫌な感じがして、気になってストーリーを追うことができなかった。今回対話にあたって再度見直して、ストーリーや細部を改めて確認することができた。かなり以前に作られた映画なので、CGや作りに荒いところがあるがドラマとして内容はしっかり作られている。

・DNA(遺伝子)操作がテーマにした映画だが、単純にSF映画というようにみられなかった。内容が近いものとしては、映画「わたしを離さないで」「ゲットアウト」平田オリザの演劇「アンドロイド」がある。最近では人間に近いロボットが癒しになったり、オリンピックではDNAの問題もあったり、人間の生命はどこまですすむのか?など考えた。

・今回2回目の鑑賞をしたが、好きな俳優の若いころの映画だったので、その点では楽しんでみた。内容的には現代の科学の進歩が映画に追いついてきているようで今はどうなのか、今後どうなっていくのかなど考えさせられることが多かった。

 

【問い】

小ネタ(映画に関連する問い)

・主人公が遺伝子操作ではなく自然に生まれた(不適正者)だと知った時、恋人が発した「あなた神の子なの?」と言葉の意味は?

・ラストシーンの意味は? なぜジェロームは自殺したのか?

大ネタ(抽象的な問い)

・どんなDNA操作が考えれるか?

・安全でお金があればDNA操作で適正者となる子どもを生むだろうか?

・遺伝だけだは決まらないという要因は何か?

・遺伝子操作で生まれた子は幸せか?

・遺伝子操作の未来は?

・生まれたあとなんらかのDNA操作が可能ならば、それをすることは悪か?

・胎児初期に手を加えることは医療行為なのか?

・本当(現実)はどこまで進んでいるのだろうか?

 

以上の問いから

・映画に関連する問いを入口に対話を進めた。

 

【対話後の感想・気づき・新たな問い】

感想・気づき

 ・DNA操作(ゲノム編集など)とAI(デジタル操作)この2つの発展、展開を私はどこまで見られるだろうか?

  恩恵はあるのか?害はあるのか?置いてけぼりになるのか? 

 ・SFのようには思えなかった。人間的な感情は残っていくように思う。

 ・差別は永遠になくならないものかのか?

 ・技術は加速度的に進歩している。それに人間は追いつけるのか?

 

【記録者後記】

遺伝子操作によって優れた知能と体力を持った「適正者」と、自然妊娠で生まれた「不適正者」が存在。不適正者の主人公は、適正者にのみ就くことが許された宇宙飛行士になることを目指し、逆境に立ち向かっていく今回の映画『ガダカ』。

この映画のように私たちの将来には、遺伝子による階級や格差が生じるようなディストピアが待っているのだろうか。

「技術は研究者や技術者が開発するが、どのように運用するかは社会が判断すること」と指摘する学者もいる。

私たちは科学の使いみちに関して、これからたくさんの選択肢に直面する。そのたびにどんな道を選ぶか、一人ひとりが考え、議論することでしか、ディストピアは避けられないのではと思う。

 

(記録:田中あけ美)

 

 

【第355回記録】人生カフェ・【男性限定】オンライン・性的欲望と中高年男性②「性的欲望と昇華」

第355回目の人生カフェは、令和5年6月17日(土)午後2時~4時30分、男性10名で、zoomを使って、オンラインで実施された。(進行役:本間正己)

 

(参加者へのお願い)

安全・安心な場の醸成のため、できるだけカメラオンでご参加をお願いします。

参加者のプライバシー保護をお互いに大事にします。録音、録画、写真撮影は禁止です。この場で話されたことは他の場では話さないようにしてください。

場を荒らす人には退出をお願いします。

*対話の内容やチャットに書いてくださったものは、ご本人が特定されない形で、後日、記録として公表します。

(記録に残したくない内容は、その旨お知らせください)

 

(PRの際の案内文は以下のようなものである。)

◯テーマ:性的欲望と中高年男性②「性的欲望と昇華」

前回、「性的欲望と中高年男性」のテーマで盛り上がったので、その第2弾です。

今回は「昇華」ということに光を当てていきます。

性的欲望を何か建設的なことの実現に転換していく、例えば、仕事、芸術、研究、スポーツ、趣味などの分野で花開く活躍をする、それが「昇華」のイメージです。

ですが、そんなにうまくいくものでしょうか?

性的欲望でモンモンとしている時間の方が長い気もします。

一方で、うまく建設的なことに転換できた例やその方法を探りたい気持ちもあります。

男性だけだから考え、話せることがあるかもしれないし、ないかもしれない?

ということで男性限定での開催を試みてみることにしました。

また、今回は人生カフェの主な対象者である「中高年」にある程度焦点を当てることにしました。

ご一緒にいろいろ考えてみましょう!

 

〇対話のルール説明

 

〇導入のプログラム

 性的欲望の昇華について、できれば具体的なエピソードをお願いしたいです。チャットに書いても書かなくてもいいです。

(例)性的欲望をたくさんの本を読むことに昇華しようとしたが、かえってモンモンとした。

1~2分くらいでエピソードを話していただきます。

*若いころ、「性的欲求の昇華」ということを本で読んだことがあったが、自分の中では今の歳までそんなものは起こらなかった。

*昇華は一時的なごまかしではないのか

*そもそも昇華ということが具体的にどういうことなのか、本当にそんなことがあるのか、よくわからないです

*性欲が昇華すると金銭欲や所有欲、名誉

*具体的な細かいエピソードは無いのですが、若いころ、良い大学に行きたい、将来は金持ちになりたい等、漠然と考えていたのは、性欲が原動力の一つになっていたとは思います。

細かい成功事例というようなトーンだと、思いつかず。

*25歳前後には作品制作やデッサン力をたかめるためにアトリエに通った。大学でも好きな方(年上)いましたのでデートもしました。しかし実らず。地方に職場の転勤した。近々場所で年下のこと付き合った。実らず

 

〇問い出し

参加者の皆さまには、テーマに関する自らの問いをひとつ考えておいてください。

(例)…性的欲望は昇華しなければならないのか?

その問いの背景、理由等について1~2分で話していただきます。

*そもそも、性的欲望が他の欲望に転換することがあるのだろうか?

*性的欲望は完全なる昇華が出来るのか?

*幸せな性的欲望の昇華とは何か?

*性的欲望は男にとって当たり前の行動でないのか? 生殖力がなくなれば人口は減ることになる。女の人もあるでしょう。迫られましたから。

*(※「昇華」とは少し話がずれているかもしれません。)

性的欲望が(ある程度)強い方が、幸福になれるかどうか?

*子孫を残す以外で、性欲を活かすにはどうしたらいいのか?

*昇華ということが、たんに性欲の意味ならあえて昇華と言わなくてもよいのではないか?(性欲がマイナスのイメージで、昇華がプラスのイメージ?)

昇華ということが、本来の性欲を別のものに向けなおす、という意味なら、本来の性欲ということがまず問題にならないといけないのではないか?

*性的欲望はいくつになっても持ち続けられるか?

 

〇問い決め

参加者から出された問いから、入り口の問いを一つまたは二つに絞ります。

投票の結果、以下の二つに決まりました。

①子孫を残す以外で、性欲を活かすにはどうしたらいいのか?

②性的欲望はいくつになっても持ち続けられるか?

 

休憩後、対話は行われた。(記録者が印象に残った一部のみ記録)

●食欲、睡眠欲、そして性欲が3大欲求と言われているが……。

●恋愛と性愛

●たくさんの友人より、たった一人のガールフレンド(ボーイフレンド)

●恋話をたくさんしよう!

●タッチする(さわる、ふれる)ことの意味

●高齢者の恋、老いらくの恋?

●自己満足的な射精欲ではなく、繊細なタッチによって相手が満たされることにより自分も満たされる欲求

●スロー・セックス

●ハードな性的行為より、きめ細かい、味わう性的行為。

●共感的な関係欲が満たされる。

 

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

○性的欲望のポジティブは表現としての社交ダンス。これは大きな発見でした。何であんなスポーツがあるんだろう、と疑問に思っていたので。

○性的エネルギーと関係欲

○高齢者にとって美しい性的欲望とは何かを考えたい。

○性的欲望がよいほうにだけ向かうとはかぎらないのでは?むしろわるいほうに向かうことのほうが多いかも)

性的欲望をなんとか肯定したい願望があるのではないか(性的欲望は気持ちのよいものだからか)

○知人とフェチや下ネタの話をする事はありましたが、性欲についてちゃんと話をした事がないため、今回は色んな気づきがありました。

日本の小学生の性教育は世界的にも遅れているとニュースになっていましたが、 大人も含めてちゃんと学ぶ機会が少ないのかもしれないですね。

○③全体を通し、性欲に対して肯定的な意見が多かったと思う。 ただし、何となく日常生活では肯定しにくいと思うので、なぜが・・。マスコミのニュースが、性欲の負の側面に関するものが多いから?

○中高年なりの性愛の表現を素直に、スローにしていきたくなりました。

関係欲とタッチ(触れる)、ソフトに、優しく、相手が満たされる、私が満たされる。

○前回同様に、主語を1人称にするか3人称にするか?でドキドキしました。今日の発言を知ったら、ヨガ仲間の女性に嫌われる/怒られるかもです(汗)

○性的欲求を維持したい。そのためにはやはり異性を意識しながら何事も面白がることに尽きる。

 

 (記録:本間正己)

 

 第354回人生カフェ・女性編・テーマ「おしゃれ」オンライン

 

第354回目の人生カフェは、2023年6月15日(木)10時~12時30分

8名(参加者7名、進行役1名)で、Zoomを使い、原則カメラオンで実施された。

(進行役:たからん)

PRの際の案内文は以下のようなものである。

*************

今回のテーマは「おしゃれ」です。

TPOに合わせた服装や会話、ピンポイントの差し色やアクセサリー、オンラインでのバーチャル背景……

皆さんが「おしゃれだなぁ」と思うのは、どんな人・どんな場面ですか?

また、最近「おしゃれ」してお出かけしたのはどんな時ですか?

少しずつ日常が戻り、行動範囲が広がってきている方も多いのではないでしょうか。

マスクなしでのメイクやアクセサリーも気になる所です。

「おしゃれ」についてのこだわりやあれこれを持ち寄って、一緒に考えてみませんか?

*************

<内 容>

★導入のプログラム

自己紹介とともに、「おしゃれ」にまつわるエピソードを1つお話ください。

(例)4月に会った方♪春色のカラーコディネートがとてもお似合いだった。

〇「おめかしして、お呼ばれ」 「おめかしして、おでかけ」 byきいち

〇おしゃれは妹まかせ。

〇今年は今までにない色柄ものに挑戦しています。

〇友人のおしゃれについてです。彼女がアメリカに留学した時、とにかくたくさん服をもっておしゃれをしていたそうで、先生から「あなたが何を毎日着てくるか楽しみ」と言われたそうです。

〇最近引っ越しをして、そこのファッションに衝撃を受けました。

〇今朝、バタバタしていて、メイクどころか顔も洗ってない状態でした。なんぼ何でも…

顔だけ拭いて参加、あ、眉毛描いて・・・

お洒落について語る資格なしです。

〇若い時から車は乗って動けば良いみたいで、服も体を覆えればよいという感覚でした。

★問い出し

テーマに関する、「みんなで考えたい問い」を募りました。

(例) 「おしゃれ」は誰の為にするのだろうか?

〇お洒落は誰のために、何のためにするのだろうか?

〇無人島でもお洒落するのでしょうか?

〇「おしゃれな生き方」 という表現を見ますが、どんな生き方を想像しますか?

〇最もおしゃれな人はどういう人か。他人に不快感を与えたら、それはおしゃれと言えないのか。

〇そもそも、おしゃれとは何か?

〇おしゃれでないとはどういうことなのか?

〇失敗したおしゃれとは?

〇何故 他人の装いを批判したくなるのか?

〇流行はなんのためにあるのか、流行を追うのはなぜでしょう。

★問い決め

投票により、後半へ向けて問いを一つに絞った。

◎「おしゃれな生き方」 という表現を見ますが、どんな生き方を想像しますか?

★対話

その後、フリーに対話が行われた。(以下はその一部を記録)

〇人に寄りかからないでシャキッとしている人は生き方がおしゃれだなと思う。

作家さんなどは作品にもおしゃれな生き方があらわれている気がする。

〇「映える」と同じで、憧れられるような生き方がおしゃれな生き方ではないか。

ただ、時代と共に憧れる対象も変わる。バブルの頃と今では全く違う。

〇景気・社会情勢・他人の目に左右される面と、こう在りたい自分という面がある。

ある意味、周りに合わせている方が楽。自分らしさを通す事はエネルギーがいる。

〇アメリカなど広い国では、地域によってカラーが全然違う。地域に溶け込みつつ自分を出すには、工夫やエネルギーが必要。

〇人に不快感を与えない装いや気配りがしんどくなる時がある。バランス感覚が難しい。

〇おしゃれな人とおしゃれしている人の違いはあると思います。

〇ムダ毛の手入れなど、見えない所を整えるのは「素材を磨く」という意味で、生き方がおしゃれだと思う。

〇おしゃれは相手に対しての敬意である。

〇おしゃれである事・ない事も含め、外見は内面の表出ではないか。

〇自分をよく知って、ふさわしいものを身に付けるのがおしゃれのポイントではないか。

〇自分のことは自分ではわからない事が多い。他人に意見をもらったり、手持ちの服をリメイクしてみたり、おしゃれが出来る人はアップデートを自然にやっている人ではないか。

★振り返り

最後に、対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

〇オシャレな生き方とは、その人の心がけに周囲の人が共感する事なのかなと思いました。ありがとうございました。

〇「おしゃれな生き方」 をするためには、アドバイスに耳を傾け、自身をアップデートする柔軟性が必要だと思いました。

〇コロナ禍を経験しておしゃれの認識も変わった気がします。

〇勝負パンツはおしゃれなのか?

〇自分のおしゃれを考え直してみたい。

〇なんといっても身だしなみは大切ですね、礼儀として。

それ以上、自己表現となると、信念とセンスと気力、体力が必要かと。

ナントカ折り合いをつけて生きたいと思います。

〇私はおしゃれなんて関係ない生活をしていると思っていましたが、今日のお話で結構やっているんだと思いなおしました。

〇おしゃれはマナーでもあると思うので、心が自分らしくあると自然と流行を追わなくても、服もメイクも髪型も(かつらを含む)その人らしいおしゃれが出来るのだと思いました。そのおしゃれはその人を魅力的に輝かせるのだとおもいます。

ありがとうございました。

★放課後タイムでは、約30分自由に話をした。

(記録:たからん)

 

 

【352回記録】「自分を愛すること・自分以外の誰かを愛すること」(オフライン・リアル)

 

352回目の人生カフェは、令和5年6月10日(土)午後2時~4時30分、11名で、新宿消費生活センター分館にてオフライン・リアルで実施された。

この日のテーマは「自分を愛すること・自分以外の誰かを愛すること」であった。

 

 各自に自由に問いを出してもらった。出されたものは以下の通りである。

○自己中は人を愛せないのか?

○「自分を愛する」とは、具体的にどういうことか?

○愛し方って何?

○人を愛することの意味とは何か?

○愛することの価値観とは何か?

○「同性を愛する」とは、どんな気持ちか?

○愛する者(他人、自分…)のために死ねますか?

○自分以外の誰かを愛することは、自分を愛することと比例するか?

○自分を愛すること。好き≒愛すること。好きな自分と嫌いな自分がいて、そのバランスによって自分が嫌いになったり、好きになったり、やっぱり好きな自分でいたいですよね。そうするにはどうしたらいいですか?

○自分を愛することと(他人・他者)を愛することは(どこ・何)が違うのか?

○自分を愛するって、どういうことか?

○自分を愛することは他人の為に生きること。他人を愛することは自分の為に生きること。何か文句ある?

○何をもって「愛」というのか?

 

その後、問いに触れながら対話を行った。

●     愛する           好き

    評価していない       評価している

   反対は「憎む」「無関心」   反対は「嫌い」

      意志的           感覚的

      心がある         自分目線

     高度・技術     つがいを作るための心的作用

     終わりがない         一時的

     与えること          奪うこと

 気持ちとして「好き」より大きい

   自己犠牲・相手の幸せを願う

●人間は社会的動物である。他人や社会のためにやったこと→人間が一番満足する(マズロー)

●自分を愛することと他人を愛することは両立しないのではないか?

●自分は他人の為にいきると決めること(自分を捨てればいい??)

●自分を愛せていない…不機嫌・人に嫌な思いをさせる事がある

●愛…欲望 欲しがる・むさぼる 他人を犠牲にしてもいい?

●自己犠牲・セルフネグレクト・自分に無関心

●自分・他人、切り分けられるのか?

●人は一人で生きていけるのか?

●相手に価値が無くても愛せる(無条件)

●他者を完全にりかいすることは難しいという前提

●自分を愛する…自分をほめる・自分を知る・自分を大切にする

●愛を与えるとは?

●聴くこと・理解する・責任を持って対する・受容する

 

最後に対話を通しての自分なりの感想を述べてもらった。

〇自分を愛して、家族を愛して、周りの人を愛して、一日一日を大切にして生きたい。

〇愛するとはどういうことか。今後もコミュニケーションしたいです。

〇親であっても、愛している人であっても、100%理解することはできない→話が必要→自分を愛するor他人を愛する

他人を100%理解し続けようという努力や姿勢が愛ではないか?

〇崇高な愛(⇆ネグレクト・関心を持たないこと)は重荷になることもあるのでは?

理系・文系問題が気になっている。

〇自分を愛することってどうすることか、まだわからないけれど、まずは自分自身に関心を持って見つめることから始めようと思いました。

〇人を愛することの意味 その人の幸せを願い、実行すること

人を愛する理由 人も自分もお互いに幸せになりたい。なろうとしている。

〇お互いに快適かを考える。まずは自分。負のループと洗脳されていることを知る。

〇グロードルフェスタへ行こう。

○無価値になった私を私は愛せるだろうか?無価値の私を愛してくれる人はいるだろうか?

○誤解を恐れず人生の真実を言う。それは民主主義の原理原則である。差し障りのないことをやっていては、人類の進歩はない。

○①自分の考えていること、求めていることを相手に伝えるのは難しいと思いました(質問と答えがズレがち)

②認めることって難しいのか

③色んな人の意見を聞けて良かったです。

 

 

【第351回記録】人生カフェ・【男性限定】オンライン・テーマ「生きがい」

 

 第351回目の人生カフェは、令和5年5月28日(日)午後2時~4時30分、10名(男性9名・女性進行役1名)の参加者のもと、オンラインで実施された。(進行役:羽田美里、本間正己)

 

〇テーマ

今回のテーマは「生きがい」であった。

(PRの際のリード文は以下の通り)

 

 男性限定の第5弾は、参加者の方からご提案いただいた「生きがい」をテーマとしました。

 皆さまは日々どんな生きがいを持って生活していらっしゃいますか。

生きがいを分解してみると、趣味や仕事、仲間・家族との交流、子供・孫の成長、新しい学びなどなど、非常に多彩な、様々な要素があるように思います。地域おこしや社会貢献などの要素もあるかもしれません。

生きがいは年齢や立場によって違うのか?生きがいと幸せはどう関連しているのか?いざ考えてみると、いろんな疑問がわいてきます。

皆さまと一緒に、生きがいについて考えてみたいと思います。

 

〇導入のプログラム

まずは、導入のプログラムとして、自己紹介とともに、生きがいに関するご自身のイメージやエピソードを話してもらった。

 

(例)…子供の成長、家族の幸せ、関わる人々の喜び。

・子供の独立・自立。

・私の生きがいは仕事でした、仕事をすべて止めて今は。

・(家族に)愛されてきたこと。

・家族円満で家に笑顔がある状態を作ること。

・大学時代の研究生活で、自分が新しい発見をしたこと。

・若い時の生きがいの悩み。

・定年後の人生の3大重要事項。1.健康、2.お金、3.生きがい(人間関係と趣味)。

・自分自身の成長や進歩の実感がしたときで、とくに目標向かって努力が感じられたとき。

 

〇問い出しと問い決め

次に、テーマについて自由に問い出しをしてもらった。出された問いは次の通り。

 

・「自分の生きがい」のためならある程度他人を犠牲にしてもいいのか?

・生きがいを感じるのは創造的活動に取り組むときか?

・生きがいの核となっているものは、何なのだろう?

・「生きがい」とは何か?

・生き甲斐を確認したくなるのは何か上手くいってないときなのか?

・よい人間関係は本当に生きがいになるか?

・「生きがい」を支える(基礎的な、普遍的な、大きな‥)要素は何か?(あるのか?)

・老いの生きがいとは何か。

・生きがいとやりがいの違いは何か。

・生きがいとは? 幸福と何が違うのか?

 

この中から投票で入口の問いを選び、後半の対話の問いは「生きがいの核となっているものは、何なのだろう?」が選ばれた。

 

〇対話

その後、フリーに対話は行われた。(一部のみ記録)

 

・若い時と中年、仕事をしている・していない、お金のある・ない、国によって、環境によってそれぞれ生きがいが異なると思うが、共通の核はあるのか?

・共通の核として「自己満足」「自己評価」があるのではないか。他人の評価は関係ない。

・自分がいなければ周囲が困ってしまうという、社会の関わりの中での存在感も重要だと思う。それが自分のアイデンティティにもつながる。

・生きがいにはやりがいや人間関係、幸福など関連する言葉が多い。突き詰めると、共通するのは「楽しさ」ではないか。年を取って昔のように体力やお金を使った遊びはできなくなったが、身丈にあった楽しみ方があると思う。

・「自己満足」だけでは物足りないように感じる。過去の栄光を支えにする生きがいというのもある。また、未来に対するポジティブな可能性や偶発性、心揺さぶられるような出会いが待っているかもしれないという希望も生きがいになりうるのでは。

・生きがいをなくす時はどんな時だろう?「これをやろう」という目標がなくなった時だろうか。

・「仕事が生きがい」なのは、他者評価や金銭の獲得、達成感があるからなのか?

・かつて仕事人間だったが、仕事には出世や金銭といった評価や競争、目標、周囲との立ち回りなど様々な生きがいがあった。笑いも泣きも詰まっていて、「自分はやりきった」感覚がある。「24時間戦えますか」の家庭を顧みない働き方が当たり前という時代性もあり、それが共通の生きがいだったのでは。

・仕事をしていた時代は「他者承認」、定年後は趣味を楽しむ「自己承認」が生きがい。生きがいは欲求なのではないか。「これをやりたい」「認められたい」など、自己の欲求を探って、それを実現できているかが生きがいにつながる。今は自己承認も他者承認も両方ほしいと思っている。

・欲求には「世の中に貢献したい」という「一般欲求」と、「自分が楽しみたい」という「固有欲求」があるように思う。今は自分が楽しむことが許されている環境なので、自分の固有欲求を追求したい。

・生きがいには「ワクワクドキドキ」感がある。それは裏を返せば不安もあるということで、それが幸福との違いではないか。また、生きがいは、対象物に向かうという方向性があるので、エネルギーを持ったベクトルなのではないか。新しいことを創造しようとする意志であり、そこには不安もつきまとう。

・もしも無人島に1人でいるとして、生きるための生きがいが必要だとしたらどうやって得るのか?他者承認は得られない。

・マズローの欲求5段階説でいう「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」を順に追うのではないか。無人島にいたらまずは生理的欲求、安全の欲求を満たす、実現するのが生きがいになると思う。

・生きがいは「Do」(実行する)の喜びで、幸せは「Do」と「Be」(存在する)のどちらもある?

・生きがいをなくしたときはベクトルが死に向かうこともあるのではないか。

・生きがいがベクトルであり、対象や目的を持つものだとすると、目的を達成したらまた次の目的に追われてしまい、次から次へと常に追われ続けることもありうる。

・生きがいは常に持たないといけないというプレッシャーを感じる人もいるのでは。

・生きがいがないと幸せになれないのか?なくても幸福になれる気がする。

・生きがいのベクトルが向かう先は「価値あるもの」だと思う。価値ある人生を創造しようとする気持ち。目標に向かっていき、近づくほどワクワクする。

・無人島で衣食住も安全も整っていたとしたら、「自尊感情」が生きがいになるのではないか。

・ささやかな希望や日々のちょっとした楽しみが生きがいになることもある。

・生きがいという言葉はいつから使い始めたのか?昔はそうした概念があったのかどうか。近代になって作り出された概念なのではないか。

・組織の支配者が生きがいという概念で組織の目標を共有して、被支配者を管理できれば非常に効率的に物事が進められる一面もある。

・生きがいは近代になって生まれた文明の病ではないか。人々が生きることに余裕を持つようになった結果、生きがいに悩むようになり、それによってうつ病なども発生している。生きがいは感じなくてもよいのではないか。

・生きがいや目的よりも、自由の方が大事だという考えもある。

・生きがいは、自分を見つめ直して、自らが「やりたい」と思うことを発見し、それに向けて努力を重ね、達成することだと思う。

 

〇振り返り

最後に対話を通しての新たな気づき、新たな問い、感想等を述べてもらった。

 

・核はひとそれぞれにあるけれど「生きる楽しさ」を作れるかでいろいろかわりそう。

・自分自身を見つめ直すこと。私にとっては自分の欲求を素直に認めること。その欲求から自らの意志も形成されてくる。それが私自身の生きがいの核になる。確かに、私の私自身の人生なのだから。今日は人生を考える人生カフェらしかった。

・残された日々を毎日楽しく生きることを生きがいとします。

・わくわくドキドキ=(自分自身にとって)価値ある人生を創造しようとする意志。

・人々の幸せの定義や欲求する価値も個人によって異なります。生きがいは個人によって異なるし、年齢や立場によっても変化することがあります。生きがいを持つことは、幸せや充実感の一因となり得ますが、それぞれの人が自身の価値観や状況に合わせて生きがいを見出すことが重要です。

・近代長寿社会が生き甲斐を考えざるを得ないようにさせた。更にAI社会で新たな病理を生み出すだろうか。

・生きがいから力強いエネルギーを感じました。

・1人では思いつかなかった「生きがい」についてのキーワード、考え方、切り口を聞くことができてとても新鮮で楽しかったです。始まる前には自分でも思いつかなかった問いが出てきて、自分でも不思議です。

・(ある程度精神的な「支え」は必要かとは思いますが)「生きがい」という特化したものは(別に)なくてもいいのでは…、ということに気づきましたが……。

・欲求や楽しさ、承認に基づかない生きがいもあるのでは?使命は生きがいになるのか?生きがいを自分で決められるのは幸せなことなのでは。

(記録:羽田美里)